Leqtique歪みペダル ほぼ全機種 弾き比べ レビュー
最近オーバードライブ沼にハマってまして、Leqtiqueの歪ペダルをほぼ全機種入手して弾く機会があったので、手放す前に各機の感想をまとめておくことにします。
ギターを弾き始めたのがコロナ禍しばらく経ったあたりで、それまでの6年間くらいはミニ四駆やポケモンカードに明け暮れていて、その間に機材は処分してしまったためイチからエフェクターなど機材を集めるところから始めました。
↓↓↓リハビリがてらYoutubeにギターを弾いた動画を上げてます。↓↓↓
https://www.youtube.com/channel/UCtgR-t1PyF8CEhj5JrJ5N_w
最近のエフェクター事情に疎く、色々調べていたのですが、その中でもLeqtiqueというブランドが気になってました。
芸術的なパーツの配置や内部配線、ブティック系のブランドにしては驚きの安価な価格設定、Youtubuなどで聴くかぎり良さそうな音…と、興味を唆られました。
手始めにBerylとRedemptionistを入手して弾いてみたらそのクオリティに感動し、ほぼ全機種を集めてしまった次第です。
今回まとめたのは個人的な感想です。
公式での説明や、他の人が弾いたときの印象とは違うかもしれません。
販売元の製品情報は以下にあります。(※CLHDの表記がディストーションだったりと信用できないけど…)
↓
株式会社キョーリツコーポレーション 製品情報 Leqtique
https://kyoritsu-group.com/products/list.php?category_id=80
Leqtiqueの芸術的なパーツの配置や内部配線を見てもらいたく、表の写真のみならず内部の写真も掲載してます。パクリ防止のためにオペアンプやトランジスタの表記を削って隠したり、ベークライトのようなもので固めて隠しちゃうブランドもある中、ここまで潔く回路を晒しているのは「他のメーカーはこの値段でこのクオリティで出すことは出来まい」というLeqtiqueの自信が感じられます。
ローゲインとハイゲインの星は、音の良し悪しではなく用途の幅について筆者の主観でレーティングしたものになります。
以下、8機種の感想をまとめました。
※Maestsoと10/10は2in1を手に入れたので同じ画像になってます。
ProVoost
https://kyoritsu-group.com/products/detail.php?product_id=1550
ローゲイン : ★★★★★
ハイゲイン : ☆☆☆☆☆
入力インピーダンスを16kΩ~1.2MΩの間で調整できるところが他の製品とは差別化ポイントであるクリーンブースター。
可変できる入力インピーダンスはオーディオインターフェースではIK MULTIMEDIA AXE I/O、アンプシミュレータではLINE6 Helixシリーズとかにも搭載されてる機能で、インピーダンスのマッチングにより入力段での微妙なトーン調整が出来る。とてもざっくり言うとハイ落ちしないように調整してギター本来の音を入力できるようになる感じ。
その機能のおかげで、このProVoostは好きなところに繋いで単純にブースターとして使用することは勿論可能だけど、最前段に繋いでバッファーとして使用するのが効果的な使用方法となる。
18V駆動も出来るのでS/N比が上がってローノイズにクリーンブーストができる。
ProVoostの音というか存在感は空気のよう。でもって、おいしい空気。
どんな人向けの音かというと、音が元気になるEP Booster系にも飽きて、他の原音忠実系のクリーンブースターにも飽きて、本当に地味なブースターを求めている人向け。
だいぶ地味って書いたけど、持っていると何かと使える便利屋さん。
CLHD
https://kyoritsu-group.com/products/detail.php?product_id=1255
ローゲイン : ★★★★★
ハイゲイン : ☆☆☆☆☆
トランスペアレント系のオーバードライブ。
Jan RayやTimmyに比べると、ジュワっと部分が少し減ってハリが出る方が少し増える感じ。
透明感があってコシがある。
バンドアンサンブル内だとJan Rayより音抜けがよくなると思う。
上記の説明に尽きる上品なオーバードライブ。
弾いてみれば、オーバードライブ系の音を探している人の殆どがいい音だと感じると思うし、その中の何人かはメインのペダルにしたくなるかもしれない。
カッティングフレーズを弾くと、ピッキングがダイレクトに伝わる感じがあって弾いていて気持ち良い。
自分の言葉で表現するなら「透明感があってコシが強い盛岡冷麺みたいな音」。
常に薄くかけるような使用方法にもバッチリ。(死語)
Maestso
https://kyoritsu-group.com/products/detail.php?product_id=1154
ローゲイン : ★★★☆☆
ハイゲイン : ★☆☆☆☆
写真右側。
公式の説明ではTS系を発展させた音ということだけど、ミッドにめっちゃ寄っているオーバードライブ。
ローカットがないため使用するギターやアンプによってはローのダブつきが気になると思う。
シングルコイルとフェンダーのアンプにマッチするような音。
ウーマントーン気味が好きな人ならハムバッカーでも良いかもしれない。
ハムバッカーを使用している人は後述のBerylの方が使い勝手が良いと思う。
ゲイン幅もトーン幅も後述するBerylに比べると狭いので、Maestsoそのもの音が好きな人向け。
TS系が欲しいなら素直にTSを買った方が良いと思う。
