レアルマドリーVSマンチェスターシティ【CL ラウンド16 1stレグ】レビュー
日本時間2月27日朝5時から、CLラウンド16の1stレグ、マドリーとシティの試合が行われた。
今回はこの試合について、深く掘り下げていこうと思う。
お互いの守備面での狙い
マドリーの守り方は、前に圧をかけ、シティのボールを下げさせた。相手CBにベンゼマ&イスコが、ロドリに対してはモドリッチがマークし、エデルソンまで下げさせる。相手GKには誰も行かず、好きなだけボールを持たせた。
結局パスコースが無くなり、前線に蹴り、ラモスとヴァランで回収。
シティのFWに身長の高い選手がいないことを考えての作戦だった。
一方、シティの守備もマドリーのCBにボールを持たせなかった。
ラモスにデブライネ、ヴァランにベルナルドが付いてくる。
マドリーの守備と違ったのは、GKにもプレッシャーをかけに来たことだ。
それに対し、カゼミーロやモドリッチが下りてきて、対応した。
一つの策
前半は0-0で終えた。
そして後半14分に先制。
モドリッチのインターセプトからヴィニシウスが抜け出し、イスコのゴール。ベルナベウが一瞬で最高の雰囲気となる。
後半30分にジダンが動く。この日、大活躍だったヴィニシウスを下げ、ベイル投入。
結果的に、この交代が流れを悪い方へと変えてしまった。
なぜベイルを入れたのか?
ジダンはもう1点を取りに行ったのだろう。そして恐らく、ベイルの高さを求めたのだ、と考えている。と言うかそれしか理由が見つからない。
外からのクロスをベンゼマかベイルが決める。これが理想だったはず。
しかし、ベイル自身がクロスを上げるシーンもあったし、機能はしなかった。
交代からのメッセージは何も伝わらず。
結局、ヴィニシウスのままで良かった。彼の方が脅威となっていた。
シティ狙い通りの得点
後半33分に同点にされてしまう。
ペップからすれば、作戦通りの得点だったはず。
まずはボールを奪うシーンから。
マドリーのボールをGKまで下げさせる。そこから、ジェズスがラモスへのパスコースを消しつつ、クルトワへ寄せに行く。
クルトワはパスコースが無くなったため前に蹴りだすしかなかった。
その後、セカンドボールをスターリングが回収。
その流れから失点をしてしまう。
ギュンドアンからのパスに抜け出すスターリング。そこにカゼミーロとヴァランが釣り出される。
デブライネはヴァランが釣り出されたスペースを使う。バルベルデが戻ってくるも、デブライネのクロスが素晴らしく失点をしてしまう。
ボールを奪う所から、マドリーのアンカー&CBを外に釣り出し、空けたスペースを使って攻撃するところまで、綺麗にやられてしまった。
控え選手の現状
この試合を通してカルバハルとカゼミーロの調子が良くなかった。
そのデータとして、同じSBのメンディのパス成功率96.2%に対し、カルバハルのパス成功率76.6%。ちなみに、この試合のフィールドプレイヤーの中では最下位の数字となった。
カゼミーロに関しては77.1%。これも全体の内、下から2番目に低い数字となる。
カルバハルはジェズスとの1対1で攻守共にやられていたし、スターリングのスピードについて行けずPKを与えてしまったのだ。
カゼミーロは中盤でピンチに繋がるようなパスミスを連発していた。
Q、なぜこの大一番でパフォーマンスが良くなかったのか?
A、カゼミーロとカルバハルの控えがいなく、ターンオーバーができず、疲労が溜まっていたため。
2人ともシティ戦入れて4試合連続出場中。
CL前に休ませたいが控えがいない。
カゼミーロの控えはバルベルデのみ。バルベルデはIHが本職だし、むしろ控えが0人と言っても、過言ではない。
カルバハルの控えはナチョ(調子良くない)、ミリトン(本職ではないし未知数)。
100%次節のクラシコでも2人は出るだろう。心配であるが頼むしかない!
ラモス不在時の攻撃での影響
カゼミーロの不用意なバックパスからボールを失い、ヴァランが軽くかわされ、ラモスがジェズスに対しファール。
決定機阻止で赤。退場&2ndレグ出場停止。
ラモス抜きでエティハドを攻略しなければならない。
もちろん守備面での影響は大きい。しかし攻撃面でも大打撃である。
彼の武器でもある正確なロングフィードを失うのは痛い。
彼のパスが攻撃のスイッチとも言える。いると、いないでは展開力でかなり差が出るだろう。
ジダンは頭を抱えているだろう。
最後に
次節はベルナベウでクラシコが行われる。
この試合がリーガ制覇への分かれ道である事は、間違いない。
調子が悪いとか言っていられない。
このチームに求められるのは優勝。
メッシをどうやって止め、得点不足をどう解決するのか楽しみにしたい。
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