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Re:ステージ! ドリームデイズ♪を観て

先日リステを全12話を完走した。その実感が数日経った今になって様々な感情とともに湧いてきたのでこうやって形にしている。

リステを見るきっかけは先々週に公開した「ひなろじ~from Luck & Logic~」の感想を書かれたnoteに対する引用リツイートだった。
元々リステの存在はアニメと共に知っていた。けれど正直なところ私は元々の和泉つばす先生のキャラクターデザインが大好きで、しかしアニメではその画風が踏襲されていなかったのが割とショックだったため自分から避けてしまっていたのだ。
けれどまあ、現在絶賛春休み中であり時間は無駄にあるため、せっかくだし見てみようと思って視聴を始めたのだった。
今では本当に感謝しています。ありがとう、ありがとう…。

最初はとにかく思ったことをつらつら書いていこうと思ったのだがそうすると乱雑に際限なく文字を撃ち続けてしまう様な気がしたので、各話ごとにまとめて書いていくことにする。

1話 ここから始まる新たなステージ

リステ1話-1

キャラが可愛い、紗由さん可愛い舞菜ちゃん可愛い部長はんなり。これに尽きた。

部活動見学から初めて謡舞踊部の部室に訪問したときまで、画面がずっと華やかで観ていてとても楽しい。
話の流れ自体は割とありきたりであったものの、むしろ変に奇を衒うよりもずっと安心して見ることができたように思う。

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そして何と言ってもダンスシーン。全部手描きでめっちゃビックリしたのを鮮明に覚えている。いや、驚かないわけないですってあれ…。
しかもあの動きの中で二人の視線、表情もちゃんと描いてるのがあまりに良い。

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他のシーンでも機敏にキャラを動かしているのも感動した。因みに私が1話で一番好きなシーンは校門で転びそうになった紗由を舞菜が引き上げるシーン。正直あのシーンが決定打となってリステの視聴を継続したところもあるように思う。

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因みに1話の時点では実先輩がみいみいするとは露ほども気づかなかった。髪色が他と違うので何か特別な役回りがあるのだろうとは思っていたが…。
故に2話からのOP映像でもうホントに衝撃受けて転がり回った。いやホントに。

2〜4話 メンバー集結回

3話にかけて行われたメンバー加入回。そして「Re:ステージ」と冠するこの作品がなんたるかを示した回でもある。

リステ2話

3人が過去に得た傷によって諦めた夢の舞台を再び、今度は仲間と共に目指そうと決心する、という一連の流れが本当に美しい。雰囲気自体は1話と同じでキャラ同士の掛け合いが面白く、むしろかえや香澄などアイドルアニメとしては異色の飛び道具を用いるキャラが増えたことでより雰囲気が明るくなり、軽やかに見れるのもよかった。
…いやでもまさかエンジェルとプリンセス呼びが最後まで引きずられるとはこの時全く考えていなかったな…。

リステ3話

3人の中でも強烈な印象を受けたのはやはり香澄さんか。
自分の声のボイスノイドがトラウマになり夢を諦めた少女というのは中々に重いものがある。
望んで得た結果が不幸を招くという構図が1,2話と続けてここぱんだがリステ世界で日常に深く浸透しているという描写によってより残酷な印象を視聴者に与えていて演出の妙をひしひしと感じた。ニクいぜ。

リステ4話

みい先輩も結構心にグッときた。
op映像を見て「前までアイドル目指して頑張っていたけど周りに変な目で見られて諦めた感じなのかな。」とか予想して4話に望んだのだが、まさか現役ソロでアイドル活動行ってるとは…。
けれど、プリズムステージを諦めた今でも人に笑顔を届けようと直向きに頑張っている姿を見て、今までのヒール的な立ち回りも不思議と合点がいった。むしろ誰よりもアイドルという存在に憧れと誇りを持つ少女なんだとすごく好きになったキャラでもある。一人でも不断の努力を続ける系女の子に弱いのです。

