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34歳AMH1.6、5回採卵するも胚盤胞取得できず、漢方薬服用開始半年後の採卵で胚盤胞4つ取得でき、出産できた症例

2022年4月から不妊治療の保険適応始まりますね。
40歳未満は6回、40-43歳未満は3回の回数制限があります。
自費になると高額になるため、回数制限内に妊娠できるようにしたいところです。

中医学(漢方、鍼灸)では、「卵子の質」「精子の質」「子宮内膜の質」をサポートすることが強みです。

昨年出産された方の症例をご紹介します。

来店前の妊活状況

来店時33歳。
妊娠希望して3年。
病院の初期検査でAMH1.6。
他ホルモン検査、卵管造影、フーナーテスト、精液検査問題なし。
病院では、AMH低かったこともあり、タイミング数回、AIH3回の時点で
ステップアップ。
採卵5回し、毎回受精はするも、分割が進まず胚盤胞取得0の状況でした。

生活習慣

仕事は忙しい。事務職で頭をよく使う仕事。緊張感が常にある。
帰宅時間遅くなることも多い。
25時~7時の睡眠。
3食食べる。夕食は早くて20時過ぎ。遅くなることも多い。
運動は週1テニス。

体調面

貧血傾向。
便秘。
肌荒れ。
イライラしやすい。
肩こり。
冷え。
月経周期は29日であまり乱れない。
月経痛なし。塊なし。鮮血。
排卵期のおりものは増える時と分かりづらい時あり。
舌の状態は苔(+)暗紅。

中医学的分析

「肝・脾・腎」
肝鬱
・交感神経優位のため、骨盤内の血流が良くない。
脾虚痰湿
・胃腸が負担かかっており吸収率が良くない。(食事食べれているのに貧血傾向)
・痰湿がたまり血流の邪魔をしている。
腎虚
・AMHが低いため卵巣機能低下。

どんな漢方薬を使用したか

「煎じ薬」+「補腎薬」を使用。
煎じ薬では、
・リラックスさせ血流をよくする
・骨盤内の血流をよくする
・胃腸の機能を高める
・消化を助けて痰湿をとる
・血液を増やす

「補腎薬」
・卵巣機能を高める。

この辺りを中心に相談時の状況に合わせて調整し服用。

生活習慣も指導

・胃腸への負担を軽減させるために、夜遅めの食事になりがちなので、遅い時は軽めにしてもらう。
・寝る時間も少しでも早く寝る。
・事務職のため、活動量が少ないので、週1の運動以外でも、軽く歩いたりストレッチなどをすすめた。

漢方薬服用後の自覚症状の変化

・イライラの緩和
・便の出る頻度の回復
・貧血改善
・にきび減少。
・舌の苔の減少、暗さ減少。

半年後の採卵で胚盤胞4つ取得

漢方服用後、自然にタイミングをとっていたが、妊娠に至らず。
半年後採卵にチャレンジ。
注射+内服の刺激で12個採卵。最終的に4つ胚盤胞(グレードも良好)に。

移植に向けて「鍼灸治療」も併用

病院では、「子宮鏡検査」「感染症検査」。
感染症の反応があったため抗生剤治療。

漢方薬は移植に向けて「内膜の質」「内膜の厚さ」をよくしていくために、
似たような方向性(血流強化、ホルモン強化)の中で調整。

同時に移植に向けて「鍼灸治療」併用開始。

2回目の移植で妊娠。そして無事出産。

移植の際は、「内膜の厚さ」は11.9mmと理想の10mm以上でした。
1回目の移植は陰性でしたが、2回目の移植で陽性。

その後も、妊娠中の漢方に切り替えて継続し、経過は順調で、トラブルなく無事出産されました。


まとめ

・採卵に向けて「卵子の質」をあげるためには、「補腎薬」「骨盤内の血流を良くする」漢方薬が重要。
・移植の際は、「内膜の厚さ」「内膜の質」をあげるための「骨盤内の血流を良くする漢方薬」に「鍼灸治療」を併用。
・漢方薬や鍼灸治療だけでなく、ご自身の生活習慣の見直しも重要。

1年以内の妊娠を目標にしています。
「卵子の質」をあげるためには、半年の目安が必要なため、1日でも早く漢方薬を服用することをお勧めします。


漢方相談はこちらで受け付けております。
誠心堂薬局 自由が丘店
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