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麦チョコは小粒でほんのり甘い

実は、2月14日に会社をつくりました。これまでフリーランスでコピーライティングを中心としたクリエイティブ制作をしてきたのですが、いろいろ考えて、会社にすることにしました。どんなタイミングで、どんな方法でみなさんにお伝えしようかと悩んだのですが、まずは文章で何かを伝えるのが自分らしいかなと思い、noteに書くことにしました。

去年の夏くらいから、今年で40歳になることについて考えるようになりました。人生100年時代なんて言われていますが、少なめに見積もっても80歳くらいまで生きる可能性があるとして、あと40年。すでに会社員ではないので、定年という概念はありませんが、いったいいつまでどんな仕事をして生きて行くのかなあと、現実味をもって考え始めたんです。

最初に思ったことは、できれば人生を終える寸前まで、なにかをやっていたいなということ。そのための準備は、多分、いま始めたほうがいい。そう思ったんですよね。そして、今までは誰かの事業を後押しするためのアイディアを考えたり、ツールを制作してきたのですが、これからは自分で仕事を作り出せるような、そんな働き方を増やしたいとも思いました。なにをやるのか、具体的なお話はまた改めて、ゆっくりとお話ししたいです。

で、会社名なんですが、「mugichocolate(ムギチョコレート)」と言います。もちろん、チョコレートメーカーではないです(笑)。なんだか気の抜けた名前ですみません(笑)。由来は昔飼っていた猫の名前です。ますますゆるい感じですみません(笑)。

ムギは2年前、16歳で死んでしまいました。私が社会人になって1年目の冬、近所の公園で拾ってきた猫でした。寒さでブルブル震えてる子猫がいて、「かわいいなあ、でも、野良猫だから近づいたら逃げちゃうよな」と思っていたら、子猫の方から近づいてきて、私の膝に座ったんですよね。これはもう運命的なので連れて帰るしかないと思い、ペット禁止のマンションにそのまま連れて帰っちゃいました(笑)。そこから16年、わたしの人生の中で最も密度が濃い時代に、いつもそばにいた猫だったのですが、2年前に死んじゃったんですよね……。

16年間一緒に暮らしてきて、猫というのは距離の取り方の達人だなと感じていました。人によって好みがあると思うのですが、私は犬的距離感より、猫の距離感が好きです。一定の距離を取りつつ、いつも視界の範囲内にいて、気まぐれにじゃれついてくる。そんなツンデレに心を持っていかれるわけです。そして、どんなに情けない私のときも、ただそこにいてくれるんですよね。ペットなんだから当たり前だと言えばそうですが。人生の中で、本当にどうしようもなくつらくて、時間をただやり過ごさないといけないとき、体温をもった存在が何をするでもなくそばにいることの暖かさを、私はムギから教わったと思っています。

ムギが死んじゃってから、「新しい猫を飼わないの?」と言われることもあるのですが、なんだか無理なんですよね。まだ私の心の真ん中に座ってる猫は、ムギなのです。

そして、会社をつくろうと思った時、ムギの存在のような会社になりたいなと思ったんです。よき距離感で暖める存在と言えばいいでしょうか。わたしにとって、「寄り添う」という在り方の原点や象徴のような存在を、名前として掲げてみたかったんです。あとは、「山椒は小粒でもぴりりと辛い」じゃないですけど、「麦チョコは小粒でほんのり甘い」くらいの存在感もいいなあと。

そんなこんなで、女40歳にして、小さな旗を立ててみました。ぜひ、生ぬるく見守ってもらえるとありがたいです。そして、何か一緒に仕事をしましょう◎ おもしろおかしく、ともに生きてくれるみなさんと、がんばろうと思っています。

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