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シンザン記念2020 展望

スタート地点は向正面の2コーナーのポケット。芝1600m(内回り)のスタートより若干右寄りに位置する。3コーナーまでは一直線で距離は約700m(Aコース時)もある。向正面半ばからは徐々に坂を上り、3コーナーのところで頂上を迎える。そして4コーナーにかけて下るというレイアウト。内回りより勾配はキツく、高低差は3.5m(内回りは2.6m)になる。最後の直線は平坦で、Aコース時が404m、B、C、Dコース時が399m。

1.波乱傾向が強い一戦
過去10年の人気別成績は、1番人気馬が【3.0.1.6】。一昨年のアーモンドアイら最多の3勝をあげるも、複勝率40%と低い。2番人気馬は【2.2.1.5】で、複勝率50%とトップだ。以下、4・8番人気馬が各2勝、7番人気馬が1勝。2着馬は10番人気まで、3着馬は11番人気まで分布している。近5年で毎年1頭は7番人気以下の伏兵が好走。3連単で10万円以上の配当は昨年を含めて過半数の6回と波乱傾向が強い。

2)内めの1~4枠で過半数の7勝
枠番別成績は、最内の1枠に入った馬が【1.3.1.9】。連対率28.6%・複勝率35.7%でトップだ。これら内めの1~4枠で【7.6.6.44】と過半数の7勝をあげており、複勝率30.2%と優秀だ。対して、外めの5~8枠はのべ【3.4.4.70】で複勝率13.6%。内枠優勢の傾向が出ている。

3)キャリア5戦の馬が最多の4勝
キャリア別成績は、5戦の馬が【4.1.4.23】。17年キョウヘイら最多の4勝をあげ、複勝率28.1%と優秀だ。また、1戦の馬は【1.2.1.9】で昨年のヴァルディゼールが勝利し、複勝率30.8%と高い。勝ち馬はすべてキャリア5戦以内から出ている。

4)前走重賞組は1ケタ着順馬に注目
前走クラス別成績は、前走JRA重賞だった馬が【3.3.3.30】。15年グァンチャーレら3勝をあげ、連対率15.4%・複勝率23.1%。この組は前走1ケタ着順だった馬に注目。のべ【3.2.2.15】で、複勝率31.8%と優秀だ。



【有力馬の紹介】

本命
 

前走 アルテミスS 2着
サンクテュエール

昨夏に新潟芝1600mの新馬戦を勝利。2か月半の休み明けだった前走のアルテミスSでは2着に入っている。スローペースの中、道中は2番手を追走。直線は瞬発力勝負となり、大外を伸びたリアアメリアには差されたものの、きっちり2着は確保した。初戦から馬体重が12キロ増えており、成長しているのだろう。先行して速い上がりを使えるのが強み。今回も休み明けとなるが、初の関西圏への輸送がポイントになりそうだ。すんなり先行できれば、押し切りも十分可能だ。

対抗

前走 朝日杯FS 4着
タガノビューティー

新馬戦、プラタナス賞とダートで連勝。初の芝でのレースとなった前走の朝日杯FSでは4着に入った。速い流れの中、道中は後方を追走。4コーナーで勢い良く大外を回り、直線では一瞬差し切りそうな伸びを見せた。残り200mで脚が鈍ってしまったものの、見せ場十分の内容だった。上がりはメンバー中2位の35秒2で、芝でも末脚を発揮できることを証明した。直線平坦の方が良さそうで、京都コースは合うだろう。落ち着いた流れでどれだけ末脚を生かせるかがカギとなる。


単穴

前走 新馬戦 1着
ルーツドール

昨年11月に東京芝1600mの新馬戦を快勝している。好スタートから道中2番手を追走。前半800m通過47秒1と速い流れの中、折り合い十分で直線を迎えた。軽く促されただけで抜け出し、最後は2着に5馬身差をつける圧勝。勝ちタイムの1分33秒3は同日に行われた3勝クラスの1分33秒1に0秒2差と迫る好時計。スケールの大きさを感じさせる素質馬だ。やや時計が掛かる現在の京都芝をどうこなすかがポイント。2戦目でどんな走りを見せるか、楽しみな一頭だ。


連下

前走 未勝利戦 1着
オーマイダーリン

デビューから2戦続けて京都芝1600m内回りを使われて、前走の未勝利戦を勝利した。先行した新馬戦とは違い、道中は後方寄りに待機。直線入り口ではまだ後方だったが、加速がついてからの伸び脚は秀逸。一気に抜け出して、2着に1馬身半の差をつけた。末脚の鋭さは父ディープインパクト譲りで、今回直線が長い外回りに替わるのは好材料だろう。初戦では重馬場で3着と敗れており、良馬場で走りたいタイプ。持ち前の末脚を発揮できれば、重賞でも通用する。



注意

前走 朝日杯FS 5着
プリンスリターン

昨夏の函館2歳Sでは3着、近2走もききょうS1着、朝日杯FS5着と好走している。前走の朝日杯FSは中団を追走。直線では前が壁になる不利がありながら、最後は大外を伸びてきた。初めてのマイル戦だったが、距離は問題なかった。これまで5戦し、毎レース馬体重が増加しているように、徐々に成長しているのだろう。先行力があり、直線でもしぶとく脚を使える。京都コースは今回が初めて。スムーズなレースができれば、上位進出も十分に可能だろう。

結果

単勝  本命的中
馬連  本命ー注意