【兵庫県議会・明石市議会】正副議長人事、そこに民意はない

 統一地方選が終わって1か月、各地で改選後の議会が動き出しています。

 兵庫県議会は、議長に内藤兵衛(自民)副議長に徳安淳子(維新)が選ばれました。
 有力議員の落選など、知事選の内ゲバの影響も少なからずあって大きく議席を減らした自民は、維新に明け渡したというだけで、維新が要求したわけでもなさそう。会派構成を見れば、無所属を加えても過半数を占められない第1党は第2党に最低限副議長のポストは譲らざるを得ない。
記事では自民議員のひとりは「民意を反映せざるを得ない」と語ったとされるが、それは少し違うのではないか?と。それは後述します。

  一方、明石市議会も正副議長が決まり、議長に尾倉あき子(公明)副議長に灰野修平(自民)が就任します。各常任委員会も正副委員長は自公でほぼ独占、唯一他会派が委員長ポストを得たのは、生活文化委員長の林丸美と、監査委員の竹内きよ子(ともにかがやきネット)のみ。市議選で上位を独占した市民の会や、メンバーが一新した維新からは不選出となった。

正副議長の投票数を見れば、維新も自公に同調したのは明らかで、新人だらけだとやり込められたに違いなく「まあ、これが市町村議会なのかな」というのが正直な感想。

市民の会の中川なつみがツイッター経緯や思いの丈を連投していたけど、それもまた、議会の洗礼だったり、まだまだひよっこだな…と読み取りました。
 
そもそも、正副議長や常任委員会の正副委員長の人事は民意とは切り離して考えるべきで、単独だろうが癒着だろうが擦り寄りだろうが長いものに巻かれようが、過半数を握る会派が人事ポストを得るのは当たり前。
国会の委員長を自民がほぼ独占しているのも、そういうことなのです。

「民意」たるもの、議長や委員長人事だけでどうこうと騒ぐために存在するものではない。反映させるのは議会の場、政策でやるものです。

「だから選挙で自公を過半数割れに…」「維新が伸びたら面倒…」と思った方、それは間違いではないと思いますよ。議会では常に、そう思わざるを得ない部分が出てきますから。

文中、議員名は敬称略


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