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A24×HBO×ドレイク×ゼンデイヤの最強ドラマ「ユーフォリア/EUPHORIA」感想

「海外ドラマフレンズ」は、海外ドラマ好きの26歳女性と29歳男性が海外ドラマについて自由に楽しく語るアカウントです。YouTubeポッドキャストで音声配信もしてます。今回取り上げるのは『ユーフォリア/EUPHORIA』です。

概要

「HBO」と「A24」が最強タッグを組んだ傑作ガールズドラマ。日本では2019年11月より配信・放送。現在シーズン1まで制作されており、全8話。シーズン2への更新も決定済。

ネオンっぽい色味や音楽的な表現が、A24の新作『WAVES』を彷彿とさせるな、と思って調べたら、なんと撮影監督が同じ!ドリュー・ダニエルズという、ヴァラエティ誌が選ぶ”必見の10人の撮影監督”にも選出されてる話題のカメラマン。これまで『イット・カムズ・アット・ナイト』や『クリシャ』、『SKIN』を担当しているそう。

監督は『アナザー・ハッピー・デイ』の監督、サム・レヴィンソン。『グッドモーニング・ヴェトナム』や『レインマン』を撮ったバリー・レヴィンソンの息子だそうで、なんというサラブレッド…。

公式サイトのイントロダクションは以下の通り。

EUPHORIA…幸福感、多幸感。
ドラッグやセックス、バイオレンスなどに溺れるティーンネイジャーがソーシャルメディア社会で生きる難しさや葛藤、その中で幸せやアイデンティティを掴もうともがく姿を、独特なゼンデイヤのナレーションと90年代のヒップホップやR&Bを中心とした重厚な音楽、美麗な映像美で贈る。

なんといっても音楽がかっこいい

製作総指揮に‟世界No.1ラッパー”ドレイクが名を連ねているのもこのドラマのポイント。さらにサウンドトラックを手掛けるのは、イギリスのシンガー・ソング・ライター/プロデューサー、Labrinth。

というわけで、とにかく劇中歌やタイトルシークエンス(というかオープニング?)で流れる曲が最高にかっこいい。全く音楽について詳しくないが、それでも十分にノれる。Spotifyでプレイリストも発表されているのもなんか今風。いけてる。▼

個人的に特によかったのは「all for us(オール・フォー・アス)」。シーズン1は、ゼンデイヤがこの曲を歌い躍るところで幕を閉じるわけだが、これが素晴らしい。突然ミュージカルになる。でもこの唐突さすらかっこいい。ドラマの中の映像がそのままミュージックビデオとしても公開されている。

ゼンデイヤ演じるルーの心境や、にっちもさっちもいかない現実を描いた、なんともダークな仕上がり。曲の最後に「Untill then=また会おう」と一言あって暗転して終わる、という最高にしびれるシーズンの幕引きもいい。

最強のメイクアップ

詩的なサブタイトルから、音楽、ファッション、番組公式インスタ含めたPR展開まで、どこを切り取ってもおしゃれな本作の中でも、特に素晴らしいのがメイクアップ。担当しているのは『ムーンライト』『アンダー・ザ・シルバー・レイク』にも参加していたダニエラ・デイビーで、キラキラしたアイメイクやドギツイ色のアイラインが、このドラマをさらに豊かにしている。

また、おしゃれなPR展開の意味では、ネイト役のジェイコブ・エローディが撮った写真を公式サイトでZINEとして公開していて、これがまだセンスよし。収録中に撮影した写真とともに、ネイトとして役に取り組むプロセスも日記的に書きつけている。

魅力が爆発しているキャラクター達

全員あてがき?!というくらい、全キャストがキャラクターにはまっている。主演のゼンデイヤは文句なしに素晴らしい演技を披露しているが、その親友のジュールズ役のハンター・シェイファーも、この世のものとは思えないほどの素晴らしい魅力を放っている。トランスジェンダーのキャラクターなのだが、なんと俳優本人もトランスジェンダーということで、存在の説得力が違う。きっと彼女でなければこの役は成り立たなかっただろう。

また、今年の初めごろ、日本でユーフォリアがバズった瞬間があったのだが・・・その理由になったのが、キャットというキャラクターだ。キャットを演じるハービー・フェレイラは、実生活でもボディポジティブの活動家としても有名。それを彷彿とさせるように、細くなくたって、最高にセクシーでゴージャスで魅力的、ということにキャットは気付き、最大限に活かす方向にシフトする。この変身が見事だ。該当のシーン▼

というわけで、ストーリーはもちろん、非常に視覚的に訴えてくる作品なので、大きな画面でじっくり没入するのをおすすめしたい。

音声でも話してます↓↓



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