Hotline Miamiシリーズ語り

しろもようです。
皆さんは「Hotline Miami」というゲームをご存知でしょうか?
Hotline Miamiとは2012年に発売された2D見下ろし型アクションゲームです。
2015年に2作目である「Hotline Miami 2: Wrong Number(以下Hotline Miami2)」が発売されています。
CERO:D(暴力、犯罪)のゲームであり、過激な描写があるのが特徴的です。
今回はこのHotline Miamiシリーズについて語りたいと思います。

!注意!
※Hotline Miamiシリーズを知っている人向けの記事です。
※しろもよう独自の解釈があります。
※ネタバレを多く含みます。
※この記事は突発的に書いているので文章や内容がおかしかったりするかもしれません。

それでも良いという方のみどうぞ。



Hotline Miamiとの出会い

Hotline Miamiとの出会いは「みんなで決めるゲーム音楽ベスト100」の動画でした。
そこで聞いた「Hydrogen」。
衝撃的でした。
淡々と同じフレーズが繰り返されているのに聞き飽きない中毒性のあるBGM。
この曲を聴きながらゲームをプレイしたらさぞ楽しいんだろうな…

そこからHotline Miamiのことを調べ始めました。
BGM、プレイ動画、ストーリー考察…
色々見ました。

好き。

こうしてHotline Miamiの世界に足を踏み入れたのです。


Hotline Miamiのここが好き

BGM

どれも中毒性がありかっこいい。
特に気に入っているのがHotline MiamiではHydrogen、Miami Disco、Inner Animal。
Hotline Miami2ではNew Wave Hookers、Remorse、Sexualizer、Roller Mobster、The Way Home、Richard、Le Perv。
特にRoller Mobsterはストーリーも相まって最高に盛り上がるので1番好きです。
洋ゲーBGM好きな方は一度聴いてほしいですね。


キャラクター

Hotline Miamiでは個性豊かなキャラクターが出てきます。
Hotline Miami1ではメインキャラが2人でしたが、Hotline Miami2では一気に13人まで増えます。
キャラが増えて混乱するかもしれませんが、一人一人の個性が強すぎるので、プレイしていれば自然と覚えられると思います。

特に好きなのはマニー・パルド、リチャード、リヒターです。
パルド、サイコパスすぎて一周回って好き。



ストーリー

正直初見じゃストーリーを理解するのは厳しいと思います。
それくらい難解なストーリーです。
ですが理解できれば「このシーンはそういうことだったのか…」とゲームがとても楽しくなります。

※ここからは重大なネタバレがあります!









最終的には核により世界が壊滅してしまいました。
これは物事を「暴力」で解決し、その報復も「暴力」を使った結果です。

暴力では何も解決しないということが、痛いほど伝わってくるストーリーでした。

多少の分岐はあるものの、どのキャラクターがどういう動きをしても、結果は変わらない。

Hotline Miami2の2週目を始めると、プレイアブルキャラが部屋に集められ、リチャードと会話するシーンが見られます。
その際リチャードは
「おまえら全員戻ってきたのか?なぜだ?どんな結末を迎えるのか知っているだろう?」
と言います。
これは2週目以降のプレイでも結末は変わらない、どうあがいても、何もやっても、物語の結末は決して変わらないということを現しています。
そして全員と会話した後、リチャードはビデオを再生します。
これはHotline Miami2はリチャードが見ていたビデオの世界であり、ビデオを見る=結末が決まっているということなのです。
チャプター選択がビデオテープだったのも、一時停止がビデオの一時停止画面のようなのもそういう理由です。
これに気付いた時とても悲しくなりました…



キャラ語り

ここからはHotline Miamiシリーズのキャラクターについて語っていきます。
まずは1の登場人物から。

ジャケット

Hotline Miami1の主人公その1。
無口で何を考えているかわかりづらいですが、ストーリーを進めると大きな憎しみ、悲しみを背負っていることがわかってきます。
元軍人なのでめちゃくちゃ強いです。
指令に従いロシアンマフィアをひたすら殺戮していきます。
何故ロシアンマフィアを憎んでいるのかは1では謎のままですが、Hotline Miami2で真相が明らかになります。
それはロシアが落とした核により親友もとい命の恩人を殺されたからです。
Hotline Miami2では逮捕され、核に巻き込まれて死亡してしまいました。
ロシアを憎み、ひたすら殺戮を続けたジャケット。
果たして本当に恨みを晴らせたのでしょうか…
ちなみに家にトイレが無いのは製作者曰く「作り忘れた」からだそうです。

