闘う貌

日本選手権は勝ち負けの場です。様々な種目で、様々な立場、様々な状況の選手達が各々想いを秘めてウォームアップをして勝負の場へ向かいます。

サブグランドではウォームアップしている姿を見て、あるいは大型スクリーンを通じて直前の表情まで見る事ができます。

今回コーチ仲間と話していたのは『表情』についてでした。

殺気立つ

物騒な言葉ですがコレに尽きると思います。興奮していても、一見そうは見えなくとも、覚悟を持って勝負をしにきた選手は顔あるいは纏う空気に出ます。

物騒な言葉になるので英語にして伏字にすると
『That guy can ○○』

不用意に近づこうものなら、気づけば地面に冷たく横たわってしまいかねない気配です。

普段穏やかで、社交的で、愛嬌があろうとも、その瞬間に競技者の貌になる。

かつてインカレの代表になろうと足掻いていた後輩が、代表になる事を諦めてしまった相手に対して向けていた言葉がありました。

『彼は戦士じゃない』

戦士かどうか、戦いに来たのかそうではないのか。

それは選手紹介のシーンだけでも、一目見れば伝わってきます。

サブトラで行われる無邪気な順位予想は、予選の記録やSBだけでなく選手が見せる数字にならない何かを見ています。

今回タイトルで使った『貌』という文字は顔だけでなく『様子、ありさま』という意味も含まれています。

皆さんも是非、選手の纏う空気や表情、そして切り替わる瞬間を見届けていただければと思います。

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