SMART ICOCAを落とした話

プロローグ

皆さんは定期入れ、落としたことありますか?
私はあります。(2敗)

事の経緯

紛失発覚まで

時は2024年3月14日に遡ります。
この日は仕事で社用車に乗り外出していました。
なかなか帰ることができず、最後に客先を出たときには19時を回っていました。幸い道は空いていましたが、それでも帰社する頃には20時半過ぎ。
そこからメール対応を終わらせ、ヘトヘトになりながら会社を出て駅へ向かう道中、ふとポケットに違和感を感じます。そう、定期入れが入っていないのです。

捜索

焦りましたが、まずは立ち止まり、落ち着いて服のポケットをすべて確認します。もともとおっちょこちょいな人間なので、実は思っていたのとは違うポケットに入っていた間抜けなオチを何度も経験しているからです。
ですが、今回ばかりは違いました。どうやら手元にないのは確かなようです。
ふと脳裏を過ぎる嫌な予想。それは客先で落としてしまったのではないかという予想でした。ただでさえ客先に忘れ物をするのは社会人としてどうかという話ですが、思い当たる節があるのはその中でも遠く、取りに行くのは嫌な場所。これは困った。
まだその可能性から目を背けていたかった私は、まず落ち着いてオフィスに戻りました。案外デスクに置きっぱなしにしている可能性を考えたからです。先程挨拶したばかりの先輩の怪訝な視線を浴びつつデスクを弄りますが、ありません。困った、困った。
とはいえまだ諦めるのは早すぎます。社用車の座席下、あるいは駐車スペース周辺、帰社後の自分の行動を振り返りながら検索していきました。ありませんでした。これはまずいぞ。
そして、最後の希望を振り絞り、客先を出たあとに立ち寄ったコンビニに電話をかけました。ここで一度車を降りているので、落とした可能性は十分にあります。ありませんでした。終わりです。

予兆

検索の初期から原因には気付いていました。
私は喫煙者だった頃のクセで、胸ポケットが業務用携帯電話とタバコで埋まってしまうので、スラックスのポケットに定期入れを入れることが多いです。普段はそれでも問題なかったのですが、この日は違いました。この日、私は同じポケットに社用車の鍵を入れていたのです。
普段は社用車の鍵は上着のポケット、あるいは鞄にしまうことが多いのですが、その日は無意識に同じポケットに入れてしまっていました。
そして、お昼を食べに歩いていたとき、私はふとそれが気になりました。いいえ、その危険性に気付いていた、という言い方のほうが正しいかもしれません。同じポケットに定期入れと社用車の鍵を入れるのは、鍵を取り出すときにどうかな、と。
しかし、私はそれを無視しました。流石にぽろりと落ちれば気付くだろうとタカをくくっていたのです。その結果がこれです。忘れない、この敗北感。

SMART ICOCAを落としたらやるべきこと

初動対応

SMART ICOCAは通常のICOCAと異なり、クイックチャージ機能を備えています。このクイックチャージ機能は紐付けているクレジットカードを使い、券売機や精算機で現金いらずでチャージできる便利機能です。
しかし、その便利機能は同時に不正利用リスクも抱えています。要するにクレジットカードと一緒ですからね。
したがって、やるべきこともまたクレジットカードと同様、停止です。

24時間営業の紛失ダイヤルがあるので、そこへ電話をかけました。

【SMART ICOCA 紛失ダイヤル】
078-382-8692/06-4960-8692(有料・24時間・年中無休)

https://www.jr-odekake.net/icoca/about/smarticoca.html

二種類の停止方法

SMART ICOCAには二種類の停止方法があります。

  1. カードを完全に停止させ、再発行手続きをとる。

  2. クイックチャージ機能のみ停止させ、発見・回収を待つ

1.の方法の特徴は次の通りです。

  • すぐに再発行手続きに入ることができる。

  • チャージ済みの残高を含め、不正利用から守ることができる。

  • すぐに見つかった場合もカードは無効化されていて使うことはできない。

  • すぐに見つかった場合も再発行手続きは中止できず、手数料を請求される。

一方、2.の方法には次の特徴があります。

  • カードがすぐに見つかった場合は復活させることができる。

  • チャージ済みの残高は保護されない。

今回は通勤定期ですので復旧優先で1.の方法をとりました。
ネットで見ている限りなら、土日のうちに新カードは届くだろう、それなら復旧優先でこちらを選んだほうが得策だと判断したのです。