バイカー

Hotline Miami1の主人公その2。
1では陽キャでイケメンで金持ちでしたが、Hotline Miami2では変わり果てた姿となって登場します。
プレイヤーがパスワードを解くことによって、バイカーは物語の真相を知ることになりますが、正史ではバイカーは真相を知ることができなかったということになっています。
バイカーは肉切り包丁を武器として使い、殺戮を続けます。
何故肉切り包丁を使っているのか、何故こんなに強いのかは謎です。


ビアード

Hotline Miamiシリーズの超重要人物。
1ではジャケットの夢に出てくる謎の店員でしたが、2ではジャケットと同じ軍人として戦っていたということが明らかになります。
ジャケットの命の恩人であり、その際に言った「こっちのおごりさ」がジャケットの中で印象に残ったのか、夢の中でも奢ってくれています。
Hotline Miamiシリーズ裏の主人公と言っても過言ではないかと思います。
ビアードが核で亡くなったことにより、ジャケットが暴走し、殺戮をするようになります。
ある意味全ての始まりですね。


フッカー

薬漬けにされた女性。
ジャケットと恋仲になりますが、リヒターに殺されてしまいます。
彼女には幸せになってほしかったですね…
そしてジャケットとビアードの会話に「彼女をなくして落ち込んでいた」という会話があったのですが、これはフッカーのことなのか、前に彼女が居て、その人のことなのかは謎です。
ジャケットの部屋にはフッカーが来る前からベッドが2つあったので、元カノが居た説はあると思います。


リヒター

1「フッカーを殺しやがって…許せん!」
2「めっちゃ良い奴やん…」
Hotline Miami1とHotline Miami2で印象が180度変わる人。
1で殺すか殺さないか選べますが、正史は殺さない方らしいですね。
2では母親想いの息子だということがわかります。
指令は「50の祝福」に加入しているアメリカ人に向けて出されていましたが、リヒターは50の祝福に加入していないんですよね。
それなのにリヒターの元に指令が来ていたのは何故か。
色々考察されていますが、私は「弱い立場の人だから」だと思っています。
50の祝福は、50の祝福に加入している人以外にも、そこそこ強くて、指令を断れない立場の人を探していたんじゃないかと思います。
リヒターが何故こんなに強いのかは謎です。
リヒターステージは難易度が高めですが、BGMはどのステージもかっこよくて好きですね。


ここからは2のキャラです。


マーティン・ブラウン

名俳優。
2は様々なキャラが他のキャラと関わってきますが、マーティンは唯一他のキャラとの接点がありません。
ジャケットの事件を題材にした映画の主演で、最後は銃で撃たれて死亡してしまいます。
これに関しては様々な考察がされていますが、私は「役に入り込みすぎて、偽物の銃で撃たれた際に本当に撃たれたと思い込み、ショック死した」だと思っています。
マーティンは台本に納得しておらず、監督に言ってラストに主人公が銃で撃たれる台本に変更してもらい、そのまま偽物の銃で撃たれてショック死…
マーティンは名俳優なので、そうであってほしいですね。
本物の銃を用意して女優さんに撃たせて自分を殺させる、は若干胸糞悪いので…


ザ・ファンズ

ジャケットに憧れるコーリー、アッシュ、アレックス、トニー、マークの5人組のゴロツキ集団。
恐らくプレイヤーからの人気も高いと思います。
コーリーだけ性能が弱めなのが悲しい。
よく「5人のうちトニーだけ無職」なのがネタにされますが、私は逆に他の4人が何の仕事をしているのか気になりますね。
Roller Mobsterが流れるステージは燃える。
間違い電話に出たことがきっかけで、全員死亡してしまいましたが、電話に出なかったらどうなっていたのでしょうね。
どっちにしろろくな最期にはならないでしょうが…


