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舞台 千と千尋の神隠し

自分用の記録です。

3/10(木)昼:7列目右ブロック
3/22(火)昼:1列目左ブロック

以下備忘録になります。

【舞台構成】
演出は全体的にクオリティが高く、特に後半になるほど再現度が高いです。蛙や鳥は小さな人形を棒で動かすスタイルでしたが、黒子は意外と気になりませんでした。
また、今まで見た舞台の中でも上位に入るほど、大道具が凝っています。(ただ、鮮やかだったアニメの色合いと比べると華やかさには欠けます。)
全体的に、世界観を丁寧に再現している舞台であり、舞台ならではの臨場感や迫力を楽しみにしていたわたしの好み系統ではありませんでした。しかしクオリティが高いので、好み系統でなくても世界観に入り込んで十分に楽しむことができました。

【千尋役について】
○上白石萌音さん
本人が擦り切れるほどアニメを観て研究したと仰ってましたが、本当にアニメの千尋のままでした。演技力が非常に高く、靴を脱ぐ・梯子を登るといった細かな動作も圧倒的です。ボソボソと呟くアニメの千尋の演技を再現しつつも、舞台的に表現できており、本当にお上手です。千尋として完璧でした。

○橋本環奈さん
千尋と系統は違う方なのですが、この方がいるだけで舞台が華やかになりました。わたしはそもそも、地味でボソボソ話すアニメの千尋が嫌いなので、アニメより環奈さんの千尋の方が好きかもです。(こういう舞台ならではの感想が楽しい。)前半の演技面では上白石さんには劣ってしまうのですが、橋本さんの良さは後半に良く出ていたと思います。
前半は眉を上げて困った顔をしている表情が続くのですが、後半、愛嬌というのか凄く華やかで、笑顔や膨れっ面をされてしまうと可愛いすぎてたまりません。あの地味な衣装をあんなに華やかに着こなしてしまうのは、この方だけでしょう。

【ハク役について】
○三浦宏規さん
声も演技もハクそのものでした。2.5次元でなくて2次元のレベルです。指先まで美しく、言うことなしです。圧巻。こんなにアニメの再現をできるものなんですね…

○醍醐虎汰朗さん
三浦さんがハクそのものだったので、どうしても比べてしまいました。ただ個性を押し殺してハクに徹している2次元の三浦さんに比べると、醍醐さんの方が役者の個性が垣間見えるので、3次元舞台に近いのかとも思います。

【カオナシ役】
恥ずかしながら正直違いが分かりませんでした。わたしと同レベルの人なら、どっちのキャストでも同じクオリティで楽しめると思います。

【リン役】
○咲妃みゆさん
萌音ちゃん・三浦さんタイプで、2.5次元超えて2次元でした。ほんとリンそのもの。
わたしはアニメのリンが大好きだったので、本当にこの方のリンが好きです。しかもこの方、千尋の母役に関してもアニメそのものです。おそらく相当アニメの研究をされてると思います。

○妃海風さん
この方も本当にアニメそっくりなのですが、咲妃さんに比べると、間の取り方や相槌が舞台らしいオリジナリティがあります。個性があり舞台映えします。

【湯婆婆役】
○朴璐美さん
声優では朴さんと石田彰さんは神様だと思ってたので、実在していて驚きました。しぬまで会えないような方だと思ってました。
それは別として、髑髏城の宮野さんを観た時も思ったのですが、声優さんの舞台演技って独特のテンポと間があり、演技の緩急が大きくコミカルな感じがします。今回も独特なテンポで感情移入がしにくく、わたし好みの湯婆婆ではなかったです。
ただ、流石プロと言わざるを得ない叫び声。「坊をどこにやった」がハガレンの「ニーナをどこにやった」にそっくりで、あまりの貫禄に心の中で拝みました。死ぬ前に生で聞けてよかったです。
こんなにすごい迫力が出るからこそ、叫んだ後にコミカルな演技に戻るとガッカリしてしまいます。もう少しどっしり構えた演技の方が好みなので、そんな朴湯婆婆も観てみたいです。

【その他キャスト役】
どうしても褒めたいのが、おばたのお兄さんです。
カオナシや釜爺を食ってしまうくらい魅力的でした。黒子として完璧に存在を消しているのに、蛙の存在感はもの凄いのです。声真似のレベルを超えていて、叫ぶシーンでは湯婆婆に負けないくらいの迫力がありました。本当にお上手で驚きました。

【キャスト全体感想】
原作再現の2.5次元寄り演技と、役者の個性が出る3次元寄り演技で分かれてみえました。それぞれが半々くらいになるようバランスがとられた配役の日に観に行くことをおすすめします。
前者が固まる3/10はアニメどおりすぎて退屈な面があり、後者が固まる3/22は役の完成度で劣って見えるというイメージです。
ただわたしは、穏やかで繊細な舞台よりも、迫力がある舞台が好みで、感情移入型・子ども感性と言われます。
同じようなタイプ以外は参考にしないでください。


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