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名称未設定世界観(仮)

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物書きとしての本格的な再起、奮起を考えた、既存作品の再構築世界で展開される一連のシリーズ。 各作品、全体の名称すら未決定。 とりあえず、プロローグ的な幕間の話を置いてみる。
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2023年1月の記事一覧

寒暁のノクターナス(仮) 第十二話

 変死体が発見されてから、それまでも忙しそうにしていた編集長は、ほとんど編集部に顔を出さ…

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LINKS(仮) 第十二話

 白衣の下で汗だくになっているはずの早苗さんは、水分を補給して呼吸を整えると、メカニック…

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壊乱(仮) 第十二話

「ソルディ兵士長には話をつけてある。諸君らが望むなら、中庭でも屋内の訓練所でも、好きなだ…

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壊乱(仮) 第十一話

「浅慮の言い訳を得て満足するとは。どこまでも卑しい奴だ」  フューリィは、ドルトンをキツ…

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LINKS(仮) 第十一話

 白衣を脱ぎ捨てた早苗さんは、手首や足首を軽く回し、アキレス腱も入念に伸ばした。準備運動…

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寒暁のノクターナス(仮) 第十一話

 どうにかこうにか野次馬の間をすり抜け、二人の前まで辿り着く。編集長と風祭先輩という二人…

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奈落の擬死者たち(仮) 第十一話

「依頼人の身を案じるのは、そんなに可笑しいか?」  オレの言い分に、ルリ子はハッと息を呑んで目を丸くした。 「とっても自然だわ。それが、その日出会って、一緒にドライブしただけの相手であっても、真っ当な反応ね」  納得したのなら、そのまま引き下がってくれれば良いのだが、ルリ子は「でも」と話を続ける。 「アナタの信条は一応、ハードボイルドじゃなかったかしら。依頼人とは言え、ほぼ赤の他人にそこまで思い入れる理由は、何なのかしら?」 「オレのやり方に、ケチをつけようって言うのか」 「

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奈落の擬死者たち(仮) 第十話

 せっかく穴蔵生活から抜け出したというのに、目覚めた瞬間の肌寒さは、それほど変わらない。…

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寒暁のノクターナス(仮) 第十話

 ここで下手な素振りを見せると、ゼロくんとの関係、秘密の暮らしが編集長まで筒抜けになって…

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LINKS(仮) 第十話

 蜂須賀さんと高岩は、お互いに手足をぶつけないよう、身体をゆっくり動かした。光刃を引っ込…

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壊乱(仮) 第十話

 主人不在の玉座の間で、座る者のいない玉座に向かって跪いている。  我々には不遜なネウロ…

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織林の調書

 私が自分で持ち込んだティーセットを眺めていると、近くを通りかかった先輩が、後ろから声を…

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米利の独白

 宿直明けの屋外は、春の陽気に満ちていた。  報告業務をオレに任せ、一足先に勤務を終えた…

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壊乱(仮) 第九話

 高台の墓地を後にすると、グレイシアにもらった案内を頼りに次の目的地へ向かった。どうやら、王宮の北にある川を渡った先、旧商店街の中にあるらしい。かつての惨劇が今も根深く残る場所で、復興は全くもって間に合っていない。  教団の手による土地の浄化や、軍部による清掃自体は終了しているようだが、倒壊した建物の後処理や、窪んだままの道路を修復するところまでは至っておらず、通りを行き交う客どころか、長くこの場所で商売をしてきた人たちすら戻って来ていない。  小綺麗な廃墟のような土地で、ポ

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