マニー・パルド

最推しサイコパス刑事。
サイコパス過ぎて好き。
ビジュが好き。
ショットガンを持った時の動作が好き。
銃でトドメをさす時の動作がかっこいい。
ちなみに唯一銃でトドメをさせるキャラらしいですね。
最初から最後まで登場するのでプレイヤーの印象に残りやすいと思います。
注目を浴びたいというトンデモ理由で猟奇的殺人を繰り返していました。
最終的には核により死亡しました。
「ここまで悪事を働いておいて、制裁を受けず核で一瞬で死ぬのは納得いかない」という意見も多いですが、私はこれ以上ない屈辱的な死だと思いますね。
パルドが殺人をしていた理由は、殺人鬼が注目を浴び、殺人の罪を他人になすりつけて自分が逮捕し、英雄として取り上げられたかったからです。
ですが、パルドが殺人鬼とバレて逮捕されたとしても、世間の注目を浴びるでしょうし、パルドのイメージとは違う形ですが、注目は浴びるのでそれはそれで満足だったと思います。
でもパルドは核によって死亡し、殺人鬼の事件の真相は謎のままになってしまいます。
結局パルドは世間の注目を浴びることができずに死亡した訳です。
これまでの努力(夜更かしして殺人)が無駄になった訳ですね。
そのあっけない死も含めて好きなキャラです。


エヴァン・ライト

(Hotline Miamiの世界では)比較的まともな人。
比較的ってだけで、普通にマフィアのアジトに乗り込んで入り口でマフィアを殺し、その後アジトに入り「誰か救急車を呼んでくれ、事故があったんだ」とか言うサイコパス。
でも妻子持ちなので(比較的)まとも枠だと思います。
仕事が上手くいっていないらしく、途中で妻子が出て行ってしまいます。
リチャードから「優先順位を考えた方がいいんじゃないか」と素晴らしいアドバイスをいただいているので、リチャード的にも好印象なんだと思います。
仕事か、家族か。
色々考えさせられるキャラですね。


ジェイク

1では死体としての登場でしたが、2ではそうなる前のストーリーがわかります。
ある意味作中で1番真実に近づいていた人物。
ほぼノーヒントで50の祝福に辿り着き、特殊な条件を満たしたルートでは50の祝福に消されてしまいます。
単純で、調子に乗りやすい性格で、なんか憎めないキャラですね。
もう少し慎重に行動していればまた違った未来があったかもしれません。


ヘンチマン

操作するステージが一つしか無い上にその直後に死亡するので、印象に残りにくいキャラかもしれません。
サイレンサー付きピストルを最初から所持しており、歴戦の猛者といった雰囲気があります。
ロシアンマフィアの幹部で、ザ・サンを側で支えており、ザ・サンもヘンチマンのことを頼りにしているようです。
恐らくですが、1では出ていませんが、ヘンチマンは前のボスの時から幹部をやっていたのではないでしょうか。
前のボスが殺され、息子のザ・サンがボスになった時に、1番大変だったのはザ・サンを側で支える幹部のヘンチマンだったかもしれません。
そのヘンチマンがマフィアを抜けたことにより、実質ロシアンマフィアの運命が決定してしまいます。
そしてマフィアを抜けて平穏な暮らしを望んでいたヘンチマンにも制裁が下ります。
恋人に裏切られ、ドラッグで幻覚を見ながらザ・ファンズに撲殺されるという悲惨な末路を辿ります。
可哀想ではありますが、因果応報なのかもしれませんね。


ザ・サン

めっちゃ良い上司。
辞めたいと言った部下に餞別金を渡してくれる、マフィアじゃ無ければ最高の上司。
前のボスである父親に認めてもらいたい、褒めてほしいという願望があり、ロシアンマフィアを拡大しようと努力しています。
ですがその末路はドラッグにより幻覚を見て仲間を殺し、ビルからの転落死。
ドラッグにハマったのは、頼りにしていたヘンチマンが辞めてしまったことによる寂しさもあるのだと思います。
ヘンチマンとザ・サンのロシアンマフィアコンビはどちらも悲惨な最期を遂げていますね。


