見出し画像

善意による催眠術師批判の危険性

今回は、催眠未経験者や初心者の方向けというよりは、催眠術師であったり、ある程度経験がある掛かり手さん向けの注意喚起のような記事になります。

これは、以前から時々感じていたことでもあり、自分としてはあまり言っても意味がないかなとも思っていたので、特にTwitterなどでもツイートすることもなかったんですが、ちょっとここのところいろんなところで引っ掛かることが多くなってきたので、noteに書いてみることにしました。

主にTwitterなどのSNS上の話になりますが、時々術師批判というのが見られたり、聞こえてきたりすることがあります。
いろんなケースがあり、単に妬みや嫉妬からあることないこと吹聴するようなものもあれば、自分に興味を持ってもらいたいとか人を集めたいというブランディングやマーケティング的なもの、あるいは催眠によって被害を受けた方がいて、そういう人をこれ以上出さないために善意から発しているようなものまで様々です。
(自分も催眠被害のようなものを見かけた場合は、気を付けましょう的なことをツイートしたり、このnoteにも書いた「催眠のリスクと防御方法」を拡散することにしています。)

で、何が言いたいのかということなんですが、善意、悪意を問わず、
「こういう催眠のかけ方をする人はやめた方が良い」
「こういうことを言う人はやめた方が良い」
「こういう手段でやってる人はやめた方が良い」
など、催眠のやり方やスタイル、方向性などについて批判をしているケースをちょいちょい見かけますが、これは個人的にはちょっと良くない発し方だと思っています。
(そのこと自体は悪いことではない、という行為のことであって、直接やってはいけない行為はもちろん批判すべきだと思います。)

もちろん、催眠被害などの過去の事例だったり、掛かり手さんから聞いた話であったり、そういうところからの傾向を見て善意から発しているケースもありますが、善意だからこそ、それを受け手が鵜吞みにしてしまったり、説得力を持ってしまい、そういうものなんだと思わせてしまう力があるのです。

でも、実際はそういうやり方をしていても真面目にやってる人もいますので、全部まとめてそういうやり方はダメだとか、そういう人は選ばない方がよいというのは、横暴で傍迷惑な話になっている場合もあるということです。
それだけでなく、これから催眠にかかってみたいと思っている人に、変な先入観を与えてしまい、選択の幅を狭めてしまったり、下手をすれば催眠にかかるのをやめてしまうケースも出てくることになります。

これは術師経験が長い方や、成功している方、自分のやり方に自信を持っている方ほどそういう傾向に陥りやすいかもしれません。
自分自身も気を付けないといけないと思いますが、自分の成功はあくまで自分のやり方でたまたま上手くいって、自分のやり方に合っている方達が集まってきているだけであって、それがすべてではないし、正解ということでもないと思うのです。
他の人には他のやり方があって、それでうまくいってる人もいますし、人それぞれいろんなやり方で、そういう多様性を認めることが、掛かり手さんの選択の幅を広げることにもなりますし、界隈としても良くなるんじゃないかなと思います。

ですので、催眠を使って悪いことをしている人に引っ掛からないようにアドバイスするなら、自分でそういう目を養う方法(例えばプロフ、活動歴、ツイート、フォロワーなどのチェック)を教えてあげたり、実際に催眠をかけられたときに、嫌な暗示を入れられたり、解除してもらえなかった場合の防御方法や解決方法を教えてあげることなんじゃないかなと思います。
私のnoteにもそういうことが書いてありますので、興味がある方は「催眠のリスクと防御方法」という記事を読んでみてください。

術師選びというのは、基本的には掛かり手さんがその権利を持っています。
もちろん、知識などがなくて不安になっているから助けたい、あるいは悪い人に引っ掛からないようにして欲しい、そういう想いから発しているのも分かります。
でも、その想いから正確ではない情報を発してしまうと、真面目に活動している他の術師さんに迷惑をかけることにもなりますし、掛かり手さんが正しい情報を元に術師選びができなくなってしまい、損失を与える可能性もあるということは知って欲しいです。

だから自分は具体的にやってはいけない行為については明示しますが、他の術師さんのやり方やスタイル、方向性などについて、どうのこうの言うのはなるべくしないようにしています。

最後に、催眠による被害者を少しでも減らしたい、催眠術を怪しいものや悪いものというイメージを払拭したい、少しでも気軽に催眠を楽しんで欲しい、という気持ちで活動している方々に敬意を表します。
少しでもこの界隈が良くなりますように。

Kai@催眠

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?