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九州往復縦断1700kmの旅 第1夜

〜キングオブ深夜バス「はかた号」〜

 こんにちは。5月1日〜5月4日に2泊4日の初めて九州を旅した「九州往復縦断1700kmの旅」
先日書いた記事では、紹介しきれないぐらいの経験をしてきたので細かく記載したいなと思い、書いてます。
第1弾の今回は、初日の夜に乗車した博多までの深夜高速バス「はかた号」を中心に書いてきます!

「水曜どうでしょう」で一躍有名になった深夜バス

 はかた号は、1990年から運行されているみたいでその名が有名になり注目を浴びたのは、大泉洋さんや鈴井貴之さん(通称ミスター)ご出演の北海道の大人気ローカル深夜バラエティ「水曜どうでしょう」だと思われます。

 大人気企画に2度、放送5周年企画でも1度乗車した「はかた号」。その走行距離と乗車時間の長さから数多くの夜行バス乗車経験のある出演者やディレクター陣から「キングオブ深夜バス」と呼ばれております。
更に出演者のミスターが2度目の乗車時に「お尻の肉がボロボロ取れる夢をみた」と公言したという聞けば聞くほど恐ろしさを感じる深夜バスです…


「はかた号」での移動を選んだ理由

今の時代、東京から博多までは新幹線や飛行機を利用すれば3〜5時間半程度で着きます。何ゆえ深夜バスを選んだ理由は3つありました。

①福岡から鹿児島のレンタカー移動を考慮して最低でも3泊4日は必要。

②それぞれ仕事を5月1日から休むのが難しく、最終便や最終列車に乗車出来るか微妙

③往復を飛行機や新幹線の移動、博多の2日宿泊すると予算オーバー

大型連休の移動や宿泊という事もあり、時間や予算は抑える所は極力抑えたかったのがやはり大きな理由でした。
あとは単純に「キングオブ深夜バスと呼ばれるはかた号に乗ってみたかった」というのが最大の理由ですね(笑)

"キング"たる設備と接客

 21:00に新宿駅のバスターミナルから、約14時間20分かけて移動する「はかた号」。
夜行バスで10時間でもとても長く感じるのに「はかた号」は脅威の14時間越え…
乗車時間だけでも脅威ですが、設備に関してはUSBケーブル接続可能。Wi-Fi接続有。単席3列の1席ごとの仕切りカーテンやアイマスク、フットレストも完備されております。
そして、椅子が革製になっており少しリッチな感じもあります。バスの発進後にはお茶も提供され、乗務員さんは丁寧な接客でした。
更に「はかた号」にはプレミアムシートが4席あり、値段は高いですが個室のようになっており、快適に過ごせる様になっております。


勿論、今回僕らが選んだ席は…普通席です。
僕らが予約しようとした段階で既にプレミアムシートが満席でした…
「水曜どうでしょう」の放送から25年経ちましたが、確実に快適になっております。

最悪貫徹も覚悟してましたが、快適な設備に変更されてあった事もあり「これで寝られさえすれば、14時間もそんなに長く感じないのではないか」と淡い期待を持ちながら出発しました。

そう…「キングオブ深夜バス」の本当の由縁をこの時は理解していませんでした…

サービスエリアの休憩時間と回数の少なさ

 高速バスを利用経験のある方々は、ご存知多いかと思いますが、高速バスはサービスエリアでのトイレ、買い物休憩が必ずと言って良いほどあります。勿論、「はかた号」にもあります。その回数は驚異の2回!
(途中乗務員の休憩や交代がある為、サービスエリアに約2時間に1度程度停まりますが、乗客は外には出られません。)
「寝るし、1回の休憩で時間結構取られるんじゃね?」
こう思った方もいらっしゃると思いますが、とんでもない!
1回の休憩時間は、最大約15分!
サービスエリアの到着予定時間や停車に時間が掛かった場合は、発車時間は予め決まっているので休憩時間が短縮される場合もあります。(実際に僕らの場合2回目の休憩時間が短縮され、10分程度しか外に出られませんでした…)

因みに乗客外出可の休憩は、
1回目 静岡県の静岡SA(23:30〜23:45頃)
2回目山口県の佐波川SA(8:22〜8:35頃)
でした。

バスの狭さと座席の位置

 「はかた号」普通席は、1つ掛けシート3列という構造になっております。(これも高速バスで多いケースです。)しかし「はかた号」の問題は、通路がとても狭い!(道幅30cm程度で大人同士だとすれ違いは無理)
更に静岡SA出発前にカーテンを閉めるので、実際はカーテンの撓み具合によってはもっと狭くなります。深夜に消灯すると足元を注意しながら、バス内のトイレに向かうという…至難の業。

