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名称未設定世界観(仮)

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物書きとしての本格的な再起、奮起を考えた、既存作品の再構築世界で展開される一連のシリーズ。 各作品、全体の名称すら未決定。 とりあえず、プロローグ的な幕間の話を置いてみる。
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#寒暁のノクターナス

寒暁のノクターナス(仮) 第十八話

 欠勤の連絡を入れた後、半ば意識を失うように眠り続けた。隣の部屋に人がいるとは思えないぐ…

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寒暁のノクターナス(仮) 第十七話

 自宅へ戻ると、睡眠第一のゼロくんにしては珍しく、「腹が減った」とリビングに出てきていた…

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寒暁のノクターナス(仮) 第十六話

 一体何をどう間違えれば、大して仲良くもないお局様と差し向かいで炬燵に入って鍋を突くこと…

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寒暁のノクターナス(仮) 第十五話

 夜から朝にかけての勤務だと、定時で退社しても早朝だ。出社する時間によって多少の幅がある…

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寒暁のノクターナス(仮) 第十四話

「それじゃあ、アンタから伝えて貰えるか?」  犬上さんはゆっくり落ち着いた口調で言った。…

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寒暁のノクターナス(仮) 第十三話

 二、三日は家を空けるとゼロくんから伝えられていた私は、灯りと温もりのある珠緒さんの部屋…

寒暁のノクターナス(仮) 第十二話

 変死体が発見されてから、それまでも忙しそうにしていた編集長は、ほとんど編集部に顔を出さなくなってしまった。結局、変死体の身元が犬上さんが口にしていた「野久保」と関係があるのかどうかも、判然としなかった。  回収した遺体を元に身元照会をしていたはずの警察からも、有力な情報は開示されなかった。社内で迂闊に情報を漏らして変な注目を集めてもいいことはない。編集長に自分から、犬上さんや変死体との接点を明かす必要もない。  そんなことより、なぜか急に始まった風祭先輩からの猛アプローチを

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寒暁のノクターナス(仮) 第十一話

 どうにかこうにか野次馬の間をすり抜け、二人の前まで辿り着く。編集長と風祭先輩という二人…

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寒暁のノクターナス(仮) 第十話

 ここで下手な素振りを見せると、ゼロくんとの関係、秘密の暮らしが編集長まで筒抜けになって…

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寒暁のノクターナス(仮) 第九話

 私は、半額シールのついたお惣菜をそのままテーブルに並べ、冷蔵庫に入れておいた缶ビールを…

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寒暁のノクターナス(仮) 第八話

 散らかり放題の部屋で生活する算段が徐々に整ってきた。ただ、ここで暮らすには片付けや掃除…

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寒暁のノクターナス(仮) 第七話

「そう言うことでしたら、私の自宅を使いますか?」  珠緒さんは、開店前の仕込みを大学生っ…

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寒暁のノクターナス(仮) 第六話

 私は早速、日々の仕事をこなしながら、彼の部屋に移住するための必要な段取りを確かめた。家…

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寒暁のノクターナス(仮) 第五話

 私は家主に確認を取りながら、話を聞くための場作りに着手した。彼の注文は、照明はつけないこと、周り、特に下へ響くような大きな物音は立てないことの二点。後は、物を大きく動かしすぎないことを守りさえすれば、頓着はそれほどないようだった。  私は椅子とテーブルを動かし、取材に必要な最低限の環境を整える。散らかり放題だった床の上、細々としていたものを足で避け、埋もれていた椅子をもう一つ掘り起こすと、大量の埃が舞い上がった。私は大きな音を立てないように抑えながら、何度かくしゃみを繰り返

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