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クソデッキを作ろう vol.1 チェンジザ編

メインカードの決定


初めまして。

クソデッキ、作りたくないですか?

いや別に、怪しげな宗教勧誘とかではなく。

私の場合、クソデッキを長い間作らずに居ると発作を起こすことがあります。食欲が限界に達するとお腹が鳴るのと同じ要領ですね。
クソデッキ制作欲、人間の三大欲求に含めても良いんじゃないでしょうか。

閑話休題。

ある日、なんとなくDMVaultを眺めていた時のこと。

面白そうなデッキを見つけたので、レシピを詳しく見ていました。

で、とあるカードが目についた、その瞬間。

チェンジザとの運命の出会い集中線
心臓発作集中線
チェンジザデッキ①集中線


いやぁ、酷い発作ですね。

メインギミックの決定


さて。

私の中では、チェンジザと言えばチェンジザドンジャングル、というイメージがあります。

チェンジザドンジャングルは確かGP7thだったかで優勝してましたよね。と思ってググったらGP8thでした。あとベスト8でした。何もあってない。

デッキの概要としては、

・序盤からガンガンマナを増やし、様々な防御札で時間稼ぎ&カウンターパンチをキメる
・チェンジザでリソース差を広げていって、最終的にドンジャングルを着地させる
・ある程度横並べしたらチェンジザでチャフ打ちつつぶん殴る

って感じだったと思います。違ったらすみません。

で、私がこのデッキを知った時に真っ先に思い浮かんだのは、「それの何が強いんだ?」でした。その二枚合わせる必要あるか?っていう。

最初は2ブロック用の構築なのかなとも思ったんですけど、普通にGPの殿堂レギュレーションにもこのデッキで出た選手が結構いたらしいんですよ。よくわからないですね。うーん…

ちなみにDMPである友人のS君に聞いたところ、チェンジザドンジャングルが強いのは「ドンジャングルが強くてチェンジザが強いから」らしいです。多分今世紀一番参考にならない意見だと思います。

話が逸れました。

要するにチェンジザは、ドローでリソースを稼ぎつつ、相手の動きを止めたり自分の動きを通したり、状況に応じて色々な使い方が出来て汎用性が高いってことです。
あと下に付いてる呪文も雑に強いです。

つまりカード単体として”””””””強い”””””””んですよ。

つまりつまり。

「クソにしづらい」んです。

(まぁ昨今のコントロールインフレの波には乗り遅れた感がありますが)

で、それを頑張ってクソデッキにするのが腕の見せ所なわけですが……

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(DMVaultのカード検索はそれ単体でもかなり高性能なので重宝してます)

コスト5以下の呪文で何かまさにクソって感じの、それでいてちゃんと使って楽しいカードないかな~……

検索。

ですとろ集中線
チェンジザデッキ②集中線

盛り上がってまいりました。

「色が合わない」「踏み倒しなのでメタカードに弱い」「蝕王の晩餐でいい」などなど、様々な点が実にクソ。純粋に死刀露が好きな方はここで記事を閉じた方が良いかもしれません。

デッキを形にする


さてさて。

メインカードが決まり、メインギミックが決まり、デッキ作りもいよいよ佳境。

あと決めるのは踏み倒し先くらいですかね。

まず前提として、デストロがダンタルと差別化できる点はSA付与と鬼タイム時の効果倍増の二点です。
例えば通常時チェンジザ→デストロと繋げたら7コストのSA獣が出てくるわけです。これはこれでエターナルサインで良いですね。クソわよ。

ただ、鬼タイムに着目するとなると2、3ターン目をメンヘラムーブ(自傷)で消費することになるため、加速が遅れてチェンジザの着地が間に合わないんですよ。

しかし、ここで天啓。

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(今回のデッキはオリジナルフォーマット向けなので、彼は出てきません)

突然ですが、ここで皆さんに問題です。

最初に述べた「チェンジザドンジャングル」の、ドンジャングル着地後の目標は何だったでしょう?

答えは「横並べ」。

私の言いたい事は伝わったでしょうか。

要するに、デストロをどうにか連鎖できればSA獣を横並べできるのでは?ということです。

破壊するから並ばない?

