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FP1級基礎2024年1月+α 3/6様

FP1級学科試験基礎 2024年1月+α 3/6 

 この度はお立ち寄りいただきありがとうございます。

 2024年1月に実施されました学科試験の基礎編の私見を書かせていただきました。今回は、金融資産分野の問16~問24までになります。

 また、これまでどおり下記のテキストでの取り上げ具合もざっくりではありますが数えてみました。今回は、テキストの取り上げ率がこれまでと比べて低かったようです。ただ、過去に出題されているところや感覚で答えが導き出せるところもあり目標とする60%を超えることは十分可能なようです。

[Ⅰ]テキスト直撃率
書籍(b) 「’23~’24版 FP1級技能士学科合格テキスト」→26/50 52(%)
書籍(c) 「’23~’24版 合格テキストFP技能士1級 TAC FP講座」→27/50 54(%)、
書籍(d) 「’23~’24版 みんなが欲しかった!FPの教科書」→32/50 64(%)
(書籍名の使用は出版社より了解をいただいています。ご対応いただきましたご担当者様には改めてお礼を申し上げます)
 なお、書籍(a)は’22~’23版のため、覆面でのご参加となります。

[Ⅱ]テキストや過去問などで正解が導き出せそうな問題について
●正解を取れそう。○
A:テキストにあるし見慣れたところ:下記以外24問 (問1は、あれ?あれ?となる可能性もあり) 
B:正解以外テキストに回答有り(消去法可):問2、15、17、20、31、45 合計6問
C:過去に出題されている:問19、30、32、49 合計4問
D:感覚で回答できる:問13、14 合計2問
●難問になりそう。×
E:テキストにあるけれど文面をなぞって終わる可能性があり:問4、6、22、23、27、43 合計6問
F:改正等:問7、9、34、37、46 合計5問
G:見覚えないorあやふや:問8、10、33 合計3問
 正解が可能と思えるのは、A~Dの36問のようでした。36/50 72%

 題名にあります+αは以下の通りになります。
【周辺情報】→テキストではみかけるのに過去問では影が薄いところの情報。
【改正等】→ここ数年の間に法律が出来たり変わったりまた何か動きがあって、探し当てられた情報。
【問ア、問イ…】→応用問題の穴埋めで過去に出題されているところを絡めた一問一答。

 なお、こちらに関することは私見の域をでていませんので、気になるところがありましたらお調べ直していただきますようお願いいたします。

 また、試験問題の使用は了承をいただいていませんのでお手数ではありますがお手元にご用意いただけますと助かります。

 どうぞよろしくお願いいたします。

問16 ① A 景気動向指数の問題です。

肢1、○ 「有効求人倍率=月間有効求人数/月間有効求職者数」になります。景気動向指数の一致系列になり厚生労働省が毎月取りまとめて発表します。テキスト:(a)○(b)P180(c)P11(d)P22
◆「個別系列の概要」:(内閣府ホームページより)
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/kobetu_gaiyou.html
◆「最近公表の統計資料」:(厚生労働省ホームページより)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/index.html

肢2、× 労働力人口や完全失業率は毎月発表され、詳細集計は四半期ごとに公表されます。テキスト:(a)×(b)×P180(c)×P10(d)×P22
◆「労働力調査とは」:(総務省ホームページより)
https://www.stat.go.jp/data/roudou/kantan/gaiyo.html

肢3、× 労働力調査において労働力人口とは、15歳以上の人口のうち就業者と完全失業者を合わせた人口をいいます。設問では、就業の意思のない者とされているところが違っています。「完全失業者」とは、仕事についておらず、仕事があればすぐつくことができ仕事を探す活動をしていたもの、とされています。テキスト:(a)○(b)P180(c)P10(d)P23

肢4、× 景気動向指数の中にある指数のうち、有効求人倍率は一致指数、完全失業率は遅行指数になります。設問はどちらも遅行指数としているので誤りです。テキスト:(a)○(b)P180(c)P7(d)P22

【周辺情報】経済指標に日本銀行が毎月公表している「マネーストック統計」があります。「マネーストック統計」とは金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量のことになります。その集計範囲にはいくつかの種類があり、その中でゆうちょ銀行の貯金を除く金融部門を範囲とする「M2」が景気動向指数の先行系列になっています。テキスト:(b)P180(c)P9(d)P10
◆「マネーストック統計の解説」:(日本銀行ホームページより)
https://www.boj.or.jp/statistics/outline/exp/exms01.htm

