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フロムゲーについて語る①

どうだろう、見えるだろうか?

どうも、コータです。

つい先日、エルデンリングの一周目をクリアしたんだが、どうもスッキリしない。
ネットの評価など見てみると、古参ほど評価はイマイチ、新規にはかなりウケている、という状況なのかな?と。かく言う自分もその前者である。

不満点を挙げればキリが無いのだが、思い返してみると、フロムソフトウェアのソウルシリーズは、個人的には初見プレイではその難易度の高さに辟易とすることがほとんどで、周回を回したり、ネットで情報をしっかり得てから再プレイする時の方がサクサクと進むので楽しさが倍増する。
もしかしたらエルデンリングも、周回を回せば…と言いたいところだが、過去作と本作が異なる点としては、そのボリュームの多さである。
正直周回を回すにしてもサクサクと気持ちよく進める気がしないというか、今のところは「もう一度やりたい」という気持ちよりも「もう見たくない」の気持ちの方が勝ってしまっている。(笑)
難易度はそこまで高くないというか、敵によっては異常なまでに苛烈な攻撃をしてくるが、こちら側もかなり強い特殊攻撃が用意されていて、とても大味な印象も強い。
当然、時間が経てばもしかしたら気持ちが変わることもあるかもしれないが、ひとまず自分の中ではこれにてソウルシリーズは「引退」かなと思っている。

で、今日はそのエルデンリングの話に関連して、ソウルシリーズとの出会いについて語っていきたいと思う。
まずはそのシリーズの原点(さらにその前から布石となるソフトは出ていたようだが)とも言える、デモンズソウルからだ。

「ダークでリアル」の勘違い

具体的には覚えていないのだが、ソフトの発売された年などから考えると、2009年頃の話だと思う。
千眼結成よりもずっと前だ。
デモンズソウルというゲームが出ていたことなんて全く知らなかった。
当時ゲーセンでストⅣを見かけて(めちゃくちゃ下手なのだが)、ストⅡ世代でもあった自分としては、懐かしさもあり自宅でストⅣをやりたいという欲求に駆られ、勢いでPS3とストⅣを購入したのである。
安いアケコンも買ってちょっとの間プレイしていたが、格ゲー…というかアクションゲーム全般、目も当てられない程下手くそなので、懐かしさを十分補充すると、途端にすぐに飽きてしまった。

せっかくPS3を買った訳だし、何か次にやるソフトを買おうと、知人と中古ゲーム店に入った。子供の頃からアクションゲームは大の苦手。アクションだけじゃなくシューティングも苦手だし、とにかくプレイヤースキルが要求されるゲームは全般苦手だった。ストⅣは本当に懐かしさと勢いだけで買ってしまったんだなと改めて思うが、逆にRPGのようにプレイヤースキルが無くてもじっくり遊べるゲームは大好きだったので、RPGコーナーを物色していた。

そこで目についたのが、フロムソフトウェアの「デモンズソウル」というゲームだった。
後の「ダークソウル」シリーズへの布石となる記念すべきソウルシリーズ第一作目である。
とにかく難易度が高く死にまくることから、「死にゲー」という言葉が生まれ、また人気シリーズになっていくにつれ、そのゲームシステムをモチーフにした「ソウルライクゲー」と呼ばれる数々のフォロワー作品を後に生み出すことになるのだが、当時はそんなことは全く知らない。
それ以前に発売されていたフロムソフトウェアのゲームで、「シャドータワー」や「キングスフィールド」等のゲームタイトルを目にしたことはあったが、マニアックなRPGくらいの認識しかなく、当然プレイしたこともなかった。

何となく「デモンズソウル」のパッケージを見て、
「アクションRPGか。聖剣伝説とか楽しかったな。」
「ダークでリアルな世界観の聖剣伝説みたいな感じかな。」
「オンラインで一緒に旅することもできるようだ。」
「RPGならプレイヤースキルとかあまり関係ないだろうし、ストーリーとか楽しめたらいいな。」
と、事前情報ゼロ、完全にライトなノリで知人と一緒に購入した。
これが全ての始まりである。

地獄の始まり

知人とはモンハンを一緒にやっていたこともあり(下手くそで迷惑はかけまくっていたが)、一緒にプレイできるなら尚更楽しめるのではないか、という淡い期待もあった。
帰宅して早速「デモンズソウル」のプレイを始めた。
壮大なムービーに魅了され、これから始まる冒険への期待が高まった。
だが、プレイを初めてすぐ、その認識の甘さを思い知ることとなる。
とにかく3D視点でのキャラの操作が難しい。他の3Dアクション系のソフトと比べても、とてもシビアな操作を要求されると感じた。
そんな中、敵の攻撃力が高く、雑魚敵の攻撃を数発喰らうだけで死んでしまう。


