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08.机上の空論は、いつまでも手応えがない

理想論のマーケティングは、現実に結びつかない

マーケティング、特にWebの場合は「これが正解」と思われるような事例、ノウハウがある程度示されています。ただ、その正解を実現させる、あるいは正解のマーケティングを実践していくには、リソースの確保が意外と難しかったりします。

資金や人材に限りのある小さな企業や個人の場合、特に一般的な「最適解」と思われるものに飛びついても、そもそもの旗艦となるウェブサイト、HPへ満足な資金を投入できず、公開後の運用においても潤沢な人材、時間やその他の資材はかけにくいでしょう。

上手くいく場合もありますが、長続きさせるのは簡単ではなく、ましてや理想のファン層、ロイヤル顧客を獲得するような状態までは中々至れないでしょう。

「これで上手くいく」という理想論に飛びついてみても、成功したビジネスとご自身のビジネスとがかけ離れていれば、中々簡単に成果、手応えは得られません。ビジネスの現場とも噛み合っていなければ、収益に結びつけるのも困難でしょう。

目先の収益を優先して、大量集客、薄利多売の商材なんて用意してしまったら、そっちばかりが主流になってしまって、本来獲得したい顧客とは疎遠なまま、手間ばかりかかる取り組みを繰り返す羽目にもなりかねません。

「一定の収益が見込めるからそれでいい」というのであれば止めませんが、どこかに少しでも「思ってたのと違う」のであれば、別の方策を考えた方が賢明かもしれません。

手応えが欲しいなら、現実に在る物から考える

ペルソナやターゲットだって、実際の顧客から共通項を考えて組み立てる方が賢明でしょう。ノウハウ本のフレームワークに則って、いるかどうか分からないターゲット、役に立つかも分からないペルソナを必死に捻り出すぐらいなら、昨日来たお客さん、さっき買ってくれたお客さんを思い出す方がペルソナの実情には近いはず。

「理想の顧客像」と違うのであれば、「さっきのお客さん」を起点に何が違うのか、どうやれば近づいていくのかを考えることもできますが、机上の空論で出たペルソナでは、その差異を捉えるのも簡単ではないでしょう。

有効な施策を考えたければ、「さっきのお客さんにもう一回買ってもらう」とか「もう一個買ってもらう」とか「お友達を連れてきてもらう」を考える方が、実態のないペルソナ相手にアレコレ知恵を絞るより簡単で検証もしやすいはず。(狙い通りだったか、実際にアンケートをとる、リアルに声を聞くこともできる)

机上の空論、ないものを追いかけて手応えのなさに疲弊するぐらいなら、手元にある物から考えて、手応えを確かめながら、目で見ながら、あるいは肌で感じながら施策を考えていけばいい。

考えたことが実現する、あるいは無理のない収益という結果が出るようになれば、手応えと安心感もどんどん積み上げられる。頑張っても頑張っても手応えがない状態より、はるかに心身に優しいやり方じゃないでしょうか。

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長谷川 雄治(仮面ライター)
最後までお読みいただき、ありがとうございます。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。 ただ、まだまだ面白い作品、役に立つ記事を作る力、経験や取材が足りません。もっといい作品をお届けするためにも、サポートいただけますと助かります。 これからも、よろしくお願いいたします。