【法改正等】金融政策決定会合が運営されるたびに内容が公表されています。2024年1月23日の報告では「ETFの買い入れを12兆円、J‐REITを1,800億円」とされていましたが、2024年3月19日ではETFとJ‐REITともに買入を終了し、2兆円の残高を維持するとされていたCPは1年後を目処に終了する、と変わっていました。
◆「当面の金融政策運営について(2024年1月23日)」:(日本銀行ホームページより)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2024/k240123a.pdf
◆「金融政策枠組みの見直しについて(2024年3月19日)」:(日本銀行ホームページより)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2024/k240319a.pdf
◆「金融政策決定会合の運営」:(日本銀行ホームページより)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/index.htm

【問ア (a)にはいる数値は】米国の経済指標に「ISM製造業景況感指数」があります。製造業の購買担当責任者を調査対象とした指数ですが、その指数は(a)%を境にして景気拡大と景気後退に分かれます。
(答え:会社の株主等が3人以下など一定の要件をみたす関係者で所有する株数等がある割合を超えると同族会社とされます。その割合と同じです。)

問17 ④ B レバレッジ型ETFについて。
 ETFは、投資信託の一種で証券取引所(上場投資信託)を通じて取引が出来る投資信託です。証券会社に加えて銀行や郵便局などで購入ができる一般的な投資信託と異なり、ETFは証券会社でしか購入できないところが特徴です。また、2023年6月より特定の指標に連動しない「アクティブETF」の制度が整備されました。
◆「ETFの概要」:(日本取引所グループホームページより)
https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/etf-outline/index.html
◆「アクティブ運用型ETFの説明」:(日本取引所グループホームページより)
https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/etf-outline/05.html

肢1、○ TOPIXレバレッジ(2倍)指数は、TOPIXの前営業日と比べた変動率が2倍の値動きとなります。テキスト:(a)×(b)P217(c)×P26(d)×P200

肢2、○ 前日から2倍の成果を得たあとにTOPIXが前営業日の2倍の成果を挙げた場合は、TOPIXとTOPIXレバレッジ(2倍)の基準値が1日目の値上がり率が加算されて異なっているため翌々営業日はそれぞれ2倍にはなりません。テキスト:(a)×(b)×P217(c)×P26(d)×P200、P274

肢3、○ レバレッジETFは先物取引等を用いて運用しています。テキスト:(a)×(b)×P217(c)×P26(d)×P200、P274

肢4、× 2023年1月10日(施行日2022年4月)より国内株式信用取引におけるレバレッジ型・インバース型ETF・ETN等(以下レバレッジ型ETF等)の委託保証金率が変更となりました。前記の場合「委託保証金率×レバレッジ率」で計算されるようです。テキスト:(a)×(b)×P217,P194(c)×P26,P70(d)×P139,P200
◆金融庁ホームページより
https://www.fsa.go.jp/news/r3/shouken/20211119/hosyoukinnhurei.pdf
◆「ETF等の呼値の単位の適正化等について(Ⅱ概要 項目2)」P2:(日本取引所グループパブリックコメントより)
https://www.jpx.co.jp/rules-participants/public-comment/detail/d2/nlsgeu000005ndzc-att/nlsgeu000005ne1n.pdf

【周辺情報】上場投資商品に「ETN(上場投資債券)」があります。ETNは投資信託ではなく一種の債券になりますが、ETFと同様に株価指標など特定の指標に連動する商品になります。大きな特徴としては、債券なので「裏付け資産がないので発行元となる金融機関の信用力で成り立っています。そのため金融機関の業績悪化などで価値がなくなるリスクを抱えている」があります。そのリスクに備えるため、純資産額5,000億円以上、自己資本比率8%(証券会社は自己資本規制比率200%超、生命保険会社はソルベンシーマージン比率が400%超)を上回ること、信用格付けがA-以上である、などの厳格なルールが決められているようです。そのほかの特徴として「トラッキングエラーが発生しない」などがあげられます。テキスト:(b)×P217(c)P26(d)P201
◆「ETNの概要」:(日本取引所グループホームページより)
https://www.jpx.co.jp/equities/products/etns/outline/index.html
◆「投資のリスク」:(日本取引所グループホームページより)
https://www.jpx.co.jp/equities/products/etns/risk/index.html

【法改正等】2023年11月6日付けで、「東証マザーズ指数」の名称が「東証グロース市場250指数」と変更されました。
・ウエイト基準日は8月の最終営業日。
・基準日は2003年9月12日 基準値は1,000ポイント。
・算出対象の定期入替は毎年1回(10月最終営業日)に行う、などの特徴があります。
◆「東証マザーズ指数の段階的ウエイト低減銘柄の除外及び指数名称の変更について」(日本取引所ホームページより)
https://www.jpx.co.jp/news/6030/20230428-01.html
◆「東証指数算出要領(東証マザーズ指数編)」(日本取引所グループホームページより)
https://www.jpx.co.jp/markets/indices/line-up/files/cal2_31_mothers.pdf