残念、現代デュエマには「EXライフ」という耐性ギミックが存在するんですね。

つまりこう。

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無題12_20210703131635

なんということでしょう。

インフレの波からは逃れられませんでした。結局、どんだけクソなコンセプトのデッキでも令和のカードを入れれば令和のデッキにあるんですよ。
それと全然関係ないんですけど令和って打ってたら「㋿」っていう文字があってビックリしました。

あとさりげなく死刀露は3投になってます。

デッキの原型が完成したので、ここから最終調整に入ります。いよいよ大詰め、瞬き厳禁、です。いや別にスクロールしなければいい話なんですが。

調整


調整は実際に回しながら行います。対戦相手は友人のY君。彼は普通に強いデッキを使ってくるので、まあまあ怖いです。
この間は赤黒ドギラゴン閃とかジョー星ドルファディロムとか握って来てました。クッソ強かったです。

Now Fighting...

...

...

...

ある程度回した結果わかったこと。

「蝕王の晩餐でいい」

って感じに、最終的にはなっていくんだろうな、と思っていたんですが……

これ、このデッキだと

「蝕王の晩餐でもいい」

になるんですね。

デストロもダンタルも、最低でも一体はクリーチャーを用意する必要があるじゃないですか。

それで、このデッキでクリーチャーを出すってなると自動的に呪文がノーコストで付いてくるんですよ。チェンジザかザーディが始動なので。

で、結局0コストで撃てるんならSA付与ついてるデストロの方が強いんですよね。
なんなら蝕王って、別に手撃ちしてもそんなに強くないですし。

それを踏まえて、調整後のデッキをご覧ください。

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なんか色々抜けたり入ったりしてますが、大きな変更点は主に4つ。

・より死刀露に寄せた

・受けの強化

・初動の強化

・SFの採用

まず死刀露に寄せたのは、まあ先程も述べたように「死刀露が思ったより強かった」これに尽きます。
チェンジザ→ザーディ→ドンジャングル→…が滅茶苦茶強い。しかもこのザーディクリカSAでEXライフ離れてるんですよ。革命チェンジできるんですよ。
しなかったらしなかったで小型除去の付いたベガスになるんですけど。

受けと初動の強化は、まあそうでもしないと絶対間に合わないので。あとメタ貼られてても耐えてドンジャングル素出しすれば割とどうとでもなるっていうのもあります。

SFを採用したのは(というかもともと採用してなかったのは)、筆が遅すぎて記事執筆中にSFが刷られたっていう、ただそれだけです。怠慢ですね。Rev.怠慢。


採用理由とちょっとした解説

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・ミクセル:上は序盤に出しやすいメタカード、下は妨害札兼フィニッシャー。単色マナとしての役割も。
 ダンテで唱えるのが主な役割なので、1枚は手札に確保しておきたい。
 2コストの優秀なメタカードが増えてきた昨今、未だにミクセルが生き残っているのは、それだけ呪文封じが強力ということでもあります。

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・神秘の石柱、デドダム:墓地を肥やせる初動。このデッキでの墓地は量より質を求めるので、ピンポイントで好きなカードを落とせる石柱はかなり便利。
 デドダムはたまにドンジャングルとか転生スイッチから出てくる。初動としては強いけど、個人的には火噴くの方がこのデッキには合うと思う。

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・死刀露:場の一体を種にして新しいクリーチャーを生み出してSAにする呪文。チェンジザ→ザーディクリカ→ドンジャングルまでキメたら大体なんでもできる。
 一見デメリットというか疑似コストに見える一体除去も、「EXライフを剥がす」ことで場合によっては先述の通りメリットとなる。

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・転生スイッチ:場の一体を種にして新しいクリーチャーを生み出す呪文、その2。ザーディクリカから戻してチェンジザに繋げたり、SFで自身に撃ってアタキャンしつつチェンジザ/ザーディクリカを出したり、STで出たウツセミに当ててコスト7以下を2体出したり。
 手札に戻るのも地味に強く、メヂカラ/ステゴロを戻してチェンジザを出して、効果で今戻した奴を捨てて唱える、みたいな使い方もできる。
 序盤にSTで出てもデドダムに当ててミクセルに張り替えるみたいな使い方が出来ます。ちなみに相手にも撃てます。私はこの効果で勝舞ボルメテウスを戻してボルシャックライシスに轢き殺されました。