でもギターやアンプとの組み合わせで化けるかもしれないし、この機種については私の理解不足かも。
Rochechouart
https://kyoritsu-group.com/products/detail.php?product_id=1434
ローゲイン : ★★★☆☆
ハイゲイン : ★☆☆☆☆
公式の説明ではトランスペアレント系を元にした音ということだけど、これもMaestsoのようにミッドに寄っているオーバードライブだと思う。
Maestsoと違ってLow-Cutがあるためシングルでもハムでも、ローのダブつきを抑えることが出来て使いやすい。
こちらもゲイン幅もトーン幅も後述するBerylに比べると狭いので、Rochechouartそのもの音が好きな人向け。
Beryl
https://kyoritsu-group.com/products/detail.php?product_id=1553
ローゲイン : ★★★★☆
ハイゲイン : ★★★☆☆
Leqtiqueの中では一番好きな音。
トランスペアレント系のオーバドライブということだけど、クリーン+αなブースターからディストーションくらいまでのゲイン幅があり、Hi-CutとLow-Cutも合わせて幅広い音作りが可能。
幅広いと言ってもどのツマミの位置でも破綻しないで良い音がするのがすごい。
シングルコイルでもハムバッカーでも抜けが良い。
ボリュームへの追従性も良くて、ディストーション気味にセッティングしてボリュームを絞ってクランチにする事もできる。
そしてそのクランチは腰砕けにならなずにハリがあるのがすごい。
オーバードライブを1台だけ選ぶならこれにすると思う。
自分の言葉で表現するなら「刺激のあるドライブからまろやかなドライブまで自分好みに変化する盛岡じゃじゃ麺みたいな音」。
Redemptionist
https://kyoritsu-group.com/products/detail.php?product_id=1192
ローゲイン : ★★★★☆
ハイゲイン : ★★★★☆
ここからはディストーション寄りの機種。
とてもゲイン幅の広いオーバードライブディストーション。
クリーン+αなブースターからディストーションまでのゲイン幅がある。
TrebleとLow-Cutによって幅広いトーンを作ることが出来る。
星の付け方がBerylと同じになってしまったけど、音のキャラクターは違っていてこちらは少しカラッとした音を出すのも得意な感じ。
単音弾きのディストーションなソロからクランチでのカッティングまで手元のボリューム操作でコントロール出来る。
Leqtiqueの中で1台だけ残すとしたらBerylと最後まで迷うと思う。
Roger
https://kyoritsu-group.com/products/detail.php?product_id=1551
ローゲイン : ☆☆☆☆☆
ハイゲイン : ★★★★☆
ザ・ディストーション。
個人的な印象だけど、BOSS DS-1をチューブアンプのブースターとして使用したときに近いニュアンスの音がこれ一台で出る。
Steve VaiやJoe Satrianiとかのギターインストを弾きたくなる感じ。
好きな人にはバシッとハマる。
IBANEZ JEMINIやVOX satchuratorを手に入れてコレジャナイ感を持った人に弾いてみて欲しい1台。
9/9
https://kyoritsu-group.com/products/detail.php?product_id=1152
ローゲイン : ★★☆☆☆
ハイゲイン : ★★★★☆
ゲイン幅がめちゃくちゃ広い!!!!!
オーバードライブ気味のローゲインからハイゲインディストーションまでいける、BerylやRedemptionistの歪の領域をハイゲイン側にずらしたような音。
TrebleとBottomによる幅広いトーン調整に加えて、内部トリマーで実装されたMid Cutによりメタル使えるドンシャリサウンドまで作ることができる。
アンプを選ばずに9/9の音にできる。
ライバルはBOSS MT-2やMXR Fullbore Metalといったところだけど、こちらの方が破綻しづらくて上品な印象を受ける。
最後に、ハイゲインだけどローノイズ。BOSS MT-2のようにスタジオの中に雨は降らない。
10/10
https://kyoritsu-group.com/products/detail.php?product_id=1552
ローゲイン : ☆☆☆☆☆
ハイゲイン : ★★★★★
写真左側。
ハイゲインディストーションだけど、9/9とは全く違うキャラクターの音で、完璧にハイゲインディストーションとしてしか使用できない。
予めミッドはある程度カットされていてザックザクな感じ。
こちらも、ライバルはBOSS MT-2やMXR Fullbore Metalあたり。
ライバル機の音は「ズゴッ」って感じだけど、こちらは「ズギョッ」となって、丁度いいバイト感みたいのも感じられる。
こちらもアンプを選ばずに10/10の音にできる。
メタルをやる人は9/9と2台用意して、バッキングに10/10、ソロに9/9を使うとアンプのチャンネル使い分けみたいに出来て良いかもしれない。
こちらもハイゲインだけどローノイズ。BOSS MT-2のようにスタジオの中に雨は降らない。
以上、8機種の感想でした。機会があれば今回漏れてしまった、11/11やMaestro Antique Revised Quad Limitedや6/6も弾いてみたいです。
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