2.Stop Dragging Your Toes!

前回の続きです。『トゥー・ドラッグ(爪先を擦る動作)』をする選手が増えていて、エラーを修正するために取り組まれた「トゥー・ドラッグ」が多くのクラブで技術の目標に変化してきてしまった、という話でした。

マガジン形式でまとめてるので他の章と合わせて読んでもらえると嬉しいです。では本編です。

MOVEMENT AS AN INTERACTION OF THE ATHLETE, TASK, AND ENVIRONMENT

多くの場合、運動評価は生体力学的分析から始まります。この分析には、アスリートの動きのパターンに関連する動き(運動学)、力(運動学)、および筋肉の活性化の検査が含まれる場合があります。短距離走は、このタイプの評価–実験室または芝生/トラックのいずれかに適しています。ただし、生体力学的データを収集することは簡単な場合が多いですが、このデータを使用してアスリートの動きのパターンにポジティブな変化を引き出すことは、より困難な場合があります。

すべてのアスリートは個性的であり、個性的な動きをします。 コーチング・メカニクスにおいて、私たちの最大の課題の一つは、真に個別化された動きのモデルの無益さを認識しながら、一緒に仕事をしているアスリートの個人性を尊重したバイオメカニクスモデルを開発することです。
例えば、可動域(ROM)が限られているアスリートを誰もが知っています。 このROMの欠如は、組織的制約(「performer constraint」と呼ばれることもあります)と考えることができます。 制約は、アスリートのテクニックを導くために作用します。私たちは、構造的にも機能的にも、私たちを制約するものの境界内でしか動くことができません。制約は、特定の構成を規定することによってではなく、不可能なことを排除することによって私たちの動きを規制します(Kugler、Kelso&Turvey、1980)。
例えば、あなたがウェイトリフティングをしていて、クリーンを一番下の位置(つまりフルスクワットの位置)でキャッチするという目的を持っていて、そこに座るために必要な可動性がない場合、いくら技術的な指導を受けても、どんなに頑張っても、あなたの目的を達成することはできません。 私たちは、運動の結果をそれを生み出したシステムから切り離すことはできません。最終的な技術は、既存の組織的制約によって支配されます。
これらの制約は、タスクおよび環境の制約と相互作用して、運動の最終的な制御および調整を制御します。これは、制約主導のアプローチとして知られるコーチングの方法です(Newell、1985)

ここで開梱するものは沢山あるので、順番に見ていきましょう。

続く

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