ロンドンブーツ1号2号について。

ロンドンブーツ1号2号、通称ロンブー。
田村淳と田村亮のコンビ。同じ苗字だが血縁関係はない。
このコンビは少し不思議なコンビだ。
吉本のお笑いコンビでありながら、ネタの印象がほぼないのだ。
売れている今だから、という訳ではなくなんと若手の頃からだ。
ロンブー ネタ、とかロンブー コントなどを検索しても、コンビネタの映像がまず出てこない。それもそのはず、
本人たちもテレビでネタをやったのは3回程度だという。若手でこれは異例だ。

通常若手芸人はネタが面白くて評価されて売れてくる、というパターンが多い。
もちろんロンブーがネタをやっていなかったわけではない。
昔あった銀座七丁目劇場では持ちネタのコントをしており、劇場時代はそれなりに評価されていたそうだ。
売れるのが早く、若手の頃はとにかくイケイケで、深夜番組では赤髪の淳と金髪の亮が素人をガンガンいじってやりたい放題やっていた、というのが初期の印象だ。渋谷のコギャルなどが全盛期の頃で、そういうトレンドを取り入れる淳の才能は昔からピカイチで、面白い企画をよくやっていた。
オラオラ系のイケてる2人という感じで、女子高生を中心にキャーキャー言われていた。

お笑い、というよりタレント的な印象が強く、あの吉本がテレビでもネタをさせない方針を2人には課していたようだ。
とはいえ、ルミネtheよしもとの劇場が新宿にオープンし、今は立っていないが、初期の頃は彼らも板の上でネタをすることもあった。
一度だけルミネで彼らのコントを観たことがある。
亮がお宅訪問の突撃取材のレポーターで、入ると首吊り死体があった。引き返そうとする亮に、ディレクターの淳が出てきて、何やってんだ!取材を続けろ!
でも死体が、というと、俺が声色を入れるからそのままやれ!という流れ。
死体はもちろん人形だが、かなりブラックなネタで15分くらいの長尺コントだった。トップバッターで出てきた時の歓声が半端なく、耳がキンキンするくらいキャーキャーなっていた。
しかし、コントが長いのもあって少し中だるみし、あんだけキャーキャー言ってたお客さんも少し飽きてきていたのを覚えている。
ネタの面白さ、というより、淳のオラオラなキャラや戸惑う亮のやりとりが印象に残っている。

ネタそのものが面白いから売れる、というわけではないことがよくわかる。
お笑いだからといってネタが全てではない。
ネタをしない、今の若手にネタで勝てないということでコンプレックスや負けを認めている人は結構いる。
淳もそうだし、有吉やナイナイ岡村も、今の若手のネタの面白さには白旗を上げていた。しかし、それ以外のとこでは負けないという自負があるのだろう。
さんまも、今の若手はネタは面白いけどトークが出来ない、と苦言を呈していた。

亮が闇営業問題で色々大変ではあったが、策士である淳は上手いこと相方を救っていたと思う。
キングコング西野やオリエンタルラジオ中田らは、最新のトレンドや時代を上手く掴み、かつてない方向で注目を集めて売れている。近未来の芸人たちだ。
淳もまだまだ負けてはいない。
最近自分が始めたスタンドFMに淳も参戦している。
常に新しいものにアンテナを張り、取り入れる姿勢には頭が下がる。
多方面で楽しい様々なアプローチをかける淳、そしてロンブーはまだまだ消えることはないだろう。

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