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24’J2第15節 長崎vs岡山 感想文+16節vs鹿児島 プレビューもどき


課題


物足りない


2024 5/12 明治安田J2リーグ第15節
△V・ファーレン長崎 0vs0 ファジアーノ岡山△

お互い勝ち無しが続いている状態で無ければ、両サポーター共に「惜しかったー!!」と評価できる試合だったのではないかと感じた。

長崎を応援する身としてはそろそろ勝ちを掴んでほしかったところだが、また次に持ち越しである。


どちらも決定機を作りながらも、最後の最後の寄せだったり身体を張った守備が効いてたのがこの結果となったのかと思う。とりわけ公式データでは26本のシュートを撃たれながらも失点をゼロで抑えきった岡山の守備は特筆するべきモノだった。

長崎の攻撃力を前に…そして怪我人の多さに苦慮しながらの手札を見て試合のプランを決める。

ゲームプランが決まれば選手のやることは決まる。

やることが決まれば覚悟もキマる。

岡山レベルの守備の硬さを持つチームがここまで「なんとしても守る!!」と決めたのならそれはもう鉄壁である。

長崎のチャンスに対し、幾度となくギリギリのところでシュートを防ぎきったり、長崎選手の視界を遮ることができてシュートを枠外へと誘導できたり…だからこそ後半勝負を賭けたといってもいい、この試合最大のチャンスシーンで決められなかったのは岡山としても痛かった。凄まじいプレッシャーもあったのだろうが。

(アウェイで岡山がとにかく強いのは、勢いよく攻めてくるホームの相手チームの攻撃からまずはなんとしても守る…という心理が働いてのことかもしれない。逆に岡山ホームでは勝たなければ…という心理が強く働いてスキができてしまうのかも?)


本当に凄まじい守備だった


さて、我らが長崎の話に移ろう。

リーグ中でも上位の実力を持つ岡山相手にあそこまでゴールに迫ったのは見事でもあり、だからこそ前半のうちに決めきりたかった。フィニッシュの精度の悪さについては、両チームともに言えるが、雨によるピッチ状態の悪さも影響が大きかったのかもしれない。

新しい試み(特に秋野+山田陸のダブルボランチ作戦)は一定の収穫はあったと思う。特に前半は岡山は事前準備をズラされる形となったはずだ。この新しい組み合わせと今までのやり方を併用していくことで、相手の試合前からの準備を混乱させることだってできるのではないか。

また長崎の守備も(おっかない場面もあったけど)かなりいい守備を見せるシーンも多かった。

こういう動画をあげてくれるあたり、最近の長崎公式は本当に素晴らしい。

ちなみに個人的な最大のハイライトは滑り込んだマテウスのヘッドバンドが脱げかけて、某チームのFW、ピーター・〇タカのような髪型になってたシーンだ。よかったら探してみてください(笑)

とまぁ僕としてはこんな気楽なことが言えるくらいの心境である。

すごくいいプレーしてるのに、何してもチャラさが目立ってしまう(n回目)山田陸。この試合では存在感を随所に出していた。


よく言われる「みんな自分がゴールを決めようとしすぎなんじゃない?」というのも別にそこまで致命的なものだとは思えない。っていうか僕らが言ってることなんて本人たちが1番わかってるはずで、その上で全員がギラついてゴールを狙ってるのはむしろ「更なる進化の前触れ」とも思えなくもない。これが僕の買い被りで()改善の必要が差し迫ってるなら鹿児島戦までに改善してくるに違いない。
「自分が得点を決めなければならない」みたいな強迫観念ならそれは危ういなとは思うけど。

まぁ不満があるとすれば…例え岡山が強かろうとも、我らがV・ファーレン長崎はサポーターたちがもっと勝ちを求めていい強さがあるチームなはずなのだ。期待していいのだ。

だから勝てた試合だと思ってるし、勝てなかったことは素直に悔しいし、3戦連続引き分けが続いて「ちょっといい加減もったいぶるのやめてくれるー?」くらいの不満は抱いてもいいとは思う(笑)


悲観も焦りも一切必要ない。うちはやれる。大丈夫だ。


選手も監督も心強いコメントを残してる。


vs岡山戦感想まとめ


・1番見たかったフアンマvs柳育崇の大怪獣バトルは少ししか見れなかったがやはりすごい迫力だった。

・秋野+山田陸のダブルボランチはビルドアップの安定や守備面ではオプションの追加という意味での収穫ありと言っていい。相手ゴール前に迫った時のひと工夫入れるところに課題か?