また、その独特の世界観にも面食らった。
「RPGって、フィールドを探索して、レベルを上げて、街から街へ移動して、街の人の話を聞いて…」みたいなものを想像していた訳だが、その概念が根底から覆った。
チュートリアルが終わると薄暗い拠点に転送され、フィールドを移動しての冒険ではなく、拠点から各ステージを選択し、そのステージを攻略していくスタイル。
敵の配置も固定されており、死んだら最初からやり直し。
俺は、気付いてしまった…。
「これ、レベルアップとかのRPG要素はあるけど、アクションゲームやん!しかもめちゃくちゃ難易度の高いやつ!!」

想像していた方向性とは真逆の”アクション”RPGだった。高いプレイヤースキルを要求される難易度、雑魚敵が全然雑魚じゃないし、同じ場所で何回も死ぬし、敵の強さだけじゃなくステージトラップも多々あり、落下死も日常茶飯事。
グロテスクな世界観に、ストーリーは深く語られることなく、俺の期待していた冒険はどこにも無かった。。

RPGではお馴染みの「お金」と「経験値」の概念も独特だ。
敵キャラクターを倒したりして得られるのは「ソウル」という値で、アイテムを購入することもできるし、レベルアップにも使える。「お金」と「経験値」の両方の役割を果たす物だ。
ただし、レベルアップをするには、そのソウルを所持したまま死なずに拠点に帰る必要がある。もし拠点に戻る前に死んでしまった場合、そのソウルは死んだ場所に全て落とした状態でスタート地点に戻されるからだ。
落とした場所に行くと回収できるのだが、回収に行く道中で再度死亡すると落としたソウルは消滅する。
そもそも行くことすら大変な場所で死んでしまうと、また死なずに同じ場所まで行くことは至難の業だ。無駄にプレッシャーもかかるから余計冷静さを欠いて死んでしまうこともある。
経験値が増えないからレベルも上げられず、同じ地獄を何度も繰り返すのである。(笑)
この特徴的なシステムは、「ソウルライクゲー」と呼ばれる数々のフォロワー作品で踏襲されることとなったのだが、とにかくこのシステムにより難易度は更に跳ね上がっているのである。

オンラインでは他人と協力プレイができるのだが、敵対プレイも可能で、それによって難易度は最悪になる。
他のプレイヤーの世界に「侵入」し、敵キャラとして攻略プレイヤーを殺しに行くことができるのだ。
折角高い難易度を乗り越えて、もう少しでゴールというところで、侵入してきた手練れのプレイヤーからぬっ殺されるのだ。

これはもう絶望以外の何者でもなかった。

一緒に購入した知人と協力も行い、それなりに楽しい時間もあったのだが、知人は手先が器用かつ要領の良いタイプの人間で、元々のプレイヤースキルだけでなく、攻略サイトをうまく活用し裏技的にキャラクターのレベルもかなり強くするなど、順応していたようだった。
だが器用さもなければ要領の悪い俺は、途端に知人についていけない状況になってしまった。
下手なら攻略サイトでも活用しまくればいいのだが、「初見で攻略を見てしまうのは勿体無い」という考えがいつも働くのである。

絶望を再び呼び起こすもの

一緒に購入した知人とプレイすることもなくなり、ゲーム後半に辿り着いた頃にはすっかりデモンズソウルを攻略しようという気力も無くなってしまった俺は、結局途中で投げてしまった。
「もうこんな悪趣味なゲームは二度とやらない」と心に誓ったのを今でも覚えている。(笑)
デモンズソウルのシステムを引き継いだ新作「ダークソウル(2011年)」が発表されるという情報を知っても、あの忌々しい記憶が蘇るだけで、やろうという気持ちは一切起きず、平和な日々を過ごしていた。

そこから更に数年が経過し、たまたまとある動画のタイトルが目に入った。
「【デモンズソウル】1時間ちょっとでクリアしてみた【解説実況】」という動画だ。
「アレをそんな短時間で?」と興味が湧き、その動画を再生した。
ゲームの解説実況動画というものを見るのも初めてで、最初は「オタクが偉そうに解説していて、自分には相容れない世界だな」などと一歩引いた冷たい目で見始めた。
だが、そんな気持ちは一瞬で吹き飛び、その動画に惹き込まれてしまった。
あんなに苦労したデモンズソウルを、いとも簡単にサクサクと攻略していく光景にとてつもない衝撃を受けたし、苦労させられた自分の仇を取ってくれているかのようにも感じ、爽快感すら覚えた。

「この人…スゲーな!!!」

これが第二の地獄の始まりである。

つづく。


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