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Consort Music / Bush

ついさっき終えた本番。
曲目紹介の執筆ににソロに大忙し(主に心が)の回でした。
以下、転載。勝手に。権利者はわたしだ!!たぶん。
曲はYouTubeでも聞けますので、ご興味あったら検索してね。

「コントラバスのソロがあるよ」
前演奏会の反省会でのこと。今回の候補としてこの曲を試聴していた際に、団長から発せられたひとことだ。
「えっ」
責任重大ではないか。数小節でもソロはソロ。失敗はできない。いや、失敗したくない(あんまり難しくないといいなあ)。早くも冷や汗をかく自分の緊張をよそに、演奏会の曲目は決まった。
そして、おそるおそるの初回合奏。
……この曲、好き。そう素直に感じた。全体が優しさと長閑さ、懐かしさでふわりと包まれたような曲だ。英国人ではないし、ヴィクトリア女王の時代についてもよく知らないのに、なにか風雅でふさわしい情景が浮かぶように感じるのは、実に不思議なものだ。
件のコントラバスソロは第二曲にある。8小節間、あっという間ではあるがテンポや音程、音の出し方などなどなど、気を配ることは山ほどある。
また、ソロとまでは言えなくとも手ごわい箇所もたくさんある。丸裸のピチカートで曲を締めくくる第四曲、ロングトーンの第五曲。拍子とテンポの変化に振り落とされそうになる第六曲。
たまに目立つことがあるだけでこれだもの。主旋律を奏でることの多い楽器の奏者は、どんなことを考えながら演奏しているのか考えてしまった。
また、ソロや主旋律でなくとも、伴奏しながらテンポの要になったり、低弦から曲を盛り上げる箇所があったりもする。聞きながら意識される音ではないとしても、すべての楽器に満遍なく、それぞれ重要な役割があることのよくわかる曲だと思う。
曲を聞きながら、演奏しながら、改めて「アンサンブル」「合奏」という言葉と行為の意味について考える機会となった。
皆さまには、***の演奏でどのような情景を思い浮かべていただけるだろうか。
本日は、間違いなく緊張しているコントラバスのソロやピチカートにも耳を傾け、あたたかく見守っていただければとおもう。
どうぞお楽しみください。