見出し画像

「催眠術」と「声」

実は最近、「声」あるいは「声の使い方」というところに割と意識が行ってまして、今回はその辺について少し書いてみることにしました。

もともとKai自身は、自分の声とか喋りというのは嫌いだったり苦手だったりと、どちらかと言えばコンプレックスを持っている人間です。
だから、人前でスピーチするとかそういうのは苦手で、なるべく避けてきました。(仕事などではやらないといけない時もありますが)
そして、自己表現をするなら声以外の、例えば絵とか音楽(楽器)とか、そういうもので表現する方が好きなタイプです。

そんな自分がこの通話をメインとする催眠の世界におよそ2年前に入りました。
催眠に限らずかもしれませんが、いわゆる通話の世界というのは、「声」がかなり大きな要素となっています。
相手のことを視覚ではなく、耳で感じ取り、認識し、区別し、好みを判断したりしている部分が結構あります。
もちろん、声だけでなく、話術とか他の要素もありますが、出会った初期ほど、相手の人格などがまだ分からない時ほど声の要素というのは大きいような気がします。

そして、通話催眠の世界でもそれが当てはまります。
恐らくいろんな方と通話したことがある人ほど分かっていると思いますが、この通話催眠界隈というのは、いわゆるイケボとか声が良い人が割といらっしゃいます。
特に催眠でもトランスや脳イキなど、そっち系での声の効果は非常に大きいと言っていいでしょう。
もちろんいろんな方がいますので、それぞれ武器は持っていると思いますが、経験が多かったり長くこの界隈にいる人ほどイケボ率は上がる気がします。
では、そういう方がみんな最初からイケボだったのか、というと必ずしもそうとは言えないかもしれません。

「え?声って先天的なものだから変えられないでしょ?」

もちろん、先天的な要素もあります。
でも、自分が思うに、必ずしも声というのは単に声帯から発する音の種類だけを言うのではなく、いわゆる「声の使い方」が上手いというのも含まれていると思うのです。
その時の状況、雰囲気に合った声を出せるとか、そういうのは後天的な訓練でも変えられる、成長できる部分です。

実は、自分も催眠を始めてから時が経つにつれ、お相手の方から声が良いとか好きと言われることがちょっとずつ増えてきています。
これは自分としては本当に驚きなんですが、今までどちらかというと劣等感を感じていた部分を褒めてもらえるというのが、ある意味で自分の中の価値観崩壊を起こしているようなところもあります。
確かに、声が優しいとか、喋りが丁寧とか、そういうのは仕事などでも言われたことはありますが、それはあくまで喋り方に気を付けているだけで、声が良いという評価はおそらくもらったことはないと思います。
でも、催眠では声そのものに心地良さなどを感じてくれる方が確かにいるのです。

これは、先ほどの話でいうところの先天的な「声」の良さよりも、後天的な「声の使い方」を変えてきているせいだと思います。
それを過去に言われたことがある分かりやすい事例で言うと、

「カウントダウンの言い方、声が好き」

と複数の方から言われたことがあります。笑
自分でもあまりよく分かってない部分がありますが、お相手の方曰く、テンポ感とか、言い方など、相手が望んでいるような言い方をしているらしいです。笑
確かに、初期の頃は単調に言ってただけだったのが、例えば落としていく時なら、どんどん声が低くなっていくような言い方をしているかもしれません。
自分でも、声の使い方というか、その時の状況に応じた喋り方みたいなものは初期の頃から比べるとだいぶ変わったと思いますし、例えば「甘い声」みたいな昔なら恥ずかしくて出せなかったような声を、状況に応じて出せるようになってきているとは思います。

こういった声をいろいろと使い分けできたり、状況に合わせた使い方ができる、というのは大きな武器になりえると最近は感じるようになりました。
もちろん、以前からイケボな方は良いなぁ、と他人を羨むことで意識はしていましたが、自分でも変えられる部分もあるし、気に入ってもらえる人もいる、というのが分かってきたことで、自分の中でも意識が変わってきているわけです。

一方で、あまり声を意図的に使う人は嫌という人もいます。
自分なんかもどちらかというとそういう考えでしたし、自然体で話している方が信頼関係も作りやすいと思っている部分もあります。
でも使い分けができる上で、相手や状況に合わせてどうするかを考えられる、選択できる方が良いと思います。
自分も過去に通話したお相手の方で、まるで声優さんみたいな喋り方をする方も何人か出会いました。
すごいなぁと思う一方で、常に演技しているように聞こえて、その方の素というものが見えない不安感みたいなものを感じたことがあります。
なので、自分は「雑談するときはなるべく自然体で、催眠中などは状況に合わせて声の使い方も変える」そんな切り替え方式でやりたいと考えています。

声は、ある意味でその人のオリジナルなものですし、催眠とも相乗効果が高く、催眠のスキル以外でも魅力を感じられる要素となりえる部分ですから、自分としてもそこはもっと追及していけたらと今は考えています。

Kai@催眠

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?