人が死んでく

若い時は人が死ぬことがどういうことか全然分からなかった。

親を亡くした同級生の葬式に何回か行くこともあって、すごく可哀想だなって同情はしたけれど、自分のことのようには考えられず、まるで小説や映画みたいな物語のように感じた。

死んだ人には当然のようにもう2度と会えない。
周りの人達ともカウントダウンが始まっている。
あの人が明日死ぬかもしれない。
自分が5秒後死んでるかもしれない。
おじいちゃんとおばあちゃんが遺言を書いてる。
死ぬ準備を始めてる。

多分この人とはもう2度と会えないんだろうなって人がいる。
小学校の時の親友、初恋の人、高校の同級生。
もしかしたら会ってたのかもしれないし、すれ違っていたかもしれない。
それは、死んでるのと同じかもしれない。
もう2度と会えない人達にとっては、自分だって死んだのと同じ。

記憶にない人は、もはや生死の概念すらない。

でも、会える人もいる。
それは生きてるから。
会いたい人、話したい人がいる。
そんな風に思ってくれる人もいる。

ありがたい。幸せ。だけど苦しい。
最近、ずーっと悩んでしまう。

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