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【WACK】外伝 推理コンテストへの寄稿

ワディさんの企画【WACK】内で、ピスタチオさんが外伝企画を行っています。
そちらに参加・寄稿するテキストです。

01普通

こんにちは、ノートガルドの自動車学校で教官をやっています、ユーキです。
先日、「郊外の眠れる森の館」で殺人事件が起こりまして、館の主人・インソムニアさんから事件の解決依頼のクエストが出されました。

▲事件の詳細はこちらから! 本格的で手に汗握りましたよ!!

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自動車学校なんて、リアルでもゲームでも過疎産業、私も今はお給料をいただけていますが、このままじゃいつか無職に!

01普通

というわけで、副業狙いでワディさん達と一緒に探偵っぽく事件を追っていたのです。
今、ピスタチオさんが推理大会を開設してくださったので、そちらに提出するレポートとして、本稿を書いてみます。

▲参加は2/28まで受付中! 興味ある方はぜひご応募を!!

ちなみに、私は面白推理枠を狙っています(笑)。

(1)結論

01普通

私なりに考えた結論は、ニコラスの殺害者はライナスでしょう。
人狼の血が床に散乱していることや、ペンダントに呪法がかけられていたことから、ほぼ確定です。

04悲しむ

で、私、殺害の依頼者と共謀者がは別にいると思っているんですよねー。
依頼者はシャムロックで、インソムニアが共謀。
また、意図していないものの知らぬうちにマーリンが加担する形となったのでは。

01普通

シャムロックの殺害依頼の動機は、ニコラスの持つミスリル鉱山の採掘権、それが相続によってインソムニアに移ることではないでしょうか。
シャムロックはたまたまライナスのインソムニアへの恋愛感情を知る機会があり、それを利用して犯行に至ったのではないかと考えています。

じゃないと、インソムニアがわざわざ事件解決の依頼を出した理由がわからないんですよ。

(2)シャムロックの動機

04悲しむ

シャムロックはミスリルグッズを扱う商人です。
シャムロックはニコラスが死亡すれば、ミスリル鉱山の利権を操りやすい状況にできると考えていたのでは。

何せ、インソムニアとニコラスの間には子供がおらず、ニコラスの死後、ミスリル鉱山の利権は彼女へ移る可能性が高い。
シャムロックは「ニコラスが死んで鉱山の話は白紙になった」と言っていましたが、順当に考えると採掘権は配偶者のインソムニアに移る可能性が高いです。

しかも、インソムニアは「ビジネスには興味がない」。
仮に採掘権が移っても、面倒なので勝手がわかっている人間に実質の運営を任せるはずで、シャムロックにとっては都合がいい

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それに、採掘権保持者のニコラスの性格は、シャムロックにとってはあまり好ましくありません。
 ・鉱夫の健康被害を防ぐ
 ・労働環境の安全性を優先する
 ・ミスリルが枯渇しないように採掘計画を推進する
方針を取るはずです。

鉱山はガスによる災害と公害がつきもの。
ニコラスについては悪い評判は聞きませんし、王族として民と国土の環境を守るのは義務なので、無茶はしないはずです。

私がそう思ったのは、メイドのメアリーアンの待遇からです。
彼女は孤児院出身。
ニコラスは孤児院長と親しかった縁で、メアリーアンを雇用し、慈善活動を自然と行える人柄だと伺えます。
また、メアリーアンが「厳しくされたことも、冷たくされたこともない」と話し、人道に基づいて動ける人だとわかります。

04悲しむ

しかし、シャムロックとしては、それだと都合が悪いはず。
魔術師マーリンに「戦争を起こしたがる商人」のように見られるぐらいの性格ですから、稼げる時に稼ぎたい。
となると、バランスを重んじ節制を要求しそうなニコラスの方針は邪魔になる。
いずれ排除したいし、利権者を自分が操りやすい人間にしたい。

以上が、シャムロックの動機じゃないかと、私は読んでいます。
そのために、シャムロックはライナスとインソムニアの恋愛感情を利用しようとします。

(2)インソムニアの複雑な事情

01普通

インソムニアにも、実は夫ニコラス殺害の動機があります。
呪いのせいで、ニコラスと強制的に結ばれた過去を持っています。
そして、ニコラスが死なない限り、他の人とも結婚もできません。