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・火噴くナウ:㋿のカード2号。役割は受け、かつ大体どの札からも踏み倒せる呪文。
 いろんなゾーン(盾含む)から呼ばれてきて、墓地が整い、手札が整い、マナが整い、場が整う。本当に強い。このデッキは割と高コストが多いので、破壊の成功率も結構高め。場合によっては1ターンに3回くらい撃てることもある。
 デドダムにSTが付いて除去が付いたカードなんだから、弱いはずがありませんね。

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・チェンジザ:メイン。呪文を踏み倒す。居るだけで手札と墓地が整う、違法リソースの塊。
 連鎖してもいいし、除去コントロールに徹してもいいし、呪文でさらに墓地を整えてもいいし、単純に半置きドロソとして使ってもいいかもしれない。チェンジザ攻撃→デストロor転生で2ドロー1踏み倒ししつつアタキャンできる。
 使い回し過ぎると強制ドローのせいで山札がどんどん削れていくので注意。

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・ザーディクリカ:メインその2。呪文を手札か墓地から踏み倒せて、デストロの種にしても場に残る、このデッキの中核。デストロでSAにして革命チェンジと転生スイッチで使いまわすこともできる。EXライフを剥がすか剥がさないかで動きが180°変わってくるので、そこらへんも良く考える必要がある。
 このデッキでは呪文を踏み倒せるだけでかなり選択肢が広がるので、こいつが手札か墓地にいるだけで安心感が凄い。

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・メヂカラ先輩:7コストパワー7000なので大体のクリーチャー踏み倒しから出せて、光の4コストの呪文なので全ての呪文踏み倒し札から出せる。呪文面は受けでも強いし、ブロッカーを貫通しつつ殴れるのでフィニッシュのお供にも強い。クリーチャー面は何されてもこっちのアドバンテージになるので、パーツが整っておらずあまり動けない時等に連鎖の途中、もしくは素でメヂカラを出すだけで雑にアドを得られる。

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・ステゴロ・カイザー:出しやすく踏み倒しやすい7コスト、下は初動にもなるし相手によっては凄く刺さる。耐久のしすぎで山札が減ってきたら要らないパーツだけ選んで墓地から送って更に耐えられるのもうまあじ。攻撃時のマナ回収も小回りがよく使いやすい。2凸しても良いかも。
 このカードに限ったことではないが、ツインパクトはどのゾーンにいてもほとんどの踏み倒しに引っかかるのでかなり使いまわしやすく、使ってて楽しい。

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・ウツセミ童子:黒単色マナかつSTかつ相性の良い踏み倒し持ちの8コスト、便利。STで最低限一体止められるだけでも十分デカいし、転生の種にしても強い。転生先については序盤はメヂカラやチェンジザでリソース確保、中盤以降はデストロでの連鎖を重視する感じ。
 終盤、鬼タイムが発動していると突然めちゃくちゃ厄介なブロッカーになる。耐久力で言ったらドンジャングルにも負けないかもしれない。
 EXライフで鬼タイム圏外に外れることがあるのは注意。

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・ダンテ2種:デストロの破壊効果がメリットになるのはこいつらのおかげ。
 本家は殿堂入りなだけあって素の効果が壊れてるし、呪文踏み倒しも最低限チャフを撃てるので強い。横のチェンジザで転生スイッチを撃てば次のターンもう一度ファイナル革命できる。
 SFはフィニッシャーというより潤滑油。デストロの中継にされたザーディクリカとか生き残ったチェンジザから出てきてなんか色々撃つ。相手がブロッカーを並べて来るならフィニッシュはXIIよりもこっちで逆瀧。ザーディ攻撃時チェンジSF転生ザーディ、みたいな動きでEXライフを再生しつつ呪文を使い回すことも。

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・ドンジャングル:メインその3。デストロの着地点は大体こいつ。1人で10体くらい倒せば行けるかを素でやってる。これ+逆瀧で絶対1ターン貰える。何故か踏み倒しが付いてるので対応力もすごい。どうしてザーディクリカのパワーを6000にしてしまったんですか?