5話 狂気のご褒美兼ユニット名決定回

最っ高のご褒美回、というより狂気の回。

最初から最後まで画面がずっと華やかで楽しい。もうそこが一番嬉しい。

リステ5話

みい先輩の梅こぶ茶酔い。
紗由さんのポエム狂い。
かえと香澄のクレイジーディスコタイム。…どうやってあそこからキラメキFutureが生まれたんだ。

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とずっと狂いっぱなしで過ぎて行った1話だったのだが、今までは毎回少し重めな雰囲気があったためすごく良かったしここまで見てきて正解だったな、と感じた瞬間だった。

そしてついに決まった「KiRaRe」。6人で再びキラキラと輝くアイドルを目指すという意のこのユニット名の秀逸さは言うまでもない。すっごい良い、すっごい。
調べたら名前ってコンプティークの誌面上での公募で決まったものだそうで。(wiki調べ)
いや、本当にメチャメチャ良い名前つけてくれて感謝してもしきれないですね…。

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6話 ortensia登場、そしてみい先輩の思い

初めてKiRaRe以外のユニットであるortensiaが登場した6話。

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二人のダンスシーン、そして楽曲を初めて聞いたとき「ああ、すごくアイドルらしいユニットだな」と思ったことを覚えている。
合いの手を入れる間を入れて客席と一体になって盛り上がる。積極的に観客に視線を向け踊る。作中の演出からではどちらかというと小さな子供たちを対象にしたアイドルのような印象を受けるが、その実ファンに寄り添い楽しみ、楽しませようとしている彼女たちは私が、そしてみい先輩が考える理想のアイドル像に限りなく近い存在だったように思う。

みい先輩

そう、ortensiaはソロ活動の時のみい先輩の姿勢にとても似ているのだ。
みい先輩のソロ活動の際の曲はフレーズやテンポが一定で覚えやすく、合いの手も入れやすいような曲だった。また最初の方でファンの方へ声掛けもしていたことから観客を大事にする様子が汲み取れる。
あまり描写されてはいなかったものの、彼女はかなり献身的にファンを楽しませようと努力するタイプのアイドルだったに違いない。
そんな彼女がortensiaを見たとき、彼女が思い浮かんだのはその集客力への評価もあっただろうが、同時に自分との親近感だったのだろう。

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ortensiaという新たなユニットの強い存在感と、みい先輩のアイドルへの思いを見事に描写しきった6話。リステの中でもかなり好きな1話である。

あと、ortensiaの年下の叔母の方の声を聞いたとき「あ、かぐりんだ!!」って思いました。2021年もガルラジ!

7話 舞菜の抱える過去、そして再び夢に向かって

7,8話では遂に夢の舞台への第一歩である東京予選について描かれた。

そして7話では、遂に舞菜がアイドルを一度諦めてしまった理由について語られた。
それは皆に楽しんでもらうため、笑顔になってもらうためのダンスが逆に人を傷つけ、悲しませてしまうことを知ってしまったから、というあまりに残酷な話であった。

リステ7話ー3

その場で見ていたの他の部員たちは舞菜のことをアイドルとして見る観客ではない。寧ろ蹴落とさなくてはいけない敵として観察していたに違いない。
それに舞菜はStellamarisのリーダーである碧音を姉に持つというだけで既に他者からの僻みの対象であったのだろう。そこに追い討ちをかけるように彼女自身の卓越した才能をまざまざと見せられた部員たちは、もう彼女の存在自体を批判するくらいしか自尊心を保つ方法がなかったのだと考えるのは想像に難くない。

リステ7話ー2

けれど舞菜の踊る姿が人に与えたものは、決して怒りや悲しみといった負の感情だけではなかった。
それは、夢。誰しもが一度はそれに想いを馳せ、しかし現実と向き合っていくうちに諦めてしまったもの。
KiRaReのメンバーは舞菜を見て遠ざかってしまった夢にもう一度手を伸ばしたいと思い、集まってきた。

