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【No.26】高井昭博さん(FM.クマガヤ株式会社 取締役局長



今回は、埼玉県熊谷市でコミュニティラジオ局「FM.クマガヤ」を運営されている高井 昭博さんにお話をお伺いしました。

上市町とわたし
父の実家が上市町で、祖父と祖母が暮らしていたこともあり、毎週富山市内から通っていました。小学5年生の夏に上市町に引っ越ししてきましたが、みんなが優しく迎え入れてくれたことを今でも覚えています。
上市中学校では、部活に生徒会にと毎日が楽しい出来事で溢れていました。
上市町で過ごした日々、部屋の窓から見える山々、行きは下り坂、帰りは上り坂の登下校、丸山運動公園で部活に励んだこと、全てがその後の自分を形作りました。

ラジオとわたし
きっかけは、大学進学先のまち埼玉県熊谷市。
熊谷市は、41.1℃を記録した日本で一番暑いまちとして知られています。
大学では放送サークルに入会し、活動の中に学内向けのラジオ番組を制作するというものがありました。
私は、学内だけでなく市民と学生が一緒にラジオ番組を作って交流ができたら面白いのではと考え、市役所に乗り込んで行ったのはいい思い出です。予算はつかなかったものの職員の方の協力もあり、高齢者の方々と大学生がラジオ番組を作る企画が実現しました。
その時に、人と人がつながることの面白さを知りました。
この活動をしていると、大学の先生から会わせたい人がいると呼び出されました。
その人は、熊谷で生まれ育ったミュージシャン。私の人生を変えた人。
彼は言いました「このまちにラジオ局をつくりたい」と。
本当にできるかもわからない。でも、自分にもこのまち出来ることがあるのではないかと感じた瞬間でした。
素晴らしい仲間にも恵まれ、2018年「FM.クマガヤ株式会社」を設立。
翌年、2019年4月「FMクマガヤ」が開局しました。


このまちに本当にラジオ局ができた。
私たちが立ち上げたのは、コミュニティFMとも呼ばれており、市町村単位で放送するラジオ局です。
富山県内にも5局あります。
「FMクマガヤ」は「まちを元気にする」をコンセプトに毎日朝7時から夜10時まで生放送。
パーソナリティも市民。まちの情報が流れ、人と人がつながるラジオ局。私が大学生のときに見たあのわくわく感が毎日ここにあります。
もちろん楽しいことだけではありません。コミュニティFMは、東日本大震災をはじめとする様々な災害時にまちの情報を伝えるメディアとして活躍しています。
熊谷市にも大きな台風が来た時には、避難所や冠水場所等の情報を集め、このまちのことだけを伝えました。このまちだけのラジオ局だからこそできることなのです。
今でも当時の放送を聴いてくれていた市民の方からラジオがあって安心したと言われます。
もちろん嬉しかったこともあります。
ある時、とあるスーパーでラジオ中継をしていたら、通りすがりのおじいさんに「高井さんかい?声でわかったわ。ラジオがあって楽しいよ」と。またある時、とあるお店に立ち寄ったら店主から「うちの話したでしょ。お客さんが来たよ」と。ラジオでつながっていく。地元でもない私を迎えてくれたこのまちに恩返しができたのではないかと思っています。

これからのわたし
私は、上市町に18歳までしかいませんでした。
なので、私にとって上市町は懐かしさもありますが、まだまだ知らない新しい魅力があると感じています。
近く上市町にUターンを予定しています。
人と人がつながるラジオ局を立ち上げた経験を生かして、もっともっと上市町の魅力を見つけていきたいです。
上市町にもラジオ局をつくれたら…そんな思いを抱きながら。

インタビューの様子は、カミラジでも!


高井 昭博 (たかい あきひろ)
1988年生まれ
広野出身
上市中学校〜富山東高校〜立正大学(埼玉県熊谷市)
大学では放送サークルに所属し、在学中からラジオ局設立に向けて活動を始める。
2018年「FM.クマガヤ株式会社」設立。同社取締役局長に就任。
2019年4月「FMクマガヤ」開局。地域情報の発信を続けている。


個人的な話になりますが、高井くんは中学、高校の後輩で部活動も一緒でした。
今回、「#東京に生きる」を偶然見つけてくれて、連絡をもらい、15年以上ぶりにお話しました。
続けてきてよかったな、と思う瞬間でもありました!(早川恭平)

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