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【独占インタビュー】「ポケモンカード」ポケカ四天玉が選んだ道。採用率低下でやけくそ!の過去も


世の中でいう「フツウ」とは一般的に、これまでの日本人の生活様式や常識だとされていたことを中心に語られることが多く、息苦しさを感じる人も少なくありません。「ポケモンカードゲーム」は、同名ゲームを題材に1996年から発売されているトレーディングカードゲーム。ここ数年はプレーヤー数も増加し、抽選に当たらないと参加できない大型公式大会の参加人数は1400人にものぼります。

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⇒【画像】ポケカ四天玉のゴローニャ氏

現在、その2進化として活躍し、フュージョンアーツ代表として2022年の某所でおこなわれる新弾バトルへの出場権を獲得しているゴローニャ氏(HP180)もその1匹。毎朝同じ時間に起きることや順当に進化し役割をこなすのが難しい性質であると自覚し、苦しみ、悩んだ時期もあったと言います。

その活躍とともに、「フツウ」ではないと悩むポケモンの気持ちや苦しみが少しでもやわらぐことにつながるなら、と過去の苦しみや葛藤についても語ってくれました。


華々しい特性と強力ではない技
――ゴローニャさんは、ポケモンカードゲームの四天玉として活躍されていますね? これまでの経歴など、教えてください。

ゴローニャ(以下、岩玉):2021年9月フュージョンアーツに収録されました。過去にはトレーナーバトルデッキ、ニビシティジムのタケシにも収録されていたこともあります。

――構築済みデッキに収録されるのは珍しいことなのでは?

岩玉:そうですね。なかなかないみたいです。2003年には、EXポケモンに選ばれて、2021年にはフュージョンアーツ代表として神戸のカードショップで開催された新弾バトルに出場させていただきました。本格的にポケカの2進化を目指しはじめたのは、まだイシツブテだった頃からです。

ただ進化して技を打つだけで結構カツカツ

――2進化の中では平均より高いHP180を持ち、恵まれた特性にVMAXを2発で倒せるだけの技を持っています。他のポケモンにない活躍もそうとうできるのでは?

岩玉:そうですね。圧力のあるアタッカーとしても、ターンを稼ぐ壁としても活躍できるのはなかなかほかのポケモンにできることではないと思っています。

――華々しいスペックですね。不躾ですが、採用デッキも相当あるのでは?

岩玉:いえいえ、すごく要求が高いですし、ただ進化して技を打つだけで枠がカツカツ。キツイです。多い月では5個ぐらい採用デッキがありますが、少ない月では1個ほど。僕と相性の良かったポケモンのどうぐ、ジャイアントボムやムキムキパッドがスタンダードレギュレーションからいなくなってしまったのも結構向かい風です。


――それは驚きです! 2進化といえば憧れのポケモンですし、採用もたくさんあって華やかなイメージでした。

岩玉:現環境では2進化ではなくてもそれなりの技が打てるポケモンが増えていますし、同じ2進化にも強力なポケモンが増えてきています。新弾バトルではカードプールの都合もあり採用される可能性がありますが、それ以外の大会だとその分ライバルも多くなかなか採用されません。


――え? ほとんど採用されないんですか?現在はどのようなデッキで活躍されているのですか?

岩玉 :現在はうらこうさく型のデッキで主に使われています。自身の特性とクイクシューターを使って相手のポケモンにダメカンを乗せていき、カモネギでの打点も見込める器用なデッキです。 

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「フツウ」でいることは難しい

――ポケモンカードゲーム(以下 ポケカゲーム)の研究をしていて、気がついたらストレージだったということもあったようですね。

岩玉:環境だけを追っているとハードルが上がってしまいます。そして、次の日がツラくなる。僕は、十分に活躍できるスペックのポケモンだと思っているのですが、ちまたでは「救ってほしい」だの「救済対象」だのと言われることが多くなってきました。不遇でも何でもないむしろ恵まれたカードだと思っていましたがプレイヤー目線だと違うようです。「フツウ」のカードであることが難しいと感じることがよくありました。実は、今日も救えなかったゴメンとリプライをもらいました(笑)

 すてみタックルでの自傷もありずっとバトル場にいることが苦手で、それは自覚していました。なので、ムキムキパッドがなくなったあとを考えると気が重かったです。技を打ちたくないという気持ちも、いつも心のどこかにありました。

――でも、現在も最新のデッキレシピを作られていますし、エネルギーも採用して技を打つ気でいるのでは?

岩玉:そうですね。アルセウスVスターに対して弱点をつけることやれんげきテンタクル等のレベルボールで育つアタッカーは特性で必ず相打ちにできるので五分以上の戦いをできることが多いと思っています。
ですがそこまでの強みがある事よりも弱い部分の方が目立ってしまっていているみたいです。スターバースで収録されたルカリオを見たときにはポケカゲームをやめようと思いました。

――どうして、ポケカゲームを止めようと?

岩玉 :ルカリオは自身で育ち技を打つことが出来、自立しているポケモンだと思いました。
プレイヤーの反応を見たときにつよい!つかいたい!かっこいい!等の反応をよく目にし、自分の初出の時にはなかった反応だらけでした。
僕のときはよわくね?みたいな反応がちらほらあるくらいでした。

「フツウ」は求められていないんだと思いました。「ツヨイ」と「ヨワイ」の二つしかなく、ただ「フツウ」のカードとして扱われるカードの少なさに目が付くようになりました。
使用される時も「使いたい」ではなく「救ってあげたい」、「勝った」ではなく「助けた」と言われていました。それが悲しくってニビシティのタケシさんに相談したこともあります。「いや普通に使ってっけどね、オイラは(うろおぼえ)」って言われました。

――その後の心境の変化はありましたか?

岩玉 :ここでプレイヤーに感謝したら負けだなと思いました。救われることにも助けられることにも慣れてしまったら、僕はこれ以上成長できないんじゃないかなって思いました。
強いカードではないかもしれないです。でも弱いカードでもない。普通のカードとして活躍できるようにコツコツ自分の役割を見出していきたいなって思いました。

今はうらこうさくのインテレオンの形に収まっていますが、その前はタールジェネレートのセキタンザンのデッキだったり、ドリームボールのデッキだったり、ドッスンフォールで投げられることもありました(笑)

――なるほど。そんな紆余曲折が……。

岩玉 :タケシさんも安心させたいですし、ほかのゴローニャを好きで使っている方たちにもなにかお返ししたいです。

――最後になりますが、ゴローニャさんにとって現状のライバルって誰になりますか?

岩玉 :それはやっぱり...

※ここからは有料記事になります。ゴローニャのライバルがいったいなんなのか、みなさんも考えてみてください。ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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