そして彼女はそんな仲間たちの手を取り再び、今度こそ夢に向かって進むことを決める。皆とともに姉を越えて夢の舞台へ行くことを決心したのだ。

リステ7話ー1

いや本当にアツいし感動するしでとても心がブワッてなった。書いている今も辛い。寧ろ振り返って纏めている今の方がアニメを見ていた時よりもいろいろ感じているかもしれない。
ここからが本当の「Re:ステージ」なんだと、そう思わずにはいられない1話であった。

8話 Stellamaris爆誕

そして満を辞して登場したStellamaris。前回のプリズムステージ覇者である彼女たちはやはり伊達じゃなかった。

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まずメンバーにお姉さま崇拝系女子と参謀キャラがいる時点で既に激強ユニット感が溢れている。鉄板ですよね、鉄板。所々抜けてる自信過剰系ちっさいの、岬珊瑚。めちゃめちゃ好きです。
そしてライブシーンで繰り出される「Like the Sun, Like the moon」の圧倒的王者の風格よ。シャニマス のL'Anticaやラブライブ!サンシャイン!!のSaint Snow、シンフォギアの雪音クリスみたいに新登場の強キャラ(ユニット)が出てくる時カッコ良さに全振りした曲で主人公との違いを見せつけてくるの、すっごい好みだったりする。

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そしてサビから発生するライブエフェクトもベタながらはっきりと格の違いを見せてくる。銀河を舞う無数の光の蝶。そして背後には煌々と輝く太陽が。もう、もう勝てない。

リステ8−1

見せつけられてしまった実力の差。意気消沈するKiRaReのメンバーたち。
けれどそんな彼女たちは、一度皆に救ってもらった舞菜の発破によって再び奮起する。1話からの積み重ねが7話に、そして7話の想いが8話につながるこの流れが完璧としか言いようがない。
2話にかけて描かれた東京予選編はKiRaReというユニットがともに支え合って成り立っていることを如実に物語る一幕であった。

IPPグラス2

あと、かえちゃんのIPPグラスは何か戦闘にも特化しているようなのだがアレは合法でいいのだろうか?とか思っていたのだが、7話で明らかにかえちゃん即効性の睡眠薬みたいなものを使おうとしていたのも考えると触れてはいけない領域なのかもしれない。

余談 せーので跳べって言ってんの!

ここで一旦閑話でも挟もうかと思う。

私はnoteやSS等を書いているとき、気分を盛り上げるために音楽を聴きながら文字を打つことが多い。
それで音楽を聴く際には基本的にapple musicの自分用のプレイリスト内の曲をシャッフル再生するのだが、そのプレイリストの中は気に入ったものを片っ端から入れているので「あ、こんな曲私聞いてたんだ」と入れてある曲のことを忘れていることもしばしばあったりする。

そして、その現象がこのnoteを書いているときも発生した。
確かに以前聞いたことはあった様に思うけれどタイトルや歌手は一切思い出せない。アップテンポのキャラソンのため何かのアニメの曲だろうが皆目見当がつかない。けれど声にどこか聴き馴染みがある…。
気になった私はその曲の詳細情報を見る。

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ジャケットにかえと香澄がいた。

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曲名「せーので跳べって言ってんの!」
歌 「本城香澄(CV:岩橋由佳)」

もうすごいビックリした。確かに9月初頭くらいかそこいらに確かにこの曲を見つけたのを微かに思い出した。
そしてその後かえちゃんの方のソロ曲もプレイリストにちゃっかり入っていることに気づいた。ちゃんとハマってたね、昔の私。

まあ結局何が言いたいかというとリステってシンプルに曲だけでもめちゃめちゃ良いコンテンツだよね、って話でした。終わり。

9,10話  ご褒美兼終幕への布石回

9,10話と、終盤の展開に向けた箸休め的な回で、9話の紗由に関する話も展開としてはシンプルで心穏やかに見ることができた。
紗由の両親との軋轢、そして舞菜の姉に対する思い。残っていた2つのわだかまりを解消したことであとは決勝に臨むだけ、と見ている側の気持ちも切り替えることができた回だったと思う。

そしてこの2つの話は何と言ってもキャラが可愛すぎる。

9話は紗由さんと舞菜のお泊まりでのイチャつきが素晴らしい。この9話までに積み重なってきた二人の仲の良さがご褒美回として顕現なさった感じ。二人でお風呂に入ったり、一緒のベッドで寝たり…最高か?

