#科研費のコツ 51~60
コツ51 ある・あったの法則
これまでの研究を説明する際に
XXはXXである → 一般論
XXはXXであった → 本研究で一部(全部)が解決された
と期待して読みます。
逆にいえば、これまでの研究で解決できた部分を過去形で書き、それ以外は現在形で書くことでメリハリが付きます。
コツ52 接続詞の使いすぎに注意
接続詞は文章の転換点を意味するため、多用すると読みづらくなります。文のロジックがしっかりしていれば、接続詞を省いても意外とすんなり読めるものです。
ロジカルに書こうとするあまり、接続詞を多用している人は注意です。
コツ53 問題を分割する
コツ6とも関連しますが、問題提起には様々なレベルがあります。
宇宙の果てがわからない →
本研究では宇宙の果て行くことを目的とする
とされても飛躍しすぎで、ついていけません。一つの申請書(研究計画)で解決できるのはもっと小さい問題です。
コツ54 研究のアイデアには根拠が必要
新しいアイデアは研究の独自性の重要な要素ですが、
「XXXXだと考えた」には根拠が必要です。
根拠が無い主張は、
「神に祈れば良いと考えた」と同レベルの主張であり説得力に欠けます。
コツ55 KAKENを使い倒そう
KAKENは様々な使い方ができますが、オススメは実績報告書を読むことです。
ほとんどの人が申請書類(採択済み)の背景・イントロを使いまわしていますので、どう書けば悩んでいる人には参考になるかもしれません。
https://kaken.nii.ac.jp/ja/index/
コツ56 関係を明らかにする?
研究目的や研究計画で「AAAとBBBの関係を明らかにする。」と書かれる方がいます。
しかし、この文章は非常にあいまいであり、何をどうするのかは全くわかりません。具体的に何をどうして、どうなれば、「関係を明らかに」したと言えるのかを明確に。
コツ57 着想の経緯
「散歩をしていたら思いついた」と言う方がいますが、ピントがずれています。
着想の経緯で書くべき内容は
・なぜ「その問題を」「いま」「あなたが」取り組む必要があるのか
・「なぜその方法なら」うまくいくと思うのかの根拠
です。
コツ59 2段構えの法則
背景、問題提起、アイデア、計画など申請書の各要素はたいてい2段構えで書くとうまくいきます。
コツ60 PI礼賛に終始しない
海外学振の「海外で研究する意義」で聞かれていることは「なぜそこが最も研究に相応しいのか?」です。
材料・機器・手法がある、研究のマッチング、人的交流、多様な分野に触れられる、などが該当します。
PIのすごさと申請書の良し悪しは別です。
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