高校とは?学生とは?
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「おはよう』
朝イチの陽の光が差し込む教室の中。
信は佇んでいた。
「あ〜今日も始まるんだなぁ」
「何言ってんのよ!」
明日香は声を浴びせてくる。
今日も毎日のように朝礼前の英単語の確認テストが控えている。
憂鬱でなければ仕事じゃない、なんてことを言っていた大物編集者もいたが、もちろん高校生の信が鵜呑みにするはずもない。
「あ〜まじかよ〜」『昨日寝ちまったんだよな〜』
『知らないわよ』そんなこと言ってるからあんたはいつまでたってもダメなのよ。
明日香は満点以外は取りようもない、とでも言いたげな口調で
俺をいつも通り小馬鹿にする。
そうしているうちに8時半がどんどん近ずいてくる。
朝というのは、本当に時間の流れが早い。早すぎるくらいだ。
やべーよ、まじでどうしよ、今日は居残りはできねーんだって。
なー吉村頼むよ、助けて。お願いだからまじで。
知らないわよ。あんたその手使えば、とりあえずなんとかなると思ってんでしょ。前は仕方なしに協力してあげたけど、今回はそんな義理はないわ。
見放すように明日香が言う。
けれどそんなことでくたばる信ではない。
あのさ、さすがにずうずうしさは否めないけど、俺にも事情があんだよ。
お願いだからもう1度手を貸してくれよ。
だから何回も言ってんでしょ。あんたさすがに人の気持ち考えなさいよ。
私だって前回はさすがに協力したけど、本当に今回はないわよ。
全否定を受け、朝からなんとも言いようのない感情につつまれる。
おーい、今日のテストはじめんぞー。
『終わった。。』
おいオマエ本当さ〜、いったい何考えてんだよ。救える船が目の前に浮かんでるってのに、見捨てることはねーだろ。
だってアンタが居残りになろうと私の人生にはなんてことない。たわいもないことよ。だからこそ私の判断軸でもってちゃんと決めさせてもらうわ
は〜あ、そうですかそうですか。わかりましたよ。
今度からはお前には頼まねーよ。
キーンコーンカーンこーん〜〜〜
はぁ今日もこれで終わりだ。
なんかどっか寄ってこうかな。
まぁせいぜい、いつも寄ってるジュンク堂での立ち読みかエロ本コーナーの散策だな、なんて思いながらフラフラしてると気付いたら建物に入っていた
なんてことのないいつもの通り道であり帰り道。
ボクは全くもって、高二のこの時期から赤本コーナーに向かっている奴らの気持ちが理解できなかった。
はぁあ〜
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