見出し画像

認知科学コーチング理論のポイントをざっくり5分で解説!

なんだか輝きが増した経営者の友人に勧められたのをきっかけに、mindset coaching schoolで認知科学のコーチングを学んでいます。

学んだ理論を自己適用する中で個人的に面白いなー!と感じているのは、

脳のクセ・特徴を理解しハックすることで、創造性(クリエイティビティ)が引き出される


という点です。

・会社の成長は、社長が描く放物線(Vision)の大きさで決まる
・どんな目標であっても、掲げた数字通りの近辺で業績は着地する
・こんな目標は今度こそ絶対無理ー!と言いながら毎Qギリ達成を続けている


社会に出て何度となく出くわしたシーンや言葉ですが、認知科学というフィルターを通すことで解像度が上がりました!

なぜ、ゴールを遠くに置くことが脳や組織の可能性を最大化させることに繋がるのか?その辺りにも触れてみたいと思います。

1.脳と心のクセ・特徴をハックする

ハックする、とはどういうことか、2つのアプローチから見ていきます。

図9


まずは、①から。
富士山の形状を思い浮かべてください。描ける状況でしたら是非描いてみてください。



描けましたか?

実際は、こんな感じです。

図1


あれ、こんな低かったっけ?と思われた方の脳にはこんなイメージがあったかもしれません。

図2

何度も見てるはずのモノ(富士山)でも普段意識していない部分は実は脳には正確に残っていません。マインド(脳と心)の世界にもこれがあり、これを認知科学的ではスコトーマ(盲点)と呼んでいます。

また、②において以下もあるあるの経験かと思いますが、

・赤ちゃんが生まれると、街が赤ちゃんだらけに
・ダイエット中、スタイル良い人が周囲に増える
・買おうかずっと迷っているブランドが、やたら目に入ってくる

これらは認知科学的に言うと、

無意識の優先順位が変わり、どの情報を優先的に取得するかを脳が判断している

ということになります。

画像1

認知心理学では、人間の脳の機能としてSystem1と2の二つが存在することが確認されている。意思決定の99%は実はSystem1で行われており、自分は論理的に決断したと思っていることですら、System1の決定にSystem2が後から理屈を加えているに過ぎない。

2.脳のハックとは必要なシャッターを開閉させること

人間の脳は存在しているだけで大量のエネルギーを消費するので、普段は「無意識の優先順位」に従い必要なシャッターだけを開けているんです。

この機能をRAS(ラス。Reticular Activation System:脳幹網様体賦活系)といいます。

画像5

必要なシャッターしか開けていなくても、成人が1日に消費する約2,000Kclの内、脳が約2割(400kcl!)を消費しています。(全てのシャッターが開くと生命活動が困難に・・なり・・ます。。)

シャッターの開閉する優先順位を決めるRASが発火すると、重要性が低いシャッターは閉ざされ、もはやそこからは情報が入ってこずに盲点(スコトーマ)になります。

図10

3.脳のシャッターの開閉をコントロールする仕組み

RASは何に従っているのか?→未来の目的地(=ゴール)です!

赤ちゃん、ブランド、ダイエットと目的地が変わることでRASが発火する対象も変わり、「無意識の優先順位」が変更され、入力される情報も変わりました。

つまり、
「ゴールが変わるとRASが機能し、スコトーマが外れ、必要な道筋が見える仕組み」が脳にはあるのです。

図11

この時、ゴールが遠くプロセスを想像できない方が、無意識は色々探そうとしてRASが強く発火する(!)ので、ゴールは出来るだけ遠くに置いた方が良いのです。逆に、ゴールが近くプロセスが見えるとRASは「役目終了」と興味を無くしますし、ゴールが遠すぎると臨場感を持てないただの妄想・・になります。。

冒頭の「会社の大きさは、社長が描く放物線(Vision)の大きさで決まる」という言葉も、ゴールは遠いが臨場感のある会社は、「自分が何とかする!」と思っている無意識の割合が高く、結果として社長と組織のRASが強く発火している、という事だと思いました。

会社のゴールは近くてもメンバーのRASは発火しませんし、遠くても臨場感が無ければ社長の「妄想」とみなされRASは発火されません・・涙

4.シャッターの開閉をコントロールするゴールの作り方

認知科学にもとづくコーチングにおけるゴールの条件は3つあります。

①本音のwant toであること
②現状の外側であること
③複数の領域で設定すること

画像10

バランスホイールの詳細はこちらです。

画像11

「現状の外側であること」がゴールの条件である理由は、RASの特性でお伝えの通りですが、重要なポイントなので別の切り口からお伝えします!

例えば、あなたの本音のwant toが「色々な場所で暮らしたい」だった場合、

画像12

いつも通り伊豆で2泊過ごすことにあなたの脳はヨロコビ・反応しますか?

あなたが心から色々な場所で暮らしたいと思ってたら、「来月から海外で数年間暮らす」というほとんどプロセスが分からない現状の外のゴールの方が、心がワクワクし、脳が高速回転を始めそうな気がしませんか?

この、「心がワクワクし脳がよろこぶ現状の外のゴールを臨場感高く作ることができれば後は無意識が頑張ってくれる」という認知科学の考え方が自分にとっては一番新鮮な発見でしたし、これまで見て来た個人・組織にもたしかに当てはまっている・・!と思いました。


でも現状の外のゴールを作るのは難しそう、ダイエットみたいにリバウンドしそう、と直感的に思われた方、、

正しいです!w

私も自己適用する中で、ゴール作りに苦戦し、リバウンドもしました。
ただ、この部分もマインドのカラクリを理解することで乗り越えることができますので、その点はまた次の機会に。

長文お付き合いいただきありがとうございました!
(5分以上かかっていたらすみません・・)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?