定年退職後の就職のために勉強します

来る定年退職後の就職口としては、自分は何の資格も持っていないし、何のキャリアも積んでいないしで、皆目検討もつかないのですが、手探りというか悪あがきというか、最近は、「Windows」を使うようにし始めてみました。

退職後の就職口として、そうした「スキル」が求められるような職につけるとも、余り思っていませんが、それにしても自分の場合は、MacとGoogle Workspaceで仕事をしているので、最近のWindowsもWordもExcelも、Powerpointも知りません。プレゼンならばGoogle SlideかKeynoteで十分ですし、表計算的な作業はGoogle Spreadsheetで十分です。他の人とのドキュメントの共有もGoogle Documentで十分間にあいます。それを動かすためには、Windows機は不要ですし、MacOSの場合は、Terminalを使って、素直にUNIX系のプログラムも使えるので重宝です。

でも、世の中は、WindowsでWord、Excel、Poewrpointのようなので、「それすら使えない」となると、ますます糊口をしのぐ術が少なくなるんじゃないかと怖れて、使い始めています。

書店に参考書を探しに行ったところ(こういう時に、本屋に行って本を探すのが昭和世代ですね〜...)、「MOS」のガイドブックばかりが並んでいました。

調べてみると、マイクロソフトオフィススペシャリストという資格検定があるようです。
どうも、マイクロソフトさんが出しているWordとかPowerpointとか、あるいはOffice365サービスとかに関する技術認定の資格のようです。

「ワープロの使い方についての資格認定」って何?、って、笑ってしまうのですが、ここで笑ってしまうから、僕には次の仕事口がないのでしょうね。
昔、Macintoshが発売された頃、Macintoshは自転車のようなコンピュータを目指して――つまりは誰でもちょっと練習すれば使えるようになる機械を目指したのだと思いますが――いました。
文章を書くためのWriteと絵を書くためのPaintが最初から同梱されてい多様に思います。キーボードから入力した文字はWrite上に描かれ、ImageWriterはそれをそのまま印刷していたように思います。Paintも、マウスを使って描画し、それはそのままのサイズでImageWriterで印刷できました。
キーボードとマウスの使い方を学べば、それでMacは使えました。

現在のGoogleの提供するワープロであるDocumentは、「表現力」ということで言えば、Wordにはかなり劣ると思いますが、構造的な文書を最速で作るということについて言えば、Wordには及びもつかない能力を持っていると思います。
必要な文書をシンプルな構造によって作成し、簡単に共有する、というタスクについて、Wordは、GoogleのDocumentには到底及ばないと思います。そうであるためには、あまりにも肥大化しすぎていると思います。

Excelも同様で、表計算ソフトを使って行いたい処理と、その次の段階としてRやPythonを使って行うデータ処理の段階とは、分離して考えるべきだと思います。
Google Spreadsheetは、その使い分けを意識しつつ、自身のデータ分析能力も上げています。その結果、メニューは階層をいたずらに深めることもなく、操作は分かりやすく直感的です。

Google Slideも同様で、多機能ではありませんが、それ故に、シンプルな操作性と、その上でのユーザー独自のカスタマイズの自由度を確保していると思います。

僕はMacユーザーなので、Appleの製品についても多少触れるならば、Keynoteはプレゼンテーション作成のためのアプリケーションとしては、独自の方