シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

駄文。結論なし。

無職から会社員に戻り、久々の労働基準法とは無縁の職場で働くといろいろ回顧主義的になる。

数年前に見たシン・エヴァンゲリオン劇場版:||をAmazon PrimeとHuluで一気に見直した。映画館で数年前に見たときは久しぶりの飲んだ酒のせいかあんまり考えながら見ることはできずただただ情動的に見た。ゆえによく覚えてはいない。

今回は同僚のおじさんたちにネガティブ全開の口撃を受けた後なので、ねっとり暗いものが見たかったのかもしれない。なぜか見た。

旧劇場版のほうが後味は悪いが話の流れは好きだ。新劇場版は観念的だけど親視点強めで、親側の子供の部分が強めになっているようにも感じた。監督自身の余裕からかラストシーンはこういう最後を許容できるくらい幅が出たんかなぁとも思う。

ぎちぎちに煮詰めて鋭いやつも好きなのだが、まぁ人間でもリリスでも年を取ると【そうは言ってもねぇ】みたいなことが出てくるんだとは思う。

いろいろ描かれていない(カヲルと加地さんの話とか、加地さんの死に際)とか、そんなことよりもハッピーエンドに終わらせることにエネルギーを使ったようにも見えた。商業的にはそれは複線残しておいてよね、というオーダーはあっただろうが、それ以上にけじめつける覚悟を感じた。

全体的に情動的に見た感じから言うと父の描かれ方はポジティブとネガティブともに抜かりはなかったが母親の部分はよくわからなかった。受け手のわたしが子供のいないおじさんだからというのもあるかもしれないが、母はユイの慈愛はあったが葛城はどちらかというと父のエゴのようなものしかない。母の醜さや情動みたいなものは解雇シーンでもう少しあっても大人視聴者には刺さったのではなかったんだろうか?

そんなもんエヴァに求めていないというのはあるだろうが、新機軸としてはあってもよかったかも。時代的にないのはこれだけ少子化になるとマーケティングの観点からは正解ともいえるが。

閃光のハサウェイの冒頭の戦闘シーンと、旧劇場版の「やはり、最後の敵は同じ人間だったな」をみて、新劇場版を一気に見たわたくしは仕事で疲れているのかもしれない。


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