最後に彼。


リチャード

真相を全て知っている、神のような存在。
1ではジャケットの脳内での存在でしたが、2では他のキャラの前にも現れ、予言を残して去っていきます。
彼自身にもキャラへの好感度があるみたいで、キャラによって予言の内容がキャラへ寄り添うものだったり、かなり辛辣だったりと、意外と人間味があります。

リチャード好感度表(私目線です)
良い:ビアード、リヒター、エヴァン
普通:マーティン、ジェイク
悪い:ザ・ファンズ、ヘンチマン、ザ・サン
論外:パルド

(比較的)まともな人への好感度は高いです。
逆にパルドのような狂人サイコパスに対しては「お前意味わからん」と匙を投げます。
好感度はHotline Miami2の2週目を始めた時に見れるシーンを見ればわかりやすいです。
ジャケットから生まれた存在だからなのか、ビアードに対しては特別な感情を抱いているようです。



Hotline Miami好きなシーンベスト5

ここからは好きなシーンを5つ挙げたいと思います。



5位

Hotline Miami2 シーン2 HOMICIDE
パルドが単身アジトに乗り込み制圧した後のシーン

パルドが一人でアジトを制圧した後、疑われて警官に囲まれるのですが(この時点でもう面白い)、誤解を解いた後警官に、武器を持ち、恐らく返り血を浴びた身体で「中を見てくるといい、血の海だ…(すっとぼけ)」と言うのが最高に好きです。
お前がやったんだろ。




4位

Hotline Miami ファイナルチャプターSHOWDOWN
ラスボス撃破後のジャケットのシーン

ロシアンマフィアのボスを殺害した後、今まで一切吸わなかったタバコを吸い、1枚の写真を投げ捨てる。
1だけではこのシーンの意味は分かりませんが、2をプレイした後だとよくわかりますね。




3位

Hotline Miami2 プロローグ前
2週目を始めた時に見れるシーンのリチャードとビアードの会話

どうやら最後はおまえとオレらしいな…

前に会ったことがある、そうだよな?

ああ、あるとも
覚えていてくれて光栄だよ
これはおまえが望んだことではない
これっぽっちもな…
もっと別の形で再会したかった…

同感だ


最高じゃないですか?

神のような存在であるリチャードが最後の最後にビアードに弱い部分を見せる。
そしてこの会話の後、ビアードの死、バッドエンドが決まったビデオを再生する。
本当に、本当に、悲しいシーンです。



2位

Hotline Miami2 シーン16 CASUALTIES
ビアードとジャケットが建物命がけで脱出した後のシーン


こっちのおごりさ。


貸し借りではなく「おごり」。
貸しにしている訳ではないし、借りを返す必要は無いということです。
命がけで脱出した後これ言えるの最高じゃないですか?





1位

Hotline Miami2 ラストシーン
リチャードとリヒターの会話


ずいぶんと居心地が良さそうだな
幸せに関する格言を知っているか?

ああ…幸せな時間は続かない…

その通り
これもじきに終わる

いずれはこうなるだろうと思っていた
…ヤツらに気づかれたのか?

いや違う、これは…
もっとタチが悪い

残されている時間は?

おまえにか?
残されていない
誰にも…

どうすることもできないんだろう?

ああ、もはや誰にもどうすることもできない

わかった
それなら抵抗する必要もない

理解してくれて嬉しいよ
…この世から消えるのは言うほど怖くはない



最高じゃないですか?

リチャードとリヒターが死を理解して落ち着いて話すシーン、最高じゃないですか?
このシーンは何度見ても切なくなりますね…



最後に

これはHotline Miami語りをしたくなった人間が勢いで書いてしまった記事なので、至らない部分が多いと思います。
後々時系列も整理した完成版も書きたいと思っておりますので、そちらも読んでいただけたら嬉しいです。
ちなみにしろもようは、ここまで記事を書いておいて、ゲームはHotline Miami1のディスコステージまでしかクリアしていません。クリアしていないのに語りたいことが多すぎる。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!



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