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祈りのしずく

彼女の指先にしずくが一滴のっていた。

彼女はそれを嬉しそうに、

愛おしそうに眺めていた。

光を吸い込みきらきらと反射するしずく

ふと周りを見渡しても、

水源となるものは見当たらない。

彼女の瞳も濡れてはいない。

そのしずくが何処から生まれたものなのか、

気になって見つめていると、

彼女がしずくをそっと、大地へ落とした。

彼女の髪が靡いて、風がまきとっていく。

あぁ、彼女は確かに此処にいる。

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