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名称未設定世界観(仮)

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物書きとしての本格的な再起、奮起を考えた、既存作品の再構築世界で展開される一連のシリーズ。 各作品、全体の名称すら未決定。 とりあえず、プロローグ的な幕間の話を置いてみる。
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2022年10月の記事一覧

2231(仮) 第十八話

 我々が二十世紀前半の出来事と教わっていた光景は、我々の先祖が二〇〇年以上前に作り上げた…

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2231(仮) 第十七話

 薄暗がりをしばらく歩いていると、徐々に普通の施設へ変わっていく。入り口の物々しい雰囲気…

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2231(仮) 第十六話

「あれ?」  自分達を先導してきた人物に気を張りすぎて、それ以外への注意力が散漫になって…

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2231(仮) 第十五話

 昼食を終える頃、不意に呼び鈴が鳴った。母さんが、モニター付きのインターホンで応対してく…

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2231(仮) 第十四話

「で、昨日の女刑事とは何も無かったんだ」  昼食のハンバーガーをテイクアウトした帰り道で…

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2231(仮) 第十三話

 気分転換を所望したら、係の人に案内されて屋外の展望スペース(という名の喫煙所)へ連れて…

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2231(仮) 第十二話

 今日の放課後も、駿の都合に合わせてキャッチボールに付き合う心算でいたら、校内放送で呼び出しがかかった。職員室まで来いと言う。掃除当番を終え、帰り支度を整えて職員室へ向かった。  職員室から応接室へ通されると、母さんと織林刑事が待っていた。荷物は母さんに預けて、織林刑事と共に警察署まで着いて来いと言う。 「夕方にはお返ししますので」  織林刑事の申し出に、母さんは「遅くなっても構いません」と応えた。彼女は、「遅くなるなら、連絡するのよ」と言い、弁当その他を手に応接室を先に出た

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2231(仮) 第十一話

 翌日は、起きた時から慌ただしかった。  日本では午前七時過ぎ、ローマの現地時間では日付…

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2231(仮) 第一〇話

 ほんの二、三日前に来たばかりなのに、再びハチ公タワーの麓へ来ることになるとは思わなかっ…

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2231(仮) 第九話

 下校途中に何者かに尾行されていると思ったら、自宅の近くまで来たところで、ラフな格好の米…

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2231(仮) 第八話

 江辺野さんは、年季が入った大きな本を開きながら、同時にA4サイズのタブレットを操作して、…

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2231(仮) 第七話

 向かいの席で惣菜パンに食らいついていた駿は、あっという間に三つ、四つ平らげると、プロテ…

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2231(仮) 第六話

 高層ビルやタワーマンションが立ち並ぶ麓、谷間のような場所で、レトロな雰囲気の「純喫茶」…

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2231(仮) 第五話

 再整備が進んでいても、舞洲の片隅、それも陸上競技場の裏まで来ると、人通りはほとんどない。近隣に商店も監視カメラもなく、死角としてはほぼ百点の場所。花束よりも、血まみれの死体の方が似合うよなと、不謹慎なことを考える。  目の前に並ぶ決して多いとは言えない花束、お供えの数に、入駒という人間の価値も見えてしまいそうだ。つくづく、自分という人間が嫌になる。こんなことを考えたり、手放したりするために花を添えに来たわけじゃないのに、ここで故人に思いを馳せることで、自分勝手な免罪符を得よ

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