リステ9−1

風呂場のシーンでは今まで少し大人びた印象だった紗由の年相応の習慣が明らかになり、そして舞菜はそれを肯定して受け入れ一緒に遊ぶというのが本当に良い。二人が単に仲が良いだけでなく心の在り方から噛み合っていてまさに「運命の相手」と呼ぶにふさわしい関係性なんだ、と感じざるを得ない場面であった。

リステ9−2

同衾シーン。もうすっごい可愛い。もうすっごい。
夜だからということもあって少し声は抑えていて、それでもとても楽しそうに話す二人が良い。
そして「ずっとだよ、ず〜っと!」と言って舞菜が紗由を抱きしめるシーン。後にも先にもあれほど悶絶したシーンは無い。やばい、やばかった。私は今、見返しつつ各話感想を書いているのだが2度目でもやはり衝撃が強すぎる。一日一回が処方限度だろう。

リステ9−3

その後に抱きついたまま寝てしまった舞菜を抱きしめ返すのはもはや耽美的と言っても過言ではない。もし毛布をかけようとすると一度舞菜の手を退けることになってしまうことになり、それが少し可哀想に、或いは名残惜しく思ったのでは無いのだろうか。
抱きついてしまったせいで肩に毛布のかかっていない舞菜を温めるため、そして彼女の想いを受け入れた証として抱きしめ返す。その美しさたるやこの上なし、と言ったところだろう。

紗由と舞菜という主人公ペアの温かい関係性を感じられた、素晴らしい一幕だった。

それに対して10話は最初から最後まで中々に狂っていて終始画面が楽しかった回であった。
まず話の切り口からすでに面白い。「Stellamarisの実態を知るために本校に忍び込む」というもうなりふり構ってられない感が好きだ。ことわざ大辞典片手に持ってドヤ顔で言うことではないと思うが。

ダーク紗由

ここのダーク紗由さん好き。

テトラルキア

そして、この終盤でアクの強いユニットが二組も新たに登場したことに頭を抱えた。特にTetrarukhia。あんな方々とかえ・香澄ペアを絡ませたらそりゃあ突っ散らかりますって。

リステ10-1

「すごい、戦闘力がどんどん上昇している。すでに53万を突破。」

絶対にアイドルアニメではないセリフ過ぎる。そして本当に単位は何なんだ。スカウターと同単位なら某宇宙の帝王を超えてますよ。

トロワアンジュ

TROIS ANGESもまた曲者であった。確かに振り返ってみると西欧系淑女キャラってリステで出てきていなかったな。
天然ボケをかます二人の主人と、彼女たちに真面目に付き従いつつもどこか抜けている従者。可愛い。3人だけのお茶会の様子も見てみたかった。
そしてTROIS ANGESに少しでもよく見てもらいたいと素っ頓狂なことを言い出すみい先輩とそれを面白がって煽る部長。もう止められない。

リステ10-2

ここにきてのユニット追加はソシャゲが原作の作品でしかできない様なかなりの荒技だ。けれどそれでも単話としてちゃんと纏まっていて、更に他のユニット同様彼女たちも作品に欠かせない存在となっていったのは素直に感心した。


11話 再び始まる夢の序曲

リステ11-2

次回予告での際の紗由の断末魔が印象的なこの回。チクチク言葉が過ぎると思う。
そんな殺傷力高めのタイトルとは裏腹に中身は決勝準備回としてとても完成度の高い1話だった。

リステ11-1

「キラメキFuture」に対して歌詞の変更、曲のアレンジを行なって作られたほぼ新曲「OvertuRE:」。これで決勝に臨むらしい。う〜ん、ズルい。
明らかに突発的な事態に対してできるだけ参加ユニットの公平性を保つための救済措置の様な項目であるにも関わらず、完全に運営の意図外の使い方をしている。普通に本番当日に参加資格を剥奪されてもしょうがない様な所業だ。
けど、そういう展開すっごい好き。主人公たちが夢を掴むため無我夢中になって奇想天外なアイデアを駆使するのは熱いしカッコいいしワクワクする。大好きです。

