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アメリカン・フィーリング2020

漫画雑誌は別として、僕が一番長く購読した雑誌は「マッスル・アンド・フィットネス」でしてね。たぶん高校1年から買っているから(毎月読み出したのは高校3年ぐらいからだと思う)、30年以上は読んでいたことになります。僕的にはトレーニング記事だけでなく、海外のアクションスターやプロレスラーのインタビューにグラビア、特集記事などなどが載っているということで、ずーっと愛読してきたし、そのおかげで愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」にも出演できたのだから、非常にありがたい話。

正直、そんなに長い間、販売されているにもかかわらず、Wikipediaのページすら作られていないあたり、「読んでいる人、少ないのかな」と一抹の寂しさを覚えますが…。一応、森永製菓が絡んでいるっぽいし、それなりに定期購読している人も存在するだろうし(ちなみに“信用できるサタニスト”高橋ヨシキさんも読んでたっぽい!)、人類が存在する限りはマッスルもフィットネスも決してなくなることはないのだから、この雑誌がなくなることだってないだろう…と思いきや! コロナ禍によって休刊してしまったのだから、心底ゲンナリいたしました。

要は、アメリカ本国で発行をやめてしまったため、日本版も出せなくなったそうな。ううむ、新型コロナウイルスの影響により、ゴールドジムが破産したりと、アメリカのフィットネス業界は日本以上に大変なことになっているみたいでね。雑誌なんて出している場合じゃないのかもしれませんが、あまりに突然で心の置きどころがないというか。まさか「2020年6月号」が最終号になるなんてさぁ…。ついつい「何でもないようなことが幸せだったと思う」なんてフレーズが頭をよぎってしまい、ちくしょう、そりゃあ高橋ジョージさんは印税で暮らせるよなぁなんて、どうでも良いことを思ったり。

まぁ、「マッスル・アンド・フィットネス特集」をやった時、あえて話さなかったことを書きますと。この雑誌に載っているトレーニングメニューは常人には無理なところがあって。若いころ、掲載されているいろいろなメニューを試してみると、体の回復が追いつかないことが多くて、「やっぱりアメリカ人は遺伝的に恵まれている人が多いな〜」なんて感心していたけど、よくよく考えると、実際は「アメリカではステロイドを使用するトレーニーが多いから」なんじゃないかと。雑誌自体、ステロイドを明確に否定していなかったし(何度かその是非を記事で取り上げたこともある)、アメリカでは日本以上に出回っているし、そう考えると腑に落ちるんですよね…。ハッキリ言って、トレーニングメニューに関しては、ライバル誌の「月刊アイアンマン」に載っているメニューの方が参考になることが多かったです。

ただ、それでも「マッスル・アンド・フィットネス」が一番好きだった。役に立つ情報よりも、何よりも雑誌から伝わってくる「アメリカの雰囲気」が好きだったし、フィットネスの国アメリカの空気を吸うだけで高く跳べると思ってた(なにこの谷沢龍二)。もうね、僕が石油王クラスの金持ちになれば話は別ですが、残念ながら「マッスル・アンド・フィットネス」が復刊することはないと思うし、これからの僕は「月刊アイアンマン」を読んでいくのだろうけれども。でも、今、心から感謝を伝えたい。ありがとう、「マッスル・アンド・フィットネス」。あなたのおかげでこの30年間、それなりに充実したフィットネス生活を送れたし、これからもずっと筋トレを続けていけると思っています(水曜日にデッドリフトで腰を痛めたばかりだけど!)。本当にお疲れ様でした。




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