【問イ (a)にはいる数値は】投資信託には投資家に交付される報告書などがありますが、その中の運用報告書は、決算期間が(a)ヶ月未満の場合には(a)ヶ月ごとに作成・交付されます。
(答え:雇用保険の基本手当の日額を計算する基になる賃金日額を算出する直近の被保険者期間と同じです。)

問18 ② A  割引債券・子定利付債券に関する計算問題です。テキスト:(a)○(b)P188,P189(c)P52,P53(d)P87,P88
【割引債券】《公式》単価=額面(100円)/(1+最終利回り)^残存期間(又は、単価×(1+最終利回り)^残存期間=100)
100/(1+0.008)^4=100/1.03238…=96.8635…≒96.86
【固定利付債券】[表面利率+{(100円‐単価)/残存期間)}/単価]×100
[分子計算]1.25%+{(100円‐101.50円)/5年}=1.25%+(-0.3)=0.95
[分子/分母]0,95/101.50円×100=0,9359…≒0,94 ∴①96.86 ②0.95

【周辺情報】個人向け国債の中途換金に計算式があります。個人向け国債は、発行後1年経過した場合に換金が可能になります。その場合に以下の計算式で中途換金額を算出することになります。
換金金額=額面金額+経過利子相当額‐中途換金調整額(直前2回分の各利子(税引前)×0.796585)
テキスト:(b)P185(c)P44(d)P91

【法改正等】2024年2月1日より「金融サービスの提供に関する法律」は「金融サービスの提供に関する法律および利用環境の整備等に関する法律」に変わりました。改正された内容はいくつかありますが、なかでも金融リテラシーの向上を推進するための整備に力を入れているようでした。一つの施策として『金融経済教育推進機構』を2024年4月1日に設立し、金融サービスの知識の習得と活用の能力の向上を図るための前線基地になるようです。また、相談業務の受け皿として「認定アドバイザー」制度が予定されているようでした。その「認定アドバイザー」の所有する資格案の一つにCFP、AFP、2級ファイナンシャル・プランナー技能士以上、が含まれています。
◆「金融商品取引法等の一部を改正する法律及び資産運用立国について(報告)」:(厚生労働省ホームページより)
https://www.mhlw.go.jp/content/10600000/001198620.pdf
◆「金融商品取引法等の一部を改正する法律案 説明書」:(金融庁ホームページより)
https://www.fsa.go.jp/common/diet/211/01/setsumei.pdf

【問ウ (a)にはいる用語は】債券の課税区分は特定公社債等と一般公社債等で課税方法が分かれますが、源泉分離課税は一般公社債等の(a)が対象になります。テキスト:(b)P272(c)P6※(d)P14※(※タックス分野)
(答え:「非上場株式の相続税の納税猶予及び免除の特例」で特例経営承継期間中は毎年一定の書類を提出する義務が生じますが、提出されない場合に、猶予されている相続税額を納付することになりその納税額に加算されるものと同じです。)

問19 ① C 株式のテクニカル分析について
肢1、○ ローソク足は株価の動きを表すグラフで利用されています。ローソク足には「始値(はじめね)、高値、安値、終値(おわりね)、陽線(ようせん)、陰線(いんせん)、上ひげ(うわひげ)、下ひげ(したひげ)」などの用語があります。ちなみに、歴史は古く江戸時代に遡り、米相場のために日本人が考案したようです。テキスト:(a)×(b)×P192~(c)×P62~(d)×P119~

肢2、× MACD(マックディー)はMACDラインとシグナル線と呼ばれる二つの線を用いた株価の動きをはかる手法です。シグナル線はMACD線を単純移動平均化した線とされるのが正しく、設問にある指数平滑移動平均線(しすうへいかついどうへいきんせん:EMA)のところが違っています。テキスト:(a)○(b)×P200~(c)×P74~(d)×P142~

肢3、× ボリンジャーバンドは、移動平均線を標準偏差の線が上下から挟んだ形になっています。上下の線が膨らんだ場合は株価の変動差が拡大にむかっている時期で、狭まると上下動が収縮期とされます。線の広がり具合は株価の上昇や下落ではなく変動の激しさで変わってきます。また、±1σ(シグマ)で収まる確立が68.2%、±2σで95.4%、±3σで99%とされています。テキスト:(a)○(b)×P200~(c)×P74~(d)×P142~