そして誕生した「OnertuRE:」は紛れもない名曲だ。
「キラメキFuture」のときの何かが始まる様なワクワク感を持ったポップな前奏から打って変わって、どこか決意めいたものを感じる綺麗なピアノ伴奏。けれど曲が進むにつれてその音は軽やかに、希望やまだ見ぬ未来をのせた明るいものへと変わっていく。
そして輝く未来に向かって夢中で走るKiRaReの姿を描く歌詞、一度は諦めた夢の続きを皆で手を取り叶えようとする、そんな最初の一歩を描いた歌へと変わっていった。

心の本棚 その奥のほう
ずっと見ないフリして隠していた
まだ名前もない物語
「ただいま」
未来から迎えにきたんだよ
My Dream...

6人がかつて目指し、そして諦め逃げ出してしまった物語。
けれど、みんなと一緒ならその物語も進めることができる。
だって現実にはページなんて無くて「現在」があるだけなんだから。

 KiRaReの曲のほとんどが希望をもらえるとても歌詞のいい曲が多いのだがOvertuRE:に関しては群を抜いてその毛色が強い。故にこそ人に元気を与える、夢を与える「アイドル」の曲として洗練された曲の様に思う。

リステ11−4

そしてミニライブでのダンスシーン。皆とても楽しそうに踊っていることが何よりも見ていて心地よかった。特に舞菜が精一杯に、けれど観客のみんなにも笑顔を与える様な「アイドル」らしい笑顔が本当に嬉しかった。
ダンスの振り付けも可愛らしく素晴らしい。特筆すべきはラスサビ最後のポーズ。
それは紗由と舞菜が、そしてKiRaReの皆を紡いだ最初の曲「ミライkeyノート」の振り付けを踏襲したものだ。

リステ11-3

最初と最後が繋がり、新たな舞台へ向かうための架け橋となる。
KiRaReの集大成ともいえるこの曲の完成は、彼女たちだけでなく私に最終回への大きな期待を与えていった。

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そしてテトラルキアとトロワアンジュ。やはり可愛い。

最終回

最終回の東京決勝での一幕を一言で表すなら「熱い」に尽きる。
というより、自分の中で全く言葉がまとまらず一言でざっくり表すしか方法がない、というべきか。

実&瑞葉

元来ダンスが苦手で足を引っ張ってしまわないか、と緊張している瑞葉を「あんたがあの時からいっぱい努力してきたことを、私は知ってる」と鼓舞する実

かえ&香澄

幼少期のトラウマに怯えるかえに「大丈夫だよ、君は強い」「君の強さがボクを立ち直らせてくれた」「怖がらないで、一緒に前に進もう」と声をかける香澄

リステ 12-3

Stellamarisの出番が終わってKiRaReのダンスを見ずに帰ろうとする観客たちに対して一番に怒り声を荒げたのは、娘のアイドルの道を諦めさせようとしていた紗由の母親だった

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そして舞菜たちのことを「高尾校のダメダメと愉快な仲間たち」とめちゃめちゃな揶揄をしていた岬珊瑚が、紗由の母に続いて皆にKiRaReのライブを見てから帰れと諫めた

リステ12-2

彼女たちの思いを胸に、決意を固めたKiRaReはステージへと再び歩みを進める。
舞菜たちの想いの込もった圧巻のライブは人々を笑顔にし、他の名だたるユニットの心を掴んでいった

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ステージの傍で見守っていた碧音はその舞菜の成長した姿を見て、もう自分の後をついていくだけだった昔の「まーちゃん」ではないことを知り、涙する