そんな中で、インソムニアは人狼のライナスに惹かれてしまった。
凛さんが霊視の際「誰かへの愛情」を感じたと言っていますが、ライナスへの愛情じゃないかと思います。

インソムニアとしてもライナスと結ばれたいが、魔法のせいで結ばれない。
しかし、結ばれたかったら、夫を殺す必要がある。

とはいえ、彼女はニコラスを自分の手で殺してまで結ばれたいとは思っていなかったのでは?
おそらく主たる生計者はニコラス、ビジネスをしている様子からもそれは確定です。
彼を失えば、彼女も生活に事欠く可能性もある。

04悲しむ

残念ながら、ライナスの収入だけでは、彼女を満足させる生活は送れないでしょう。
気持ちとしては好きでも、彼と無理やり結ばれるだけの理由はなかったんです。結婚し、庇護を必要とする女性ならここまで考えるはず。
夜通しのパーティの理由が、呪い由来の不眠症という体質に関わるものなら、パーティをやめるのはしんどいでしょう。

01普通

彼女ははっきりと、「私は殺していない」と私たちに告げました。
事件解決の依頼を出した理由は、まさにこれです。
「私が殺害者じゃないと証明して」
自分が犯人でないと立証してもらいたいから、インソムニアがわざわざ依頼を出したと考えると、納得できます。

では、なぜ殺害者じゃないと証明する必要があるのか。
夫を殺した妻に、王族の特権であるミスリルの採掘権を相続させるはずがないからです。

(3)ライナスの事情

01普通

さて、人狼のライナスの方としては、インソムニアへの恋愛感情的に、ニコラスを殺害する動機があります。
彼女と結婚したかったら、ニコラスは邪魔ですからね。

でもおそらく、インソムニアがライナスの好意に気づいていた以上、ライナスの気持ちは表に出ていてモロバレだったはずなんですよねー。

04悲しむ

ただ、ライナスも自分の収入だと、彼女の暮らしぶりを満たせるはずがないと知っている。
今は平和ですし、彼の生業も過疎産業。
仮にニコラスを追い出せたとしても、金銭的な目処が立たない。

そう悩んでいた時に、シャムロックが
「インソムニアにミスリルの採掘権を相続させられば収益が入り、彼女の今の生活が維持できる。
そのためにはニコラスを排除する必要がある」
とそそのかしたら……乗っちゃう気がしませんか?

(4)ニコラスの事情

01普通

ライナスさんが館に招かれるようになって、一年ほど。
おそらくライナスの眼差しの意味、インソムニアも満更じゃない様子に、夫のニコラスは気づいていた。
凛さんの霊視で、ニコラスからは「ネガティブな愛情、嫉妬、怒り」が感じられるとのことでしたので。

インソムニアの夫・ニコラスはそのうちうっすら「妻を盗られるのは我慢ならん、殺されてたまるか」とでも思い始めたんじゃないかな。
そうすると、大量のミスリルグッズの注文も納得できます……対ライナス用ですよね。

人狼にとって、ミスリルは触れるだけで数分で血液を結晶化・凝固させる劇薬ですから、護身のためにはもってこい。
特にナイフが意味深ですね。
最初テーブルナイフかと思っていたんですが、スプーンと値が3倍開いているので、おそらくペティナイフ等小型の刃物の類でしょう。

グッズを作らせる以上は、なるべく性能がいいものを作らせたい。
そう思った彼は、おそらく腕の良い職人をシャムロックに相談するはずです。
なぜなら彼は、ミスリルを扱う商人であり、ニコラスのビジネスパートナー。
シャムロックは伝のある工房を紹介しました。

シャムロックはこの時、ニコラスからインソムニアとライナスの関係を知らされたのではないでしょうか。
そして、ニコラスの採掘権をインソムニアに移し、ライナスとインソムニアを利用する計画を思いついた。

シャムロックは、事前にニコラスには「今夜人狼を排除しよう」と、ライナスとインソムニアには「ニコラスを排除しよう」という計画を持ちかけます。

(4)どんな方法でニコラスを殺害したのか

01普通

事件当日周辺の時系列を整理すると、以下の様になります。

〜数日前〜
・ライナスがニコラスに招かれて到着
〜当日〜
・8時 全員で夕食→シャムロックが食後、自室へ移動
・残る全員が大広間へ移動、パーティ
・9時頃 ニコラスが移動→直後、ライナスが自室へ移動
・10時過ぎ ガラスが散乱する

ニコラスがライナスを早めに招いていたのは、彼の妻への好意を勘ぐり、辞めさせようと説得するためだったのかもしれません。

注目すべきは、当日、食後にシャムロックとニコラス、ライナスの3名が2階へ移動していること。
残りのメンツは大広間でパーティをしているので、この3人の動向は伺えません。
マーリン、コリネウス、インソムニアが戦争談義をしていた。