肢4、× RSIは直近の一定期間での株価の変動幅から作成され、0%から100%で表されます。いわゆる「買われすぎ」か「売られすぎか」を判断する指標になります。株価が割高で反転する可能性が高いと判断されるのは100%を超えるのではなく70%超です。そして一般的に30%以下で売られすぎと判断されます。テキスト:(a)○(b)×P200~(c)×P74~(d)×P142~

【周辺情報】EPS(一株当たり税引後純利益)、BPS(一株当たり純資産)とPER、PBRのROEとの関係があります。(純資産=自己資本とする)
ROE(当期純利益÷自己資本×100)=EPS(当期純利益÷発行済株式数)/BPS(自己資本÷発行済株式数)×100=PBR(株価÷一株当たり自己資本)/PER(株価÷一株当たり純利益)×100(/→×にすることにより自己資本を分母とし発行済株式数および株価を打ち消します)テキスト:(b)P202(c)P74(d)P148

【法改正等】個人情報保護法のガイドラインが改正され2024年4月1日から施行されます。大きな変更点は、対象となる個人データの範囲に「…又は、取得しようとしている個人情報であって、当該個人情報取扱事業者が個人データとして取り扱うことを予定しているものの漏えい等を防止するために必要かつ適切な措置も含まれる点に留意する必要がある。」と追加されました。具体的な事例としては、ホームページを改ざんされて盗まれた個人情報や、偽のホームページに誘導されて意図しない入力をした個人情報も対象になります。また、これまで「個人データ」が対象だったところで「個人データとして扱われる予定の個人情報」も対象と明確化されました。
[個人データ]個人情報データベース等を構成する個人情報をいう。下記◆下P4
[個人情報データベース等]個人情報を含む集合物。下記◆下P3
[個人情報]生存する個人に関する情報。下記◆下P2
◆「金融機関における個人情報保護に関するQ&A 新旧対照表」:(金融庁ホームページより)
https://www.fsa.go.jp/news/r5/sonota/20240312-2/01.pdf
◆「個人情報の保護に関する法律案」:(金融庁ホームページより)
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/siryou/kinyu/tokubetu/f-20040120-1/02_02c.pdf

【問エ (a)に入る数値は】景気動向指数にはいくつかに指数があり内閣府が毎月CIとDIを発表しています。CIは景気変動の大きさやテンポを表し、DIは(a)ヶ月前と比べて改善している指数を算出することで波及度合いを測定するとされています。
(答え;確定拠出年金は運用商品を購入することになりますが、その運用商品の預換えや配分比率の変更をしたあとにあけなくてはいけない期間と同じです)

問20 ② B 日経225先物等について

肢1、○ 日経平均225先物は日経平均株価(日経225)を原資産とする先物取引で、大阪証券取引所で扱われています。テキスト:(a)○(b)P229(c)P98(d)P277
◆「日経225先物」:(日本取引所グループホームページより)
https://www.jpx.co.jp/derivatives/products/domestic/225futures/index.html

肢2、× 日経225先物マイクロは2023年5月29日から開始されました。小口化によるニーズが高まってきたことを踏まえて「日経先物225mini」よりも少額で取引可能な仕組みとして始まりました。「日経225mini」の取引単位が100倍のところ最低取引単位は日経平均株価(225)の10倍となりましたので、設問の100倍は間違いです。設問の後半にある呼値(よびね)5円はその通りになります。テキスト:(a)○(b)×P229(c)×P98(d)△P277(△呼値5円がなかった)
◆「日経225先物マイクロ」:(日本取引所グループホームページより)
https://www.jpx.co.jp/derivatives/products/domestic/225micro-futures/index.html

肢3、○ 日経225先物の最低取引単位は日経平均株価(日経225)の1,000倍で、呼値の単位は10円です。日経平均株価が37,000円とした場合、最低取引金額は37,000円×1,000倍=37,000,000円となります。呼値10円の場合は、10円区切りで取引されますので37,010円×1,000倍=37,010,000となるようでした。テキスト:(a)○(b)P229(c)P98(d)△P277(呼値10円がなかった)
◆「日経225先物」:(日本取引所グループホームページより)
https://www.jpx.co.jp/derivatives/products/domestic/225futures/index.html

肢4、○ 日経225先物は、3月、6月、9月、12月が限月になります。日経平均先物取引は先物市場で常時19限月が上場されています。例えば、2024年3月限(さんがつぎり)が過ぎたら次に控える限月が上場され、19限月が維持されることになるようです。テキスト:(a)×(b)△P229(c)△P98(d)P277(△各限月とある)
◆「日経225先物」:(日本取引所グループホームページより)
https://www.jpx.co.jp/derivatives/products/domestic/225futures/index.html
◆「先物取引のすべて」:(日本取引所グループホームページより)
https://www.jpx.co.jp/learning/tour/books-brochures/tvdivq0000003toh-att/fu_pu2023.pdf