むっちゃ保険をかけてくるコールセンター

ちなみに、コールセンターでは、上記のように一度再発行手続きをしてしまうと、仮にその直後に発見した場合でもカードが無効になってしまうこと、手続きは止められないことを何度も伝えられました。
それからもう一点、住所や電話番号を聞かれたのですが、これも「間違っているとお申し出をお受けできない可能性がある」旨念押しされました。
クレームとかあったんですかね……。

出てきた定期入れ

翌日、3月15日金曜日の夕方、おそらくここで落としたであろうお客様先の方からご連絡をいただきました。案の定駐車場で落としていたようです。
暗くて気づけなかったのが運の尽きですね。
実はしばらく新幹線に乗らないのをいいことにSMART ICOCAと一緒に入れていたEX-ICカードは再発行手続きをとっていなかったので、一応取りに行く必要はあるのですが、先述の通り遠い場所。警備の方に預けていただき、祝日に取りに行くことになりました。

届かない新カード

さて、金曜日は自腹で出退勤したものの、目論見では土日の間に新カードが届き、週明けからは再度新定期で出勤するつもりでした。
しかし、待てど暮せど届かないカード。
SMART ICOCAの利用明細によれば、15日金曜日時点ですでに再発行手続きは終わり、新カードへの情報移行も完了していたのですが、結局週明けには間に合いませんでした。
それでも、月曜日中に届けば万々歳でした。しかし、届いたのは火曜日でした。紛失申し出から5日。ネットでは2,3日と聞いていましたので、うん、遅い。

新カードの受取方法

新カードの受取方法は郵送(簡易書留)しかありません。
古い情報では再発行手続きの翌日移行、大阪駅の窓口で受け取れるようなことを書いていますが、現在では廃止されています。信頼しないでください
文句を言うと失くした方が悪いに決まっているのですが、それでも今までできていたサービスが提供されなくなるのはちょっと困りますね。
モバイルにしろってことなんでしょうか。

定期回収

結局、3月20日(祝日)に回収に伺って定期券を回収。
SMART ICOCAは無効化済みですが、裏のEX-ICだけでも助かったので万々歳でした。

SMART ICOCAは紛失するな

SMART ICOCAをなくして気付いたのは、再発行が面倒ということです。

  • コールセンターは時間帯によっては手慣れではなくバイトのような子になるため、接客にブレが生じる。

  • 大阪駅で翌日に受け取れるサービスは廃止済み。

  • なんやかんやで長いと5日ぐらいはカードが帰ってこない。

そんなわけで、落とさないことが一番大事ですね。

是正報告書

事象

訪問先にて社用車に乗り込む際、ポケットに入れていた定期入れを落として紛失。お客様にご迷惑をおかけしました。

原因

同じスラックスのポケットに社用車の鍵と定期入れを一緒に入れており、注意が疎かだったこと。

再発防止策

  • 社用車のエンジンをかける前に持ち物チェックを行います。

  • 物理カードを廃止し、Felica対応デバイスを購入の上、モバイルICOCAを導入します。

あとがき

ガサツでよくものを落とす人間は原因があるからそうなるのである、ということを痛感しました。
SMART ICOCA、普段は便利ですが、こういうときに牙を向いて来ますので十分にご注意を。
かもなすは……、以後注意いたします。
ありがとうございました。

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