2231(仮) 第三五話
彼は積み上げられた荷物に身を隠しながら、通路の奥を覗いた。僕も、彼と入れ替わりに状況を確認する。場内の見回っぽいロボットが、周りに気を配りながらゆっくり歩いている。発見されているとは思えないが、ジリジリと近付いて来ているような気がする。
見回りロボットは時々立ち止まってその場にジッと佇み、しばらくすると再び動き始める。駿はその動きを見て何かに気がついたのか、周囲を見回した。天井に備え付けられた監視カメラを見上げ、「そうか、アレか」と小声で言った。
「どうする?」
僕が小