【周辺情報】外貨建商品はいくつかありますがその内の外国債券(発行者、発行場所、通貨のいずれかが外国である債券)にもいくつかの用語があります。
《ショーグン債》発行者・通貨が外国で発行場所が国内の債券。
《サムライ債》発行者が外国で通貨・発行場所が国内の債券。
《ユーロ円債》発行者が国内外で、発行場所が外国、通貨が国内の債券。
《外貨建外債(ショーグン債など)》払込・利払・償還が外貨の債券。
《円建外債(サムライ債・ユーロ円債)》払込・利払・償還が円建ての債券。
《デュアルカレンシー債》償還のみ外貨の債券。
《リバース・デュアルカレンシー債》利払のみ外貨の債券。
《ストリップス債》(元本利子分離債)
固定利付債の元本部分と利子部分を分離し、元本部分は利付債の償還日を満期とする割引債、利子部分はそれぞれの支払期日を満期とする割引債券として販売される債券です。テキスト:(b)P221~(c)P84~(d)P228~

《課税関係》国内の債券と同様な流れになります。
[利子](特定公社債等)申告分離課税・申告不要選択可(一般公社債等)源泉分離課税
[譲渡益・償還差益](特定公社債等)申告分離課税・申告不要選択可(一般公社債等)申告分離課税

【法改正等】ストックオプション税制の改正が令和5年と令和6年にありました。対象となるのはどちらも「税制適格ストックオプション」です。数字の改正は比べやすいのでその部分は以下の通りです。
※「税制適格ストックオプション」一定の要件を満たすことにより権利行使時に給与所得として課税される部分が譲渡時まで繰り延べされるストックオプションです。
◆「ストックオプションに対する課税(Q&A)」P8:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/230428/pdf/01.pdf

 令和5年では「設立5年未満の未上場企業の場合に、権利行使期間が付与決議後2年~10年だったところ付与決議後2年~15年に延長」されました。
◆「ストックオプション税制」:(経済産業省ホームページより)
https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/stock-option.html

 また、税制適格ストックオプションと認められるための要件の一つに「権利行使価額はストックオプションに係る契約締結時の時価以上」があります。これまでは、非上場株式の算定基準がはっきりしていなかったため時価を高めに設定してしまい、制度の恩恵が中途半端になっていました。そこで、令和6年では、株式の区分(上場株式、気配相場等のある株式、売買実例のある株式、売買実例のない株式)ごとに評価方法の基準を設けました。非上場株式の時価を求める方法は、相続税の評価で使用される評価方法(類似業種比準方式、純資産価額方式、配当還元方式)に近い方法が使われているようです。(下記◆1)
 
 また、一定の要件を満たす株式について権利行使価額の上限が「1,200万円から2,400万円または3,600万円」に引き上げられました。(下記◆3)
◆1「租税特別措置法通達の解説」P1【解説】:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/shotoku/sochiho/kaisei/230707/pdf/02.pdf
◆2「所得税基本通達の解説」評価方法の詳細:(国税庁ホームページより)
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/kaisei/230707/pdf/03.pdf
◆3「令和6年度税制改正パンフレット」P03:(財務省ホームページより)
https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei2024_pdf/zeisei24_all.pdf

【問オ】財産を委託者が受託者(信託銀行等)に信託して受益者のために管理または処分させることを信託商品と言いますが、そのうちの一つである「後見制度支援信託」において契約の締結、変更、解約等の手続きで指示書を発行するところはどこでしょう。
(答え:「遺留分に関する民法の特例」の適用を受ける場合に相続人(遺留分がある方)と合意し文書を提出する必要があります。ある組織の確認を取った後に許可が必要となるところと同じです)

問21 ④ A オプション取引に関する問題。

(a) × 原資産価格が上昇した場合のプレミアムは、コール(所有資産の価値が高くなるのを待っている)が高くなりプット(所有資産が低くなるのに備えている)は低くなります。テキスト:(a)〇(b)P231(c)P105(d)P293

(b) × ボラティリティ(価格の変動差。激しいほどチャンスが膨らむため)が上昇すると、コール、プットともに高くなります。テキスト:(a)〇(b)P232(c)P105(d)P294

(c) × 残存期間が長くなると(期間が短いより長いほうが機会に出会う確率が高い)、コール、プットともに高くなります。テキスト:(a)〇(b)P232(c)P105(d)P294