そして、僕らの席がちょうどバスの*トランスミッションの真下だった事。
トランスミッションによる揺れや音が間近に感じた為、ウトウトして眠れそうな時に揺れや音で起きてしまう。また、ウトウトしては起こされるの繰り返し…
「まあ、窓側ならコッソリ外でも見れば暇つぶしにはなる」と思いますが、僕の席は3列の中で1番真ん中の席…カーテンがかかり光は漏れにくいとはいえ、他の人の睡眠の妨げになる事を恐れたのでイヤホンをして音楽を聴きながら、目をつぶっていることしかできませんでした…
ありがとうノイズキャンセル機能…お陰様でトータル2時間は眠れたよ

*加速や減速、バック運転といった速度や進行方向を変える装置。因みにバスは大体がMT車なのでギアチェンジ変速や停止の際に揺れや大きな音が発生します。


驚異の乗車時間の延長戦

 なんだかんだで関門海峡を渡り、9時ごろ九州に九州に上陸した僕らを乗せた「はかた号」でしたが、順調(?)に進んでいた一向をアクシデントが襲います。
それは、関門海峡付近から博多駅周辺まで断続で続いた交通渋滞!!

 関門海峡付近の渋滞ですが、朝のラッシュと工事による車線規制渋滞でした。タイミング悪かったですが、約15分ぐらいオーバーで抜けられたので、14時間30分ぐらいで着くだろうと思っておりました。
 しかし、小倉市内に入っても朝のトラック渋滞や通勤渋滞に巻き込まれ、交通量の多い福岡市に向かうにつれ車の量も増え、高速道路を降りると歩行者や自転車、原付も増えました…信号に捕まる回数も増えていき…時計を見れば11時45分!!!

「はかた号」のHPには、11時20分頃博多バスターミナル到着と記載されていたので、この段階で25分オーバー…到着が遅れると予想していた海部も14時間半近く狭いバスの中で拘束された状態だった為に遂にスマホの地図アプリを起動して今自分達が何処にいるか笑いながら、確認しながら到着を待っておりました。(この段階で心身共に徹夜明けテンションでした(苦笑))

 最終的に博多駅バスターミナルに着いたのは、12時を少し過ぎた時間だった気がします(具体的な到着時間の記憶は覚えてませんが、15時間は乗車していたのだけは覚えております…(大汗))

15分前後到着時間が変更になるのは覚悟してましたが、30分以上のアディショナルタイムが着くとは予想しておりませんでした…


出発前のはかた号

実際に乗車した感想

 乗車直後は不安と寝られない事を覚悟しておりました。しかし、普通席リクライニングシートとなっていた為寝られるんじゃないか、また、「水曜どうでしょう」放送当時の25年前に比べてスマホやゲーム機といった暇つぶし道具も充実してきてるので何とかなると思っておりました。
しかし、実際は…

  • 車内が狭く、深夜帯の移動によりカーテンでより通路が狭くトイレにも行き辛い。スマホやゲームも暗所使用なので目が疲れて長時間の使用はほぼ不可能

  • SAの外出休憩の回数、時間共に少なく。14時間以上ほぼ軟禁状態

  • バスのエンジン音や場所によってはギヤチェンジの揺れや音が気になる

  • ウトウトして寝たと思ったら、起こされるの繰り返しで寝付けない

  • 場合によっては延長戦になるので覚悟が必要

  • 深夜バス特有の湿度の高さと長い時間座りっぱなし状態

これらで、海部は心身共にヤラレました…これは、一種の修行の時間でしたね(笑)
マインドフルネス瞑想の特訓にはもってこいです。
 「はかた号」が「キングオブ深夜バス」と通称される由縁が痛いほど分かった気がしました。因みに深夜バスに度々乗車経験のある友人のN君も「今まで乗ってきた夜光バスが如何に乗りやすかったか実感した」とボヤいてました。
乗った感想としては、「人体実験や精神の修行にもってこい!!」です。
 ここまで如何に辛い乗り物かしか書いてませんが、

  • 乗務員さんがとても丁寧で、アイマスクやお茶の差し入れは嬉しかった

  • 席の種類や場所にもよるが、人によっては気にならないで普通に眠れる

  • 窓側の席にいれば、天気が良ければ日の出や海門海峡付近の絶景を楽しめる

  • 何より、福岡まで1100km移動したという実感が飛行機や新幹線よりも大きい

この4点がよかった点だと思ってます。
補足として乗車をしてみたい方に絶対に外せない必需品を1点ほど…

いつもより多めの飲料水(酒は除く)だけは持っていってください!

長時間の座りっぱなしの状態になりますので、「エコノミークラス症候群」になりやすい環境下です。


 トイレは綺麗で車内に常設されていますし、何より2ℓ近く水を海部は持っていきましたが、到着直後両足が痺れておりました。(マジで怖いから気をつけてね)

長文になりましたが、読んでいただきありがとうございました。
九州の旅の話は、まだ尽きないので次回もお楽しみに!

総括した記事は↓です!


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