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インテリアデザイナーのライフレポート

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何を見て、どう考えて過ごしているのか?実際的なライフシーンをほぼリアルタイムや大切な記憶からレポートします。
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#家づくり

本物素材を操る

建築空間やインテリア空間をデザインしていく場合、様々なマテリアルがあります。取扱の中で、難易度の高いものの一つとては「天然素材」・「自然素材」・「本物素材」…あれ?これらの呼び方の違いは何でしょうか?どれも、感覚的には「人工的ではないもの」ということは伝わってきます。建築業界的には、「天然素材」と「自然素材」はほぼ同等のイメージで、木や石はできるだけそのまま、化学物質や化学建材ではない天然素材。材料はそうでも化学薬品で加工や混入されていたり、合成接着剤が使われたり、化学薬品を

パッションデザイナー/まるっとお任せ!【パーソナリティーから考える】インテリアデザイナー

こんにちは。このページをご覧いただきまして、ありがとうございます!詳しい自己紹介が足りなかったかもしれません。私を私と知っている方は、その通り!相変わらずに、スーパー前向きに?!猛進しているその人です。匿名性を楽しんでいる訳ではなくて、むしろ個人の誰か?という人格を超えて、「ニュートラルな語り手」になってみようと考えての「私」としての日々を綴っています。 何故なら、私がここでお伝えしていきたいことに、特定な人格や名前が必要なのだろうか?と考えてみたのです。だからと言って、デ

ものづくり。って楽しいということを

先日、こちらでもご紹介していたワークショップ「トンテンカンマルシェ」が週末に開催されました。ご参加いただいたみなさま!ありがとうございました。素敵な作品や子どもたちの笑顔にたくさん出会うことができました。 例えば↓こちらの「キーボックス」。内側には自分で選んだ壁紙を自分で貼って、木枠を組み立て、釘を打ち付け…仕上げていきます。 壁紙選びも楽しみながら、壁紙のどの部分を、メインで出そうか?一緒にあれこれ考えて、私たちは制作をサポートしていきます。 慣れない手つきでの釘打ち

ELLE DECO International Design Awards から2018年のデザインを振り返る

エル・デコ インターナショナル デザイン アワード(ELLE DECO International Design Awards)2018日本ノミネート作品発表セレモニー&パーティーへ行ってきました。通称EDIDAと呼ばれ、世界25か国のエル・デコがその年のベストを選ぶデザイン賞です。「デザイン界のアカデミーショー」とも称され、毎年ミラノ・デザイン・ウィーク期間中に13部門それぞれのグランプリを発表するパーティーが開かれます。それに先立だった、日本ノミネート作品の発表セレモニー

「ミーティング世界旅行」から考える家づくり

こんにちは。しばしお引き渡しの重なる物件に追われておりました。この期間にも素敵な空間や物件が続々と仕上がってきたました。 なかでも今回、壮大なプロジェクトが進んでいまして…それは「ミーティング世界旅行」で建てた家!!…??ってどういうことなんでしょうか?私たちの家づくりでとても大切にしていることの一つが、本当のリゾート空間の、その空気感。だからこそ、スタッフたちは世界各地へと旅を重ねてきています。そして、注文住宅づくりは、0(ゼロ)からの出発でもあって、クライアント様のイメ

カラーの生地の美しさ

今日はカーテン関連の打ち合わせ。こちらの生地は、シンプルだけれども「発色が美しい」。スイス工場でこだわって作られています。 シンプルな生地でカラーバリエーションが多い。シンプルだからこそ、その質感が問われます。織も丁寧で特に、遮光カーテンの生地の発色のきれいさは、特徴的です。通常の遮光生地は多くの場合、遮光の黒糸色に引っ張られ、鈍い発色になりやすく、色も生地も「もっさり」した感じになりがちなのです。 遮光カーテンにしたいけれど、きれいな発色で軽やかに品良く。そんな場合には

ニッチな話

それって、ニッチだよね。とか、みなさんの会話でも使っている「ニッチ」。みなさんはどんな感覚でとらえてますか?「隙間的な」大衆的ではなくてコアにしぼられているような…そんなイメージではないでしょうか?マーケット用語では、ニッチ産業とか隙間産業とか、大手がまだ着手していないような限られた部分への特化の着目のような意味合いだったりもします。 そして、建築用語でのニッチ(Niche)は、「くぼみ」の意味があり、壁面をくぼませた収納や飾り棚として使われます。凹ますので壁面をくりぬいた

デザインをカタチにするために

本の飾り方/自分ルールの入れ違いからの発見!