【周辺情報】
[店頭デリバティブ取引とは]市場での取引ではなく証券会社など金融会社と相対で取引を行う派生商品になります。その商品は、スワップ取引(金利スワップ、通貨スワップ)、金利オプション取引(キャップ、フロア、カラー取引、スワップション)、通貨オプション、バリアオプション(ノックイン・オプション、ノックアウト・オプション)などです。テキスト:(b)△P228(c)P94(d)P269(△店頭取引(相対取引)とだけ書いている)
 店頭デリバティブ取引は、個人投資家を相手にする場合に、金融商品取引法で厳しく規制されていて、投資家からの要請がない限り電話や訪問などが出来ない(不招請勧誘等の禁止)ことになっています。(金融商品取引法第三十八条4号)
 ただ、「投資者の保護に欠け、取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして内閣府令で定めるものを除く」ともされていて以下で規定されていました。
「金融商品取引業等に関する内閣府令第百十六条(不招請勧誘等の禁止の例外)」
例外となるのは、1年以内に2回以上の投資実績があるや未決済の取引がある、損失の可能性の減殺処理を行うため、相手がプロである、などになるようです。

【法改正等】2023年10月11日にカーボン・クレジット市場が新しく出来ました。その取引の取り決めの主たるところは、約定の方法:価格優先、決済日:約定成立日から起算して6営業日目、注文の種類:指値のみ、などだそうです。テキスト:(B)×(C)×(D)×
◆「カーボンクレジット市場の概要」:(株式会社東京証券取引所ホームページより)
https://www.jpx.co.jp/equities/carbon-credit/market-system/nlsgeu000006f14i-att/cg27su0000008krx.pdf

【問カ (a)にはいる用語は】信用取引で買建した株の株主は証券会社なので、株主優待や(a)を受取ることができない。
(答え:非上場会社の株式を発行会社に譲渡した場合に資本金額を超えた部分は譲渡所得ではなく××所得になります。××の用語と同じです。)

問22 ② E ジェンセンのα計算問題。テキスト:(a)〇(b)P247(c)P128(d)P338

《計算式》
ジェンセンのα=ポートフォリオの収益率‐※CAPM(キャップエム)による収益率
※CAPMによる収益率=無リスク資産利子率+(市場の期待収益率‐無リスク資産利子率)×β
「β=市場とポートフォリオの共分散/市場の分散」ともされているので※印の数式は市場の活力にポートフォリオの活力を一部取り込んだ収益力と考えられそうです。
 そのことから「ジェンセンのα」はポートフォリオの活力を取り込んだとした場合における市場の収益率と比べてポートフォリオの収益率は上下のどちら側にどれだけ振れているか、となりそうです。

《上記の計算式に設問を当てはめてみます》
【CAPMによる収益率計算】1.0%+(10.0%‐1.0%)×1.5=14.5
【ジェンセンのα】16.0%‐14.5%=1.5 ∴2)1.5% 

【周辺情報】資本市場理論について
[資本市場線(CML)]縦軸がリターン、横軸が標準偏差として無リスク資産のリターン値の起点から効率的フロンティアと接する(接点ポートフォリオ)直線のことをいいます。資本市場線の接点ポートフォリオより右上は、リスク資産+借入金となる場合の効率的フロンティアとされるようです。
[証券市場線(SML)]縦軸がリターン、横軸がβとして、無リスク資産と市場ポートフォリオを結ぶCAPMを図示した直線をいいます。テキスト:(b)P243、P244(c)P125(d)P331

【法改正等】米国株の信用取引は2022年7月1日より始まったようです。銘柄の選定は米国の証券取引所に上場されている銘柄のうち一定の条件を満たす中から証券会社が独自に決めるとのことでした。委託保証金率は50%(下記◆P40)、信用取引の種類は一般信用取引(下記◆P18)となります。テキスト:(B)P197(C)P71(D)×P139
◆「外国株式信用取引制度の創設に伴う外国証券の取引に関する規則等の一部改正について」:(日本証券業協会ホームページより)
https://www.jsda.or.jp/about/kisoku/kisokukaisei/20210914_gaiyou_gaikabushinyou.pdf

【問キ】預金保険制度で金融機関が破綻した場合に1,000万円とその利息分が預金者保護の対象になりますが、金融機関が合併等した場合には一定期間「1,000万円×合併等に係る金融機関の数」で保護されます。その一定期間とは。
(答え:雇用保険での基本手当の原則的な受給資格期間と同じです)