・WGマルコス+SB増山は昨シーズンでも組んだことあるだけあって安定感と迫力があったと思う。試合中に2人でジェスチャーを交え話をしていたことも高ポイント。
マルコスは特にサイドにいる時には足元にほしがって、サイドバックに相手のサイドを抉らせたり、さらにゴール前の人数を増やすためにひと工夫入れるタイプだけど、もっと自身で裏を狙ったり仕掛けたりしても面白いと思う。

・米田+笠柳の左サイドは試合を重ねるごとに練度が増してる気がする。相手を出し抜くアイデアの豊富さは見事すぎる。ただヨネの代わりがあのレベルで出来るプレーヤーがいないことは懸念点といえば懸念点。

・本調子じゃなくともマテウスはやはり凶悪。マテウス+マルコスの息の合い方はさらに高まってきてる気がする。今後大きな武器になり得るのでは。

・田中隼人が不動のレギュラーとして、相方が櫛引になるのか(復帰したら)新井一耀になるのか。どっちも良さが違うので、下平監督の判断はいかに。

・試合を通してチャンスは多数作れていた。決めきるのは課題だけど、きっと上手くいくと思う。

・運もありつつではあるが、クリーンシートは見事。後半には大ピンチを作られたことは反省。

やはり別格。しかし頼りすぎないようにすることも今後絶対大事になる。
ヨネは一時期の「ちょっとらしくないのでは?」という時期を脱却して、昨シーズン並のスーパーさを発揮してるように見える。そしてここからそれを超えていくのだろう


岡山サポーター


今回の引き分けにおいてダメージが大きいのは実は岡山の方である。
まだ先が長いとはいえ長崎=2位との勝点差を詰めるチャンスを逸してしまっただけでなく、献身的な守備の果てにワンチャンスを拾って勝てるところまで来てたからだ。そして4試合で拾った勝点は2と、上位を狙うには苦しい成績となった。

サポーターだってそれをわかってるんだと思う。でも、だからこそ試合後の岡山サポーターの「木山隆之」コールは監督自身心を動かされたのではないか。

きっと、岡山は終盤まで長崎と上位を争うことになるだろうな…でも今度はウチが勝つからな、と改めて締めて応援していこうと思えたシーンだった。

岡山サポーターの皆様。試合外ではエンジョイされてる方も多かったが、試合となると(ヴィヴィくんが挨拶に行くのを気付かない程に)熱い応援をされていた。





vs鹿児島 ぷれびゅーもどき


まず要注意しときたいのが我々サポーターの心理状況だ。僕らの次の相手はルヴァンでのめっちゃ赤いとこではない。鹿児島ユナイテッドFCだ。3戦勝てていない中で、彼らを視野に入れず「レッズ来るの楽しみだなー」とか考えるのは危険極まりない心理だ。
楽しみにするのはいいけど、まずはこの5/18(土)。鹿児島ユナイテッドFC相手に勝つことを考えて応援していきたいところである。

そして前半戦最後の九州ダービーだ。J2九州最強なのは長崎だというところを見せてほしい。

ちなみに鹿児島がJ3時代=去年の白波スタジアムでの南九州ダービーの動画だ。

やはり何が起こるかわからない。恐るべしダービー。


鹿児島ユナイテッドFC


さて次節はトレーニングマッチやカップ戦他で当たることが多かったJ3からの昇格組、鹿児島ユナイテッドFCとついにJ2の舞台で対戦である。

目標を15位以上と謙虚に定めておきながら、あくまで自分たちのサッカーを貫き相手にぶつけることを信条とするチームだ。それだけに、流石にすこし負けが混んできてはいるものの絶対強くなっていくチームだろうなという印象。

順位表である。

鹿児島としては攻撃的な姿勢が今は裏目に出て失点が目立つ印象だ。

J2定着を目指し挑戦者として奮闘するシーズンとなりそうだが、何かに挑戦するという意味では我々も同じ立場である。長崎戦で調子を取り戻させるわけにはいかないし、こちらとしてもここから再び勝ちを積み上げていくキッカケとしたい試合なのだ。

前節は鹿児島はアウェイで清水と対戦した。


清水4-0鹿児島の結果は好調を持続する1位と、不振からの脱却にもがく昇格組ではまぁ仕方ないものでもあるのかもしれない。
ほぼ何もさせてもらえなかった…と選手たちは語るが、開始早々の失点が大きくのしかかることとなった結果なのだろう。

