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インテリアデザイナーのライフレポート

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何を見て、どう考えて過ごしているのか?実際的なライフシーンをほぼリアルタイムや大切な記憶からレポートします。
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#空間デザイン

本物素材を操る

建築空間やインテリア空間をデザインしていく場合、様々なマテリアルがあります。取扱の中で、難易度の高いものの一つとては「天然素材」・「自然素材」・「本物素材」…あれ?これらの呼び方の違いは何でしょうか?どれも、感覚的には「人工的ではないもの」ということは伝わってきます。建築業界的には、「天然素材」と「自然素材」はほぼ同等のイメージで、木や石はできるだけそのまま、化学物質や化学建材ではない天然素材。材料はそうでも化学薬品で加工や混入されていたり、合成接着剤が使われたり、化学薬品を

カラーの生地の美しさ

今日はカーテン関連の打ち合わせ。こちらの生地は、シンプルだけれども「発色が美しい」。スイス工場でこだわって作られています。 シンプルな生地でカラーバリエーションが多い。シンプルだからこそ、その質感が問われます。織も丁寧で特に、遮光カーテンの生地の発色のきれいさは、特徴的です。通常の遮光生地は多くの場合、遮光の黒糸色に引っ張られ、鈍い発色になりやすく、色も生地も「もっさり」した感じになりがちなのです。 遮光カーテンにしたいけれど、きれいな発色で軽やかに品良く。そんな場合には

インテリアデザイナーに必要なこと

何だろう?と書いてみる。基本的なスキルはもちろん必要。それは車の運転するなら、免許証が必要なように、スタート地点の大前提。けれどもそれが「運転免許証」という◯◯資格やライセンスが必要ということではなくて、例えば車の運転するなら、交通ルールがわからなければ危険だし、運転操作のスキルがわからなければ、走れない。そういう意味での基本スキル。 その基本スキルがある前提で、やっと、公道を走り出すのだけれど、最初は仮免許のように、じっくりと丁寧に。時々、ドキッとするような(大事故は避け

国旗のデザインと色彩に表現されている各国の思想

昨日のお話では、近未来とファンタジーへの色彩心理を書いてみました。大きくは色彩感覚は、時空を感じても共通認識があるというように、人類的に近しい色彩心理感覚がある。(あら、だんだん話も大きくなってきてしまっているようだが、そうなんですよ!)ある意味、「当たり前」みたいに発信され、受け止められているので、実は気に留める間も無く、「色彩言語」はほぼ「世界共通語」?!であると。…一度、言い切ってみましょう。(更に詳しくは、またの機会に展開するかもということで) 今回、注目したいのは

近未来とファンタジーにおける空間デザインの想像と創造について

昨日の映画。思い出しました!『パッセンジャー』(原題: Passengers)でした。〜2016年のアメリカ合衆国のSF映画。日本では2017年3月24日に公開され、日本版のキャッチコピー:「乗客5000人 目的地まで120年 90年も早く 2人だけが目覚めた 理由は1つ…。〜という映画です。 この映画について語ろうとするなら、例えば私がこのストーリーの世界にいたのなら、乗客5000人の中に乗り込み、120年後に目覚める選択をするのか?しないのか?などと、考えたりしていまし

デザインをカタチにするために

緑色の曖昧。デザインや空間での取り扱い説明

そうなんです。例えば、「好きな色は、緑色」。「緑色のソファをメインで考えたい!」と言うような、リクエストがあったとします。(実際の空間づくりでもカラーコーディネーションは重要でもあるので、色がポイントだったり出発点となるデザインも少なくありません。中でもこの「緑色」問題?!いえ、全然問題ではないのですが、好きな人も多い色だけに、その「緑色」について考えていきます。 まず、みなさんは、緑色…どんな緑色がイメージされますか?何度かでている色材の三原色は、シアン(Cyan)/マゼ

2018年ミラノデザインウィーク・ミラノサローネ報告/トレンドカラー 分析レポート

2018年ミラノデザインウィーク/ミラノサローネについて、独自のリサーチ報告をポイント別にご紹介していきます。(先日の社内報告から更に膨大な画像も分析の結果まとめたものです)第一弾として【part1トレンドカラー】について。各社でもサローネ報告会等の開催多いこの時期、それぞれの目線からのまとめられています。偶然に重なる部分は共通認識として、一つの大きな傾向であると感じられます。一例としてのご参考にしてみてください。 ~2018年ミラノサローネ報告part1トレンドカラーをキ