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二人のツインボーカルの魅力

前回「唯一無二」の音楽を失う辛さについてお話しました。

私はこの「唯一無二」の音楽にはEXILE ATSUSHIと清木場俊介(SHUN)のツインボーカルもまた、当てはまると考えています。
2021年12月現在、2016年のライブにも関わらず彼らのライブのダイジェスト動画の視聴回数は2000万回を突破しました。

日本で今も活躍しているツインボーカルというと、ゆずやコブクロ、CHEMISTRYが思い浮かびますね。彼らにも特色があるから、今もファンを魅了し続けているのだと思います。

では、EXILE ATSUSHIと清木場俊介のツインボーカルの魅力は何か? それは

“全く違う個性が噛み合う素晴らしさ”

だと考えています。詳細は次の通りです。


1.一人一人の能力の高さ

これは言うまでもありません。二人とも今もソロのボーカリストとして活躍しています。

2.幅広いジャンルに対応可能 

二人の音楽のルーツは全く違います。
EXILE ATSUSHIはR&B、清木場俊介はROCKが主なルーツです。
EXILE 第一章の曲はR&Bやポップス、テンポの早い曲からバラードまで非常にバラエティーに富んでいました。
しかも清木場俊介が脱退する直前にEXILEはGLAYとのコラボシングル「SCREAM」を出しヒットしました。この曲はトリプルボーカルのROCKという大変珍しい曲ですが、非常にカッコよかった。
要は何でも歌える二人なのです。

3.メインとハモリの素早い切り替え

同じツインボーカルでも一人一人メインを歌う時間が長かったりすることが多いのですが、この二人の場合はメインとハモリが素早く入れ替わることが多く、非常に迫力があります。
声質や得意とする音域も二人とも全く違うのに、たまにどっちが歌ってるか分からなくなることもあるくらいです。
メインとハモリが何度も入れ替わるのは非常に難しいです。メロディや声量を自在に操る高い能力を二人が持ち合わせ、かつ二人の息が合っていないと実現できません。

4.二人の仲が良く相性がいい

この二人は現在も個人的に交流があるそうで、仲が良いようです。互いをリスペクトしているコメントもよく見かけます。
2016年のサプライズ復活でもそうでしたが、そのへんのカップルよりも向かい合って見つめあって楽しそうに歌いますw
マイクを持たない手までよくシンクロしています。
私が知る限り、デビューから半年くらいの2002年のSHOWCASE LIVEの時には、既に歌いながらマイクを持ち替えてまでハイタッチしています。以降、ライブではほぼ毎回見られました。もちろんアイコンタクトはもっと多いです。
歌いながらハイタッチ、グータッチするツインボーカルはそういないと思います。

意外と仲の良さや信頼関係というのは音楽にかなり良い影響を与えます。見て聴いている人たちにも伝わります。
2016年のお二人のライブでは、自分の歌う番でない時も互いにかなり感情移入しているのが分かります。

2017年7月の清木場俊介さんのオフィシャルブログで、清木場さんご自身が2016年のライブを回想しながらこのように書いていました。

良い意味で俺の声を
操れるのはATSUSHIしか居ないんだなぁ~と。

生まれてから清木場俊介でずっと生きて居るはずなのに彼の前で歌うと清木場俊介には成れない。

彼と歌うと一人では引き出されない力が在る。

https://lineblog.me/kiyokiba_shunsuke/archives/528497.html

私自身もこのライブのDVDは何度も見ていて、むしろ逆に思っていました。
ATSUSHIさんの方が清木場さんの熱唱に引っ張られて、かつての歌がよみがえってきていたと。
しかし清木場さんもまた、お一人で唄っている時とは違う感覚があったんですね。

音楽の醍醐味はハーモニーだと思います。
1音1音が重なり、楽器同士が重なり、そして声と声が重なるハーモニー。

個性と個性が重なると新たなものが生まれます。どの分野でも同じです。
そのなかでごく稀に爆発的なものが生まれることがあります。
意図的には生まれない、まさに奇跡。

それはなぜか多くの人たちを魅了します。
音楽だと大ヒットと言われたりして揶揄されることもありますが、多くの人たちの心を支えるエネルギー源となります。

二人のツインボーカルもまた、その奇跡の一つです。
二人の活動期間はわずか5年弱。
当時のファンだけでなく、当時を知らなかったり意識していなかった人たちにも、その奇跡が広がりつつあるからこそ、2016年のダイジェストライブ動画の視聴回数は伸び続けているのです。

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