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あとがき

 ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
『THE ART of the SPRINT』いかがだったでしょうか?

 記事自体はバルセロナ五輪前、もはや30年近く前であり、記事の内容には私が生まれる以前のことも書いてあり、歴史書をチラ見しているような気持ちになって読んでいました。私は昔の方が思い出補正なのか雑誌の情報量が濃かったと思ってるのですが、こんなん日刊紙に載っていたとは信じがたいですね。定期購読不可避。

 その中でも2020年にもお会いしたテレツコーチの当時から全く変わらない言動や姿勢に、改めて驚きと尊敬の気持ちを感じます。選手が何をすべきか理解しているように、自分が何をすべきかも知っていたように思えます。

 最高のコーチと最高の選手達、それでも思うようにいかないところに面白さがあるように思えます。恵まれた体と実績を持ちながらギリギリでの通過になってしまったバレル、共にリラックスが課題だとしながら実力を発揮しきれなかったハードと人生最高のレースをしたウェザースプーンの明暗、ポテンシャルだけで言えば6人で最高だったかもしれないデローチの波乱万丈な人生、優勝候補として迎える重圧の中でバルセロナへの切符を勝ち取ったマーシュ。そしてチームの看板であるルイス。テレツコーチがデローチが怪我をしてしまった時に後悔の念を口にしたり、チーム全体が緩んでいるのを感じ悩む姿は、どんなレベルであってもコーチの悩みは尽きないのだなと共感するものがありました。

 記事ではルイスとテレツコーチが特別な関係であったとありましたが、2020年になってもそれは変わらずテレツコーチは最高のレースは1991年の東京といい、カールが最もスマートなアスリートだったと話していました。ルイスも今やルイスコーチとして母校の選手を育成しています。時折学生も交えてディスカッションする姿はお互いに対するリスペクトを感じました。

 最後にネタバレではないですが、バルセロナ五輪での彼らの活躍を紹介して終わりたいと思います。

リロイ・バレル

マイク・マーシュ

カール・ルイス

リレー

※ウェザースプーンは決勝へ進めず
※ハードは2000年シドニーオリンピックの代表に選ばれる、当時34歳!

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