見出し画像

「デジモンについて」2013年に書いた記事の再録 ほか


1999年7月末頃にウェブサイトいわゆるホームページを作成、アーカーイブ的に残すものもあれば毎日かわる日替わり日記も掲載してました。そのサーバーサービス終了などにともない、日替わり日記はブログに、アーカイブ記事の一部は別に移転して今も少しはみられます。

バカ予告集、とひどいタイトルになってますがデジモンアドベンチャー02放映前日に書いてた記事集。

そう言う日替わり日記のうち2013年3月7日、最初のデジモンアドベンチャーから14年目の放映記念日に書いた記事が長い解説となっていて、当時分割してTwitterにもアップしたのですがここでまとめて再録しておきます。
直接のきっかけは文中にもあるようにゲーム「PSPデジモンアドベンチャー」とその攻略本ですが、そうかああれからもう10年になるのかあ。その時のゲーム側の担当者がのちに『デジモンサヴァイブ』なをのプロデューサーの羽生さんで、音声収録の合間にいろいろ話したことがサヴァイブのきっかけになってるとのこと。2017年末や翌2018年1月にはその羽生さん主催のゲーム宣伝ニコ生番組でまたいろいろ話してます。

https://live.nicovideo.jp/watch/lv310302013

時間に余裕ある方はどうそ。

前置きが長くなりましたが、以下が2013年の記事の再録となります。


1999年3月7日『デジモンアドベンチャー』放映開始からまる14年。
去年のこの頃には『デジモンクロスウォーズ』最終回に向けて1999年辺りからの放映当時のいろんな画像をツイートしてたもんですが、さすがに画像ネタは使いきっちゃって。
今年はもうそういう機会ないかと思ってたら、年明けに発売したゲームPSPデジモンアドベンチャーの攻略本をやっと入手。インタビューのってます。

その中で、「『デジモンアドベンチャー』における主人公たちのパートナーのデジモンは、そのパートナーの人間の魂の片割れ」というのがこれまでムック関連で何回かインタビューに答えてるはずなんだけど、これまで活字になったことがなかったらしいです。ちょっと詳しく書いておきます。

最初にデジモンのアニメ化の話を聞いたのが1998年8月。
その時点で主人公たちは5人以上、それぞれに別のデジモンがつくというところまで決まってました。
先行作品との差別化という商業的な理由からだけど、作品内容的にそれにふさわしい理由はつけなければなりません。そこでデジモンの特徴である「進化」に注目。

通常、進化といえばその種全体が変化していくことなのに、デジモン単体が成長期から成熟期になるといった個体の変化をなぜ進化と呼ぶのか。これは作中でも2話の光子郎とテントモンの会話で触れてあったんですが、その謎は作中で解かないままでした。

人類はこの先どう進化していくのかというのはその前から気になってたことで、これまでの変化で最も特徴的な脳の増加という方向はこの先は無理。現在でも胎児が生まれるとき頭蓋骨を3分割して無理やり産道を通してるくらいだから。
すくなくとも1.5倍とか2倍とかには成り得ない。
かといって、ほかの部分がすごく変化するとも思えない。歯の数などは少なくなってきてるそうなんで、何かしら進化の変化期が迫ってきてるはずではあるんだけど。
では、肉体じゃなければ、精神とか魂とかの変化だとしたら。

人間の考えることはその肉体や脳の構造によってかなり制限されているもの。もし今の肉体以外にもう一つの自分が存在できるとしたら。それが自分を補うものであったら、その存在を持つことが進化となるのではないか。

なぜ今現在この時期に進化か、というきっかけは電子機器、インターネットの発達。地球全体を覆うもう一つの地球ともいうべき見えない世界の構築がなされつつあること。
魂の片割れは昔から存在していたのに、はっきり分かる形であらわれることができなかった。それがもう一つの地球であるデジタル世界でなら、形を定めることができるようになった。
昔からその存在は電気や電磁波とは親和性が高くて、いわゆる心霊写真や心霊ビデオに映るのもそのせい。02で及川や伊織の父が若いころTVゲームの中になにか見たのもこの流れ。
妖怪ともとらえられていた、というのが02の33話で武之内教授が言ってたこと。

なので、デジモンアドベンチャー作中で人間でもデジモンでもない存在は電気に関わりの深い名前ということで平賀源内からとってゲンナイとしてあります。
(02でもゲンナイの分身はその路線で行く予定がベンジャミン・フランクリンからとったベンジャミンだけであとはぐだぐだになりましたが)
人類がパートナーデジモンを持つことになる最初のきっかけは1996年の光が丘事件だけど、そのときはネット環境がまだ整わず早すぎた。
その翌年から二人、四人と関わる人達が出てきて、99年には8人に。
その後1年に2倍のペースで増え続け(デジタルなので2進法的な考え)二十数年後、02の最終回で描かれた世界ではやっと全人類がパートナーデジモンを持つことができた。これがデジモンアドベンチャー作品内における進化のひとくぎり、という話でした。

1年目の最後の敵は『封印された進化の可能性』だったけど、その力を解き放った何かもいたはずで、02で及川を通じて一乗寺賢にまで操らせた何かも同じもの、もし三年目があればその力は地球外からきた『進化を阻害する何か』と設定するつもりで、その名残が02最終回でヤマトが宇宙飛行士になってたということにつながります。進化に関する地点だから月で次の目標は木星、というのはSF的には当然ですよね。

長くなりましたが放映開始記念日ということで。
なぜデジタル世界のものが現実世界に物質化できるのかとか、
この作品中の魂の考え方は新プラトン主義の流出説に近い立場とかいう話はまた別の機会に。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?