それでも3失点目までは実に堂々と「鹿児島スタイル」で渡り合おうとしているのは伝わってきたし、決して悪いばかりではなかった印象だ。

ここまでの3勝のうち、なんと千葉に4-2で勝っているのはやはり侮れないチームであることの証明となる。

解説の方に対してとことん塩対応な実況は置いといて()

かなりガツガツのハイプレス→ボールを奪ってからが速いうえに多くの人数が攻撃に絡む【相手を押し込むサッカー】を標榜してるように見えるし、自陣スタートの際はしっかりビルドアップを志向しサイドバックが中に入り込んでパスワークに加わる「偽サイドバック」的なプレーをするなど、非常に攻撃的で、多数の解説者たちから面白いサッカーをすると評判のチームだ。

長崎からすると、このガツガツハイプレスを回避できるかどうかは大きなポイントになりそうではある。それでいて、いつも相変わらずだが粘り強くゴール前で身体を張って相手のシュートを防いだり、こちらの決定機を逃さず決めたり…いつもの課題と向き合いながら勝利を目指す試合となりそうだ。


ハイプレス回避、そして守備の面でも田中隼人は鍵になりそうな試合だ。その実力をいかんなく見せ付けてほしい。


ヒーロー


そして、前節の岡山同様、彼らも地元ではヒーローのような存在であると伺える。ホームである白波スタジアムには今季最大7800人超を記録。

昨年J3からJ2に上がれるかどうかの境目の試合などでは、鹿児島市長がオフを使って当然のように自費でアウェイに共に乗り込むという(しかも選挙活動的な雰囲気は一切感じなかった)


また彼らのスーパーエースであるFW藤本には素晴らしいエピソードが山盛りだ。

去年のインタビューだが、読むだけでも火傷しそうな熱さが伝わってくる。

以前鹿児島がJ2に昇格した際には藤本は別チームに移籍していたらしいが、その昇格を決めた試合にはゴール裏(観客席)に駆けつけ一緒に応援していたとかなんとか。

彼らはこんな魂のエピソードてんこ盛りの相手なのである。


データなど


前節基準。長崎の中盤3枚がどうであろうと、配置上は被りが起きやすい?

鹿児島のデータとしては【開始から早い時間帯での失点】と【前半終了あたりの失点】が多い。開始直後のV-roadに乗せてゴールが生まれれば最高である。

また【試合終盤は得点が多い鹿児島】【試合終盤に失点してまう長崎】のは気を付けたいデータだ。試合終盤は一際大きい応援を送りたいものだ。

鹿児島の失点パターンはクロス、セットプレーからが多くなっている。サイドからの攻撃で上手くゴールに迫りたいし、ドリブルで仕掛けてファウルを誘ってもいいかもしれない。

鹿児島の得点では混戦を押し込むものとカウンターからドリブルをしかけてのゴールが多いことは気を付けたいところ。


要注意選手


・FW 10 藤本憲明

前述の藤本はやはり大きな脅威。得点能力の高さと得点チャンスを見逃さない抜け目なさ、素早さが特徴のように見えた。今季は3ゴールを決めているストライカーだ。特に鹿児島サポーターにとっても精神的な支柱でもあるのではないだろうか。


・MF 11 五領淳樹

2016年から鹿児島でプレーするベテランサイドアタッカー。ハードワークとアグレッシブな突破、斬れ味すら感じるクロスが持ち味なのかと思う。前節清水戦では相手に1番脅威を与えていたのは彼かと思う。両サイドどちらもプレー可能なようだ。


・MF 21 田中渉


若くして仙台→山口→山形と渡り歩いてきた攻撃的なMFだ。相手にとって危険な位置に走り込んだりパスを出したりと、厄介なテクニシャンに見えた。ミドルも強烈だ。

他にもツエーゲン金沢に在籍していた藤村や清水エスパルスにいた現鹿児島ディフェンスリーダーの井林など、実績を持った実力者も多い。順位を見て侮ってはいけない相手である。


とはいえ、長崎はここは勝たなくてはいけない試合だ。
連続負け無し記録達成に引き分けだと締まらないし、優勝を目指す上でここで負けるわけにもいかない。

九州ダービーということで長崎からも多くのサポーターが駆け付けるはずで、…僕はDAZNで観戦だが…しかも15時キックオフでその後夜仕事…いや、でも観るよ…

ここ最近のドロー祭りを終わらせる素晴らしい勝ちに期待したい。


この試合に限らず、今のドローが続いてるチームの環境をいい方向に導くのは、監督だけでなくキャプテンの手腕も試されそうだ。頑張れ秋野!


今回オマケは無しです。

ご覧いただきありがとうございました!誤字脱字等随時修正致します。



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