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グノーシアが面白すぎて気付いたら夜更かししてた話(完全ネタバレ感想あり)

※このレビューは完全にネタバレを含んでいます
間違えて覗きに来た人は回れ右してください

鮮やかすぎる伏線回収


グノーシアというゲームが面白いという評判を聞き、なんとなく買ってみる。
ループ物であると説明されていたため、シュタゲやレイジングループが好きな自分なら楽しめるのではないかと思ったのも理由のひとつです。
ループ物にネタバレは御法度なので、クリアするまでネットで検索するのはやめておこうと心に誓う。そもそもネタバレ自体が嫌いなのもある。

やばかった。超面白かった。先が気になりすぎて寝る暇を惜しんでゲームするなんてそれこそレイジングループ以来でした。
1つのループが約15分程で終わるのでサクサク出来るし、でも特記事項は特定の条件でないと出ないので色々試さないといけないし。あと純粋に人狼でも勝ちたいし笑
最初はまじで訳分からなかった人狼ゲームも、だんだん慣れてきてキャラごとの傾向が見えてきた時から面白くなっていった。1人だけ投票先が違うとか、えらく執拗にかばうな…とか分かってくるし、見事グノーシアを言い当てた時の快感がやばかった。

設定も非常によく出来ていてマジで無駄がない。
破綻もなく矛盾も無く、あのイベントはなんだったの?ってこともなく、すべての事象に理由があるのはマジですごい。鮮やかに伏線回収してくれるのが好きだ。
鶏が先か卵が先か問題もループものには付き物だけど、グノーシアは結構その要素が多くて感動した。どこが始まりなのか分からないって不思議で不可解ででも神秘的だなと思うんです。
一見繋がってないように見える点が線で繋がれていく快感。ゲームでしか出来ない表現と演出に終始震えっぱなしでした。
(余談だけどククルシカ騒動の時深夜2時にやってたからほんっとに怖くてswitchの画面を全力で斜めにしながらやったよね…直視したら何かが起きそうでやばかった…)

衝撃のエンディング


そして迎えるノーマルエンディング。
ここまで一緒に乗員になったりグノーシアだったり夕里子を一緒に打ち負かしたりジョナスの長話に付き合ったり釣りしたり一緒に頑張ってきたセツは当然プレイヤーの誰もが好きだとは思うんですが勿論自分も大好きです。
絶対一緒にループ脱出してセツが願ってたみんながちゃんと生きてる世界線で生きてくんだって思ってたから、まさかのその"みんな"の中にセツが入ってないのは想像してなかったよ。するわけないやん
セッちゃんがもう1人の主人公と別次元の宇宙に移動してそこで初めて主人公の因果が成立する、っていうのがまさに鮮やかすぎる伏線回収で……でも切なくてやるせなくて……
ほんっとにセツ行くん?まじで?助けられないの?ってなっちゃって……
最後に"みんな"はいるのに真ん中だけがぽっかり空いてるタイトル画面に戻ってきた時の虚無感はやばかったです。なんでそんなことするの?
でも同時にここ絶対セツが入るルートがあるだろって手掛かりにもなったのでこの演出決めた製作者の人マジですげえよ……

意志と根性とカタルシス


で絶ッ対攻略は見ずに自分の力でセツをループから救いだすって決めたのはいいんですが、ほんとにそのルートがあるかも分からんし何していいかマジで分からん…ってなって。何度も適当な設定でループしてみたけど全く手がかりも無くて。
で初期条件設定画面で「イベントサーチ」が「おまかせ設定」って名前に変わってるの気付いてから、あぁこれはもうここに新展開は無くてここで何かをするってことじゃなさそうだなって判断しました。

自分がループもので好きなのは、やはり物語の最後で作中最初のシーンに戻ってきて、そこで展開が変わったり分岐したりするとこです。最初の自分が成し得なかったものを成長した自分が達成するってアツいよねー。
シュタゲでもレイジングループでも最初の場面に戻るのが最重要事項だったので、これもしかしてグノーシアもそうなんじゃないか?って思ったんですね。

上のを飯食ってる時に唐突に思いついたもんだから、飯食うのやめてとりあえずニューゲームで一応名前もそのままで始めてみたんです。そしたら見覚えの無い第三の選択肢が表示されているんだからもうぶったまげました……

最初は無かった選択肢


やっぱりそうだったか!!!という歓喜と、自分の力でここに辿り着けたというカタルシス。セツに会いたいというプレイヤーの意志に応えてくれるかのような展開で最高でした。
飯は冷めました。


「プレイヤー」に語りかけてくれるセツ

ニューゲームからセツに会いに来たプレイヤーですが、それをセツは「別の次元から意識だけを繋いでいる」という主人公の特記事項として記憶します。

別の次元


これ、主人公が作中の別次元から意識を飛ばして来れるって意味もあるけど、主人公という容れ物にプレイヤーである俺が現実世界から意識を繋いできてることにセツが気付いたって見方もありなんじゃないかなって思って…。
最後の最後でセツは「君」って括弧付きで語りかけてくれるし、スチル的にもまるでこちらに手を出してくれてるかのようだし。
てかずっと開かなかった主人公の特記事項ってことは今までもずっとそうだったってことでしょ?てことは"主人公"の能力じゃなくてプレイヤーのことを言ってるはずでは??
えっそれしか考えられないよね!?ね!?!?

「君」


ここが最大の好きポイントでした。もう自分としては感無量で…当事者としてグノーシアの物語に関われたんだなぁと思えて…
今まで主人公が選択してきたことを、主人公としてではなくプレイヤーがとしてセツが認識してくれたことが嬉しくてたまらなかった。プレイヤーがプレイヤーの意志で助けに来たことをちゃんと認識してくれたのがすごいよ。
最終的には演出も相まって"グノーシアはこの宇宙のどこかに存在していて、Switchはグノーシアの世界にアクセスするための端末なんじゃないか??"とも思えました。
それくらい実在性を感じる凄いゲームでした。メタの使い方が上手すぎる。

さいごに

最高すぎるゲームでした。
この素晴らしい体験をさせてくれた製作者の方々に感謝を。
しばらく他の方々の考察を漁って余韻に浸るとします。






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