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3.ブリーチの基礎知識(理論)

こんにちは、前回の3回(シークレットを含む)に渡る

カラーの理論はしっかりと理解しましたか。

今回はブリーチの基礎知識について伝えていきます。

ブリーチを作る際のオキシの%に悩む方、多いと思います。

「バージン毛からトーンアップするにはどうするのか」

「ブリーチ履歴のある場合はどうするのか」

などブリーチを希望するお客様は色々なシチュエーションがあります。

知ってるかいないかでブリーチワークの幅が全然違う対応が

できるかなと思います。

なので今回もしっかりと抑えていきましょう。

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ブリーチのメカニズム

まずブリーチの脱色のメカニズムを知りましょう。

ブリーチはアルカリカラーと同じで

1剤と2剤を混ぜて作ります。

1剤とは、ご存知の通り「パウダーブリーチ」ですね。

アルカリカラーと違うのは、「染料」が入っているのではなく

「過硫酸塩」が入っています。

2剤は以前の投稿にも書いたように「オキシ」(過酸化水素水)です。

この2つを混ぜてブリーチが出来上がります。

流れ

1剤に含まれるアルカリと2剤の過水が混ざり、

そこに過硫酸塩が加わる事で

強い「脱色力」のあるブリーチ剤が完成します。

で「脱色力」というのは

カラーの理論でも出したのですが

カラーの脱色作用よりもブリーチで作った脱色作用の方が

強くなります。

なぜならば、アルカリカラーには含まれていない

「過硫酸塩」が加わることによって

より強い脱色力のある薬剤になるからです。

それがブリーチというものです。


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ブリーチによるダメージの「原因」と「対策」


まずブリーチは痛むと言われますが

どこがどのように痛むのかを解説していきます。

まずブリーチのダメージを大きく分けると3つあります。


1.結合の損傷

結合というのは、主にシスチン結合のことを指します。

髪の毛の約80%を占める大事な結合です。

そのシスチン結合が、ブリーチをすることで損傷してしまいます。

そうなった時の症状として、「切れ毛」「枝毛」の原因になります。


2.外部損傷

次に外部損傷というのは、表面の手触りです。

見た目のざらつきや、パサつきといった部分に影響していきます。

18MEAやシリコンを補充することで、対策できます。


3.内部損傷

内部損傷というのは、ブリーチをすることによって

髪の毛が柔らかくなったり、行き過ぎるとゴムみたいになります。

それは髪の内部のコルテックスが損傷しています起こります。

症状としては、弾力、ハリコシがなくなります。



この3つの要素、

「結合」「表面のキューティクル」「内部のコルテックスの損傷」

をカバーすることでブリーチをしてもダメージを抑えることができます。


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パワーコントロール


最近ではブリーチのパワーをコントロールするのが主流になってきています。

今では6%2倍が全てではありません。

6%2倍を使うこともあれば、4,5%2倍や3%2倍、

3%2倍など様々に使い分けます。

ではそれをどのように使い分けていくのかを解説していきます。

基本的には髪の状態や目的に応じて使い分けるのですが

9段階で分けることができます。

あくまで、40分放置した場合の基準になります

6%1,5倍

メリットはしっかり抜けます。

追いブリーチリタッチなどで使うことが多いです。

ただしムラになりやすいです。

6%2倍

操作性も良く、粘度も1,5倍に比べると

柔らかいので塗りやすいという理由からここを使うことが多いです。

基本的に6%の2倍や3倍はバージン毛に使うことが多いです。

既染毛に使うこともありますが、

バージン毛や1回のブリーチでできるだけ早く抜きたい時は

6%2倍を使うといいと思います。


3%3倍、4,5%2倍

お客様の中でも1番多いブリーチなしの既染毛〜ブリーチ1回の

17Lv〜18Lvくらいの状態で使うことが多いです。

ブリーチ毛に対してそこまでトーンアップをするわけではない

という時に6%はあまり向いていないです。

どのくらいトーンアップしたいかにもよりますが

ブリーチ毛だったとしても

15Lvの状態から始めて仕上がりをホワイトベージュにしたいのであれば

6%2倍を使うことをお勧めします。

ただし15Lvの状態から17Lvまで上げる場合など

そこまでしっかりと上げたい場合じゃない限り

4,5%や3%でも十分仕上がります。

できるだけ髪に負担をかけたくない

リスクを避けたい

という場合は弱めていくイメージで使いましょう。

1.5%

1.5%はどのようなシチュエーションで使うかというと、

ここまでオキシ濃度を下げるとそこまでトーンアップができません。

なのでトーンアップが欲しいわけではなく

髪に残っている残留履歴のティントを削るために使います。

残留除去のなります。


例えばブリーチをしているお客様がいます。

残留履歴があります。

今回ブリーチで明度は変えたくないけど

残留が仕上がりに対して邪魔をしそうな状態です。

6%や4.5%だと髪の毛に負担をかけてしまう。

そんな時にかなり弱めたブリーチ1.5%を使うことで

その残留履歴を除去することができます。


そういった時に1.5%で作るブリーチを使うと

髪に負担をかけることなく残留履歴を除去することができるので

お勧めです。


まとめ

ブリーチは本当にケースバイケースなんですが、

主軸となる考え方があると

いざというときに考えやすくなると思います。


今回2000文字以上の投稿になりますが、

文字のみだとわかりずらい部分やまだ書ききれていないことも

ありますので、もっともっとブリーチの

知識を増やしたいという方は

ぜひシークレット版も読んでいただくことをお勧めします。

シークレット版では今回のパワーコントロールの

オキシ濃度の使いわけ表

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ブリーチが作用する条件表


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オキシの倍率について

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よりブリーチについて深く掘り下げていきますので

楽しみにしていてください。

投稿が毎日更新しているわけではないので、

見逃さないためにも『フォロー』『スキ』を

しておくとしっかり見ることができます。

ぜひよろしくお願いします。

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