さらに、シャムロックとライナスの部屋は向かい同士です。
共謀するには非常に都合の良い間取りですね。

地図

▲事件当日の間取り

おそらく、9〜10時の間、ニコラスはシャムロックとライナスに会っていたのでは。
また、9時30分頃、マーリンがミスリルの効果を解除する魔法をかけた可能性があります。

【犯行の様子】

(0)
犯行当日の数日前から、ニコラスはライナスの真意を確認しつつ、遠回しにインソムニアを諦めないなら強硬手段に出ると伝えていた(シャムロックがライナスを排除するアドバイスを事前からしていた)。
ライナスは、パーティの日の9時半に最後の話をしようと持ちかけたが、これもシャムロックとインソムニアと事前から決めていた計画実行日時だった。

(1)
犯行当日9時頃、シャムロックがニコラスと商談を装い、ワインボトルを手に彼の部屋に向かう。
シャムロックが「土産」と称して持参した赤ワインをニコラスに出す(本人は十分酔っていたので、グラスは要らないと伝えていた)。

(2)
ニコラスはワインをグラスに注ぐも、飲まずにシャムロックと妻の件で頭がいっぱいで、手がつかない。
シャムロックは、ミスリルを使った人狼の討伐の仕方をレクチャー。
その最中、シャムロックは「ライナスが遠方へ行く用事がある」という手紙をニコラスにタイプライターで書かせ、彼のポケットに入れさせる。
「ライナスと揉めたさい、彼の部屋に置いてけばいい」という理由で。
そして、「もうそろそろライナスが来る時間だから」と自室へ戻る。

(3)
シャムロックが、ライナスの部屋を訪れ、「ニコラスがワインを飲まなかった」「ライナスがミスリルナイフを所持している」ことを伝える。
シャムロックへ自室へ戻る。

(4)
9時30分頃、大広間でインソムニアが、戦争の話をマーリンにさせる(事前にシャムロック等と打ち合わせをしていた事項)。
「まぁ、ミスリルって人狼にとっては怖いのね、どうすれば打ち消せるの?」と話をふり、「私も魔法使いなので、戦争の時にやったように見せて欲しい」と魔法の再現を求める。
「この館のミスリル製品を無効化することもできるのかしら?」とインソムニアが問いかけると、「できるとも」とマーリンは応じ、酔った勢いでその場で魔法を実演した。

(5)
9時30分頃、数日前に約束していた通り、ニコラスがライナスの部屋を訪れ、ライナスのミスリルの効力が無効化されているのを確認してから、話し合いへ。
案の定利害が一致しない二人、徐々に感情的になる議論。
ライナスはシャムロックと事前に打ち合わせした通り、「君の部屋で乱闘騒ぎになるのは忍びない、向かいへ移動しよう」とニコラスへ提案。
ニコラスはこれを飲み、202号室のドアをマスターキーで開ける。

(5)
ニコラスとライナスは二人でインソムニアの件について話す。
ライナスはギリギリまでニコラスがワインを飲むのを待っていたが、ニコラスは期待通りには動かなかった。

(6)
10時頃、ミスリルにかけた魔法が切れかかるので、ライナスがニコラスへ立ち向かう。
ニコラスが右手でミスリルナイフを持って応戦、ライナスをナイフで刺す。
さらにニコラスが、左手でライナスの頭髪を掴み彼の動きを封じようと動く。

(7)
ライナスはミスリルナイフに刺された状態で、ミスリルの魔法が切れる時間を迎えた。
焦燥感から、ライナスは即座に決着をつけるべく人狼へ変身、ニコラスを素手で絞殺する。
その直後に魔法が解け、刺さったままのミスリルナイフにより出血している傷口の血が結晶化。

(8)
ライナスはミスリルナイフが突き刺さったまま、半ば混乱状態で窓を割って外へ出る。
変身していたので、冷静に動けなかったためでもある。
その後、シャムロックとの兼ねてからの打ち合わせ通り、館の北方で待機していたシャムロックの手のものと合流・保護される。

(9)
ライナスは遠くに行ったと見せかけて、熱りが覚めた頃に、インソムニアと結ばれる、予定。

(5)まとめ

02笑う

まとめますと、

・シャムロックはニコラスを殺してミスリル鉱山の採掘権を狙っていた
・そのためにライナスの恋心を利用し、インソムニアも巻き込んだ
・マーリンはうっかり魔法を使ってしまった

という、私なりの推理でした。
長くなってすみません。

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え、マーリンの下りが無茶振り?
あはは……

01普通

それにしてもライナスはどこに行っちゃったんでしょうね〜(お茶を濁す)。

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