8月5日にて

痩せ型と言われていた息子も10ヶ月になり、離乳食をよく食べふくふくとしてきた。柔らかいほっぺや太ももを撫でながら、他の国のことを考える。
戦火にさらされている同じような小さく可愛い子ども達。息子のようにふくふくしていない、痩せてしまった子ども達。戦争を起こしながら普通にオリンピックに参加している。その国の人たちが悪いわけでは無いのだろう。
でもこの違和感はなんだ。オリンピックは平和の式典では無いのか。なぜあの国が不参加であの国は参加できるのか。
世界のことが知りたくなって家事や育児のわずかな隙間に本を読む。もっと知りたくなる。一方で知ったところで、と無力を感じる。でも知らなくてはとぐるぐる考えている内に、洗濯が完了した音がする。干したら長男の保育園にそろそろ行かなくてはならないから、逆算して夕食の下準備もしなければならない。
もう他国の戦争のことは頭の隅に追われている。
何もできない。知っているのに。苦しい。でも渦中にいる人はもっと苦しい。私の苦しさなんてなんなんだ。「苦しい」と書くことすらおこがましい。でも苦しい。考えずにはいられない。何も考えなくていいわけじゃない。

明日は8月6日。
毎日観ている朝ドラの時間が15分前倒しになる。
何も出来ないけど、私なりに苦しんで、私なりにあの日に思いを馳せて祈ろうと思う。

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