問23 ②  E(Aかも) 新NISAの仕組みについて(18歳から利用可能で、1月1日時点で18歳である必要があります)
《新NISA》 テキスト:(a)-(b)P253(c)P137(d)P175
☆積立額トータル:1,800万円(成長枠1,200万円まで)
☆期間:無制限
☆年間積立額:つみたて枠 年120万円、成長枠 年240万円
☆つみたて枠の取扱商品は、つみたてNISAを引き継ぎます。【周辺情報】へ

肢1、○ 《使用済み》1,200万円(つみたて枠)+400万円(成長枠)=1,600万円
《利用可能額》1,800(トータル限度額)-1,600万円=200万円 つみたて枠のトータル限度額は設定されていませんので年間可能額以内なら購入可能になります。200万円>120万円(つみたて年間限度額) ∴120万円購入可能(つみたて枠満額)

肢2、× 年間枠は売却をした場合翌年まで再利用することは出来ません。使用限度額1,800万円を利用していて600万円売却したとしても売却した年に再購入はできません。

肢3、○ 《使用済み》300万円(つみたて枠)700万円(成長枠)
《可能額》1,800万円‐1,000万円=800万円(トータル限度)1200万円‐700万円=500万円(成長枠限度) 800万円>500万円>240万円(成長枠年間限度額) ∴240万円が限度です。

肢4、○ 《使用済み》500万円+1,000万円=1,500<1,800(積立トータル分) トータルでは300万円残のところ、トータル限度額のある成長枠は1,200(トータル限度額)‐1,000万円(利用済み)=200万円が購入可能になります。成長枠売却分700万円は再購入不可なので、残り購入可能枠である200万円<240万円(成長枠年間限度額)のため、購入可能限度額は200万円です。

【周辺情報】つみたてNISAの条件で特徴的なところは、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託とされ、公募株式投資信託の場合は、「販売手数料は0(ノーロード)」「信託報酬は一定水準以下(例;国内インデックス投信の場合0.5%以下)に限定する」「信託契約期間が無期限または20年以上であること」「分配頻度が毎月でないこと」などがあります。テキスト:(b)P253(c)P137(d)×P173
 ちなみに、「成長枠」は(ア)信託期間が20年未満の投資信託(イ)毎月分配型の投資信託(ウ)ヘッジ以外の目的でデリバティブ取引で運用されているもの、以外とありました。
 また、2023年までのNISAについての扱いにも注意が必要です。「一般NISA」「つみたてNISA」はそれぞれの期限である5年、20年まで非課税で保有することができます。
 「ジュニアNISA」は5年の保有期間がすぎたら自動的に「継続管理勘定」に移管され18歳になるまで非課税での保管が可能になります。そして、18歳をまたなくても無条件で引き出すことも可能です。ただ、一部のみの引き出しはできず全額引き出しのみとなり、口座は解約となるようです。
◆「つみたてNISAの概要」:(金融庁ホームページより)
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html
◆「2023年までのNISA」:(金融庁ホームページより)
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/till2023/

【法改正等】上場株式の配当はこれまで所得税と住民税で個別に納税方法を選べましたが令和4年税制改正により2023年所得分から住民税は所得税の納税方法に一致させることになりました。それにより、申告不要制度以外の申告を選んだ場合には合計所得金額に加算されることになり、所得控除(住民税控除)を算出する際に注意が必要です。テキスト:(A)○(B)×P314(C)×P106(D)×P170
◆「令和4年税制改正の概要」(P60 本文参照ページ810):(財務省ホームページより) 
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2022/explanation/PDF/p0007-0070.pdf

【問ク (a)に入る数値は】上場株式等の譲渡損失で申告分離課税を選択して確定申告をするなど一定の要件をみたすことにより上場株式等の配当などから(a)年間繰越控除が出来ます。
(答え:教育訓練給付の一般教育訓練給付金をすでに一度支給されていて改めて支給対象となるための前回の支給前の被保険者期間を除いた被保険者期間と同じです。)

問24 ② A 金融商品取引に係るセーフティーネットについて

肢1、○ 信託銀行に預けた投資信託や証券会社は「分別管理」が義務付けられていて顧客の資産は保護されていることが原則です。その上で証券会社の破綻により返還が出来なくなった場合に保護の対象となる範囲が決められていて、信用取引に係る委託保証金や委託保証金の代用有価証券は補償対象になります。他にはオプション取引等の証拠金です。補償の対象にならないのは銀行で購入した投資信託等になります。テキスト:(a)〇(b)P259(c)P150(d)×P46
◆「基金について」:(日本投資者保護基金ホームページより)
https://jipf.or.jp/about/index.html