お気に入りの本の、本棚。どうやって整理をしていますか?多くの方は、カテゴリー別・サイズ別・作家別・連番など、自分ルールで「しまって」あるのではないでしょうか?整理の場合は、きっとそれが使いやすく見やすいでしょう。 けれど。「飾る」場合は?見た目も大事!!例えばこんな感じで↓ この場合のルールはなんでしょう?はい。正解です。背表紙の色分けとサイズ別。もちろん、それだけではなく、更には、どの目線で何色系。あまり目立たせたくないもは目線下。取りにくくなるから、上部は小物を飾る。

誰のために。何のために。私はnote書くのか?

なぜ。私はこのnoteを書いているのだろう?と、振り返りをしてみましょう。初めましての4月1日から、早2ヶ月があっという間でありました。4月はミラノやギリシャに行って、その間にも物件が色々進んで、会社のHPリニューアルプロジェクトも進めたり、旅プロジェクトにプランニングしたり、現場行ったりetc。 毎日が、それはそれは濃厚とも言うべき日々の中。身近で私を知っている人は「いったい、いつ書いているのだろう?」不思議に思っているらしい。長文を書くときは、その日のことを一通り終えた

緑色の曖昧。デザインや空間での取り扱い説明

そうなんです。例えば、「好きな色は、緑色」。「緑色のソファをメインで考えたい!」と言うような、リクエストがあったとします。(実際の空間づくりでもカラーコーディネーションは重要でもあるので、色がポイントだったり出発点となるデザインも少なくありません。中でもこの「緑色」問題?!いえ、全然問題ではないのですが、好きな人も多い色だけに、その「緑色」について考えていきます。 まず、みなさんは、緑色…どんな緑色がイメージされますか?何度かでている色材の三原色は、シアン(Cyan)/マゼ

2018年ミラノデザインウィーク・ミラノサローネ報告/トレンドカラー 分析レポート

2018年ミラノデザインウィーク/ミラノサローネについて、独自のリサーチ報告をポイント別にご紹介していきます。(先日の社内報告から更に膨大な画像も分析の結果まとめたものです)第一弾として【part1トレンドカラー】について。各社でもサローネ報告会等の開催多いこの時期、それぞれの目線からのまとめられています。偶然に重なる部分は共通認識として、一つの大きな傾向であると感じられます。一例としてのご参考にしてみてください。 ~2018年ミラノサローネ報告part1トレンドカラーをキ

現調とか

プラン考えたり、壁紙選んだり。ショールームへ行ったり、打ち合わせに出かけたり…常に動き回っているかもな私は、オフィスのデスクにいることが少ないです。現場が始まる前の現調へ行き、現場が始まれば現場確認。 測ったり。計ったり。図ったり。ここはリノベーション前の現調だから、今のところは穏やかですが…ぜっさん工事中の現場では、もちろんヘルメットをかぶっています。マイヘルメットを持ち歩いています。電車で移動の時には、コツンとしてて、満員電車の時は特に周りにご迷惑なので、いっそかぶって

あなたの空だ。人の空にするな。/松岡 亮

シンプルだけれど、強い言葉だな。と感じます。私も言いたい。 あなたの家だ。人の家にするな。 私は住宅の仕事をずっとしてきているのは、その人にとっての快適な家を創ることに大きな喜びを感じているからです。ライフスタイルの中で長い時間を過ごす「家」だから、その人にとってのベストを探り、プロとして向きあう。その繰り返しは、いつも同じではありません。何故なら、それぞれの「家」だから。 正直、プラン段階や何かを作っていくこと、工事をすることなどの過程の中では、様々なハプニング?!も