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・ハーデス:多分自由枠。9コストかつ色が合うのと、ドンジャングルとこいつが居れば相当分厚い壁になるので採用。詰めのお供に。デストロを撃つことで能動的にエスケープを発動する事ができ、確定除去しつつウツセミ童子の補助が出来る。盾回収も旨味。



回し方は簡単で、初動でマナブーストしつつ墓地に欲しい奴を置いておいて、チェンジザからデストロでどんどん繋げていくだけです。

一応理想の動きとしてはチェンジザ→ザーディクリカ→ドンジャングル→…って感じです。あとザーディは攻撃して革命チェンジしたいですね、SA付与を使いこなしている感じがするので。

各札は踏み倒しで連鎖しまくるので、好きなだけ弄って都合の良い盤面を作り上げてしまいましょう。

メタカードへの対応ですが、大抵のやつは火噴くで破壊されます。選べないカマスなんかはMFで殴り飛ばすことになります。ちょっと前の方でも言いましたが、マナを伸ばしてドンジャングルを着地させれば大体のメタは吹っ飛びます。時間も稼げるので、ゆっくり除去してじわじわ追い詰めていきましょう。

着地が間に合わず相手の動きを許してしまった場合は逆瀧、ターンを返したら許してしまいそうな場合はメヂカラをポン置きするだけで対応できてしまいます。

このデッキの踏み倒しは手札墓地マナ全てのゾーンを弄れるので、中盤以降の対応力はかなり高めです。
それぞれ、
・手札から踏み倒し→転生スイッチ、チェンジザ、ザーディクリカ、ダンテ2種
・墓地から踏み倒し→デストロ、ザーディクリカ、ウツセミ童子
・マナから踏み倒し→ドンジャングル
・手札から別のゾーンへ→チェンジザ
・墓地から別のゾーンへ→お清めシャラップ
・マナから別のゾーンへ→ステゴロ・カイザー、神秘の石柱
となっております。
良い感じに盤面が整ったらエスケープ付与と呪文封じで一気にとどめを刺してしまいましょう。

まとめると、クリーチャーと呪文を色んな所から持ってきて臨機応変に対応して、耐久して機会を伺い、隙を見つけてワンショットを決めろ!って感じのデッキです。

実際に回した所感なんですが、準備が出来ている時の耐久性能が凄まじいです。ウツセミ童子が本当に強いのと、EXライフの「1枚シールド化」で凌げる場面が多々あります。
チェンジザの下に付いてる逆瀧もなんかもうすごいし、ドンジャングルの止めっぷりもすごい。「チェンジザが強くてドンジャングルが強い」ってこういうことだったんですね。

私は終盤の「なんでもできる」感が好きなのでどちらかというと後ろ寄せで構築していますが、初動を増やしてチェンジザの最速着地を狙ってみてもいいかもしれません。

本当に滅茶苦茶山札を消費するので、神の試練とかファビュラス一番ドリップを1、2枚程入れてもいいかも。

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敗北回避だけでなく、強力な手札補充や詰めのカードとして扱うこともできます

8/30追記 神の試練を入れたら百倍強くなりました。ミクセル−1試練+1とかでも全然違うので試してみてください。

2024/03/12追記 プレ殿おめでとう。


以上で『チェンジザデストロ』の紹介は終わりになります。紆余曲折ありましたが、最終的になかなか良い感じのクソデッキに仕上がったんじゃないでしょうか。

デュエマにしろ何にしろ、ずっと真面目な物とばかり向き合っていると肩が凝りますよね。そんな時の息抜きにちょうどいいのが「クソデッキ制作」なのです。

Vaultの方でもデッキを公開しているので、気になった方は是非回してみてください。もし気に入っていただけたのなら、紙で組んで頂けたらめちゃくちゃ嬉しいです(#チェンジザデストロ でツイッターにあげて頂ければ絶対見に行きます)。最近はチェンジザも大分安くなっているらしいですしね。好みに合わせて調整して、君だけのチェンジザデストロを作ろう!

ではまた、どこかのクソ記事で会いましょう。

それでは。









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