肢2、× 銀行の窓口で購入した投資信託は投資者保護基金補償の対象外です。テキスト:(a)〇(b)P259(c)×P150(d)P47

肢3、○ 農業協同組合(JA)に預け入れた決済用貯金は金額に係らず農水産業協同組合貯金保険制度の対象になります。テキスト:(a)〇(b)×P259(c)P150(d)P47
◆「制度のポイント」:(農水産業協同組合貯金保険機構ホームページより)
https://www.sic.or.jp/point-system/

肢4、○ 預金保険制度で破綻後に複数の預金口座を有する預金者が死亡した場合は、死亡した預金者の預金等として名寄せします。破綻前に死亡した場合は、相続分が確定している場合は相続分で按分します。まだのときは相続人の名寄せのみを行い遺産分割協議の完了を待ちます。
破綻前と破綻後の手続きに迷った場合には、手続きの優先順位から覚えるのが解りやすいようです。
破綻をした場合には「名寄せ作業は預金保険機構が行いますが、破綻金融機関から正確な預金者データ(氏名、生年月日、住所、電話番号等)が迅速に提出されなければ、付保預金の総額が特定できず、円滑な預金等の払い戻しに支障が生じることになります。」(預金保険機構ホームページより一部抜粋)となっています。破綻後に死亡した場合には、遺産分割協議の結論よりも付保預金の確定が優先されるため、被相続人の預金として名寄せされることになるようでした。テキスト:(a)△(b)P258(c)P148(d)×P45~
◆「名寄せに対しての預金者の扱い」:(預金保険機構ホームページより)
https://www.dic.go.jp/yokinsha/page_000112.html
◆「預金保険制度の基礎知識(口座の名義で注意することは?)」:(預金保険機構ホームページより)
https://www.dic.go.jp/yokinsha/kihon.html

【周辺情報】犯罪収益移転防止法の概略です。
 金融機関などの特定事業者が、テロ資金供与やマネー・ロンダリング等に利用されることを防止するための法律です。

[取引時確認が必要な取引]・取引を開始するとき(預金口座の開始、証券会社などの取引口座の開始、保険契約の締結、電話の契約時など)・200万円超の財産の移転を伴う取引をおこなうとき。・10万円超の現金送金。・ハイリスク取引(なりすましまたは偽りの疑いのある取引)
[確認事項]個人の場合は、氏名・住所・生年月日など、法人の場合は、名称および所在地に加えて、実質的支配者(法人の場合は25%を超える議決権を有する者など)や職業(個人)、事業内容(法人)等。
[記録の作成・保存]取引の確認後、確認記録を作成し、7年間保存する。また、取引に関する記録についても作成し7年間保存する。テキスト:(b)P263(c)P164(d)P76

 また、2024年4月1日から犯罪収益移転防止法が一部改正され、「士業に対する取引が追加され、一部の取引は届出が必要」になりました。
◆「士業者との取引に関する改正犯罪収益移転防止法等の施行について」:(警察庁ホームページより)
https://www.npa.go.jp/bureau/sosikihanzai/hansyu/houreikaisei.html
◆「改正犯罪収益移転防止法パンフレット」:(警察庁ホームページより)
https://www.npa.go.jp/bureau/sosikihanzai/hansyu/leaflet.pdf

【法改正等】2024年2月1日より「金融サービスの提供に関する法律」は「金融サービスの提供に関する法律および利用環境の整備等に関する法律」に変わりました。改正に伴い「私的年金(国民年金基金、DB、DCなど)」が含まれることになります。
◆「金融商品取引法の一部を改正する法律」:P5(厚生労働省ホームページより)
https://www.mhlw.go.jp/content/10600000/001198620.pdf

【問ケ (a)にはいる用語は】消費者契約法では消費者が契約を取り消せる期間を定めていますが、その期間は、事実に気がついた時から1年と契約時から(a)年になります。
(答え:医療費控除を確定申告した後に領収書等を税務署から提示または提出を求められるかもしれない期間と同じです。)

 文中にある問題の答えです。こちらは、過去に出題された応用問題の穴埋めを絡めています。
問ア 50(%)(2024年1月 問59)
問イ 6(ヶ月)(2019年5月 問51)
問ウ 利子(税)(2019年5月 問65)
問エ 3(ヶ月)(2018年9月 問52)
問オ 家庭裁判所(2015年5月 問65)
問カ 配当(2021年9月 問65)
問キ 1(年間)(2023年5月 問51)
問ク 3(年間)(2016年9月 問51)
問ケ 5(年)(2023年1月 問59)

以上となります。

 最後までお読みいただき誠にありがとうございました。