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体験談#1「上の物が取れない」1-1麻痺の有無
年間500件以上の調査を行う
現役介護認定調査員 うみ です
梅雨明けはまだの地域なのですが連日の猛暑
本当に気をつけていかないと!ですね
2年前、母が脱水症状になりました
その時の話はまたいつか書きます
昨年の夏、調査依頼の多くが
脱水症状で動けなくなって救急搬送
↓
入院による筋力低下
↓
歩けなくなり車椅子となる
でした
本当に気をつけましょう!
さて、今日は体験談#1
認定調査でよくある困った
第1群 身体機能・起居動作
1-1 麻痺等の有無
麻痺等の有無を評価する項目
私なりに簡単にザックリ言うと
手や足、その他に麻痺があるかないか?
を「ある」「ない」で評価する項目
ここで言う、麻痺
一般的に思う麻痺とは少し違う
例えば腕
「自分の力で前方、横方向ともに肩の高さまで持ち上げられて静止できる」か?
肘を伸ばしたまま「前ならえ」とかチョコプラの「ティーティティ🎵」みたいにT字を作る
そして、静止する
これが出来れば「麻痺なし」となる
私は調査時「手足の動きを見ますね、麻痺があるかないかの質問ですが、病院で聞くような麻痺とは少しイメージが違って簡単な動きなのですが私の真似をしていただけますか?」と言い実際にやってもらっています
寝たきりの方は腕を持ち上げられるか?「前方頭上」です
震えがあり静止出来ない時は腕を上げられても「麻痺あり」となる
1-2 拘縮の有無 の項目で肩関節に拘縮があり他人の力で腕が肩の高さまで上げられない場合は拘縮ありとなり、他動で上がるとこまで自力で上がれば「麻痺なし」となる(これは各市町村によって異なるのです)
「肩が痛くて上の物が取れないんです」
これ、麻痺の項目でよく聞きます
介護保険上、肩の高さまで腕を上げられていれば「麻痺なし」
でも、上の物が取れない=麻痺あり
って思ってしまう方は多いです
「棚の上の方に物を置けない」
※子が言う事が多い
※キッチンで多い症例
※取れないから取ってあげている?(介助)
結構切実に話してくれます
これ聞くたびに「不便だよねー」って思う
自分が上の物が取れなかったらキーッてなる
キッチンなんて上の棚に物いっぱいだもん
でも介護保険では「あり」の評価はできません
全国共通の「認定調査員テキスト」があり
それに従い判断をする
認定調査員の仕事です
少しでも「大変だよね」って「あり」にしてしまえば「誤評価」となる
その時は良くても、更新時の調査員は悩んでしまう…「良くなったのか?」と
これひとつで判定が変わるか分からないけれど判定が変わる事だってあり得る
責任重大です😱
ただし
認定調査員は「特記事項」を書くことができる
この「特記事項」は書いても書かなくても良かったり良くなかったり(これまた各市町村によって違うのです)
「特記事項」は調査員の腕の見せ所
「両上肢、前方横方向ともに肩の高さまで挙上保持でき麻痺は「なし」であるが、痛みがありそれ以上の挙上は困難で肩より上の物が取れない」
私だったら「特記事項」としてこう書くかな✍️
「介護保険の規定では肩の高さまで上げる事ができているので麻痺はなしの評価になりますが、上の物が取れないのは大変ですよね、そのあたりしっかり書いておきますね」
と伝えるかな🤔
認定調査では評価されなくても、日頃の困ったは是非伝えてください!
それが「目に見えない困った」となり審査会で参考にしてくれます!
上の物取れないのになしにされた!って思われても仕方ない…しっかり説明があれば分かってもらえます
調査員も人
色々な人がいて色々な調査の方法がある
全部で74項目、1から順番に質問形式で聞いていく方もいるそうです
私は基本、会話で聞き出す
もちろん「できますか」と質問形式もする
どっちが良いとか悪いとかではなく、調査項目を理解しているかってすごく大事なことです
今だに「あれ、これ、どうだっけ?」って思う事があります
そう言う時は「ごめんなさい、ここはこうゆう状態ですが判断に悩むのでテキストを見て確認をしてから判断しますね」と謝る🙇♀️
以前「調査員ガチャ」って書いてあるサイトを見た事があるけど😅
当たった!って思われるよう良い調査を心掛けています
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