とにかく今まで積み重なった出会いや経験の数々がこの1話に凝縮された、そんな最後を飾るにふさわしい最高の回だった。

そして描かれるエピローグ。

リステ12-3

やはり印象的なのは、大会で負けてしまったことに対して「悔しい」と吐露しながら声を上げながら皆で泣き続けるシーンであろう。
まず後悔というのは精一杯努力してきた人からしか湧き上がってこない。それは自分の出せる限りの力を振り絞って、それでも届かなかったときに自分への無力感とともに溢れ出す感情だと私は考えている。だから「悔しい」って言えるのは本当に凄くて、彼女たちがどれほどの努力を重ねてきたかが如実に現れたとても良いシーンだと思う。

そしてその悔しい思いの吐露を「皆で」するというのがあまりにも…。
当然のことながら人に泣いている姿を見せるのは多分多くの人間にとって恥ずかしい、躊躇われる行為だと思う。それが感動などではなく、負の感情から起こる涙なら尚更だ。
けれど彼女たちはその涙を決して隠すこともせずに共有する。それはKiRaReとして活動していく中で皆が想いを重ねあいながら過ごしてきた証拠に他ならない。彼女たちの仲の良さ、絆の強さをひしひしと感じて胸が苦しくなるようだった。

果たし状

最後の描き方もとても好き。
一度テトラルキアからの果たし状(何だそれ)で場をしんみりした空気からいつも通りに戻して、皆が再び前を向いたところでそっと未来への切符を示す。上手い、人の心を弄ぶのが上手すぎるんだ。

12話を観終わったあと私は「終わってしまった」という強烈なロス感よりもどこか明るい清々しさを感じた。次へ向かおうとする想い、その大事さをしみじみと感じる作品だった。

後日談 367Daysを聴いて

冒頭にも書いた通り私がこのnoteを記そうと思ったのはリステ視聴後、数日経ったある日の朝のことである。

その日私は朝食を済ませ、食器を洗って部屋の掃除に勤しんでいた。私は習慣で掃除をする時はいつもヘッドフォンで音楽を聴きながら行う。で、その日はせっかくなのでKiRaReの曲をシャッフル再生で流していたのだ。

そしてその時に流れてきたのが「367Days」だった。12話の最後で流れていたものの画面に集中していたせいか曲をしっかり聴いていなかったので、これがまあ初めて聞く様なものだった。
「ああ、良い曲だなあ。」そう思いながら1番が終わり、そして二番が始まる。
Bメロが流れてきた時のことだった。

「夢ならきっと逃げない!逃げるのはいつもキミのほうさ!」
今なら胸を張ってそう言える
そんな未来に立ってるよ

この歌詞を聞いたとき突然涙が溢れ出して止まらなくなった。涙がボロボロ溢れてしまった。
このRe:ステージという作品の中では皆が一度は自分から遠ざかっていく夢を追うのを諦め過ごしていた。
しかし舞菜と紗由が出会い、そしてその二人から段々と人が増えていき、遂には6人で夢のステージへと歩みを進めることができた。
そんな彼女たちから溢れるこの歌は、12話をかけて描かれたKiRaReの道のりそのものであり彼女たちの思いそのものなのだ。367Daysを聴いているうちにどんどんそういう思いが積み重なっていきここにきてやっと私は「ああ、すごいアニメを見たんだな」という確かな実感を得られたのだ。

今でも一度聴き始めると同じところで涙腺が緩んでしまう。私はこの367Daysが本当に、本当に大好きだ。

終わりに


さて、ここまでだらだらと書いてきたこのnoteも遂にまとめまで来てしまった。
自分に文才があるならより魅力的かつ洗練された批評文の様なもの書きたいところではあるのだが所詮私は私なので粗雑に、直情的に、思うままに書く他なかった。
多分しかるべき人に見せたら中学の感想文程度の文章だと酷評されるだろうが、それでも少しでも誰かに私のこの思いが伝わってくれたら幸いだ。

リステは私の心に癒しと、未来への活力を与えてくれた。私はこの先何度でも名作としてこの作品の名前を挙げるだろう。それくらいやっぱりこの作品が大好きだ。

最後に、ここまで長く拙い文章を読んでくださった皆さんにお礼を申し上げたい。
御拝読、ありがとうございました。

リステ12-1


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