坂口芳貞さん。
お別れしてきました。
坂口さん。
最初にお会いしたのは、桜美林大学のオープンキャンパス。
「わたし、この人にお芝居教えてもらいたい!」
って思ってそのまま入学。
帰宅して、調べたら凄い人だと知ってびっくりした。
坂口さん。
わたしが坂口さんの座組に入ったのは、チェーホフの「三人姉妹」だった。
憧れの坂口さんのもとでお芝居に触れたくて、オーディションは落ちてしまったから、演出助手として関わった。
隣でダメ書書くの幸せだったな。
在学中に退職されて、
坂口さんの演出を受ける夢は終ぞ叶わなかったな。
いつも明るい坂口さん。
誰よりもキレッキレな坂口さん。
こんにゃく体操で身体ふにゃふにゃな坂口さん。
感覚開くワークしてくれた坂口さん。
授業で褒めてくれた坂口さん。
「明治の柩」ほぼ台詞なしなのに存在感。圧巻のラスト長台詞。
卒業後に送ったメールに書いてあった「まずは生活からです」の言葉。
坂口さんはいつも側にいてくれた。
物理的にはいなくても、いつも坂口さんがくれた言葉や姿に励まされていた。
坂口さんのおかげで桜美林に入学して、そこで、古典や新劇が好きになった。
数年小劇場で活動して、でもやっぱり古典がやりたくて、
調べていたらアクト青山のWSを見つけて、小西さんと出会った。
だから、坂口さんがいなかったら、わたし今ここにいないんです。
「過去は積み重ねてきたもの。それがどんなに幼くても。
未来のために、現在をより良く生きる。それが人の道であり、役者の道。」
「客席に1人、大事な人がいると思ってお芝居しなさい」
訃報を聞いてからずっとグズグズしてたけど、そろそろ頑張ります。
"寂しかったらふらりとおいで、決してただじゃ帰さない"
劇場をそんな場所にします。
ありがとうございました。
ずっと言えなかったけど、
ご冥福をお祈りします。
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