6.Stop Dragging Your Toes!

前回の続きです。若くて、まだ遅い選手には力を生み出す能力や技術的な能力が不足しているだけでなく、実際には、エリートスプリンターであろうとなかろうと、どんなスプリンターも爪先を引きずってはいけない、という話でした。

マガジン形式でまとめてるので他の章と合わせて読んでもらえると嬉しいです。では本編です。今回はニュアンスを変えたくなくてカタカナ英語が多いです、勘弁してください。

ここで、一歩下がってみましょう 。一般的に多くのコーチがローヒールリカバリーを推奨し、より具体的には「トゥードラッグ」を推奨している理由を指摘することが重要です。

1.もともとは、「爪先立ち」を促すことで、初期加速時の過剰な飛行時間をなくすことができると考えられていました。
2.コーチの中には、次のグラウンド・コンタクトの前にスイングレッグのより良いフレックス・ポジションを引き出すことを目的として、「トゥー・ドラッグ」をキューイング(声かけ)している人もいます。

この2つの取り組みの結果は、ローヒールリカバリーのスタートを効果的に実行できるスプリンターには起こるかもしれませんが、この動作の習得に苦労しているスプリンターにとってはローヒールを人為的にリカバリーしようとすると、実際にはスイングレッグの前方へのリカバリーが遅れ、地面との接触と飛行時間の適切な比率が乱れてしまう可能性があります。

コーチングのキューイングは、効果的な加速の基本的なバイオメカニクスの原則に忠実でなければなりません。具体的には、スプリンターは体重に対して十分な垂直方向の力と大きな水平方向の推進力を加える必要があります。これを成功させるためには、次の接地に備えて、スイングレッグの正確なリカバリー・メカニクスが必要です。 体の前方で屈曲のピークに達した後、スイングレッグの大腿部は地面をアタックして力を加えるために急速にリバースしなければなりません。

重要なのは、スイングレッグのリカバリーの高さとアスリートが地面に加えられる力の量の間に潜在的なトレードオフがある事を指摘する事です。 さらに、スイングレッグの足の相対的な高さの欠如のために、質量の中心(すなわち、後ろ、または下)に相対する適切な位置で効果的に地面の接触を開始するように足をリバースさせる時間が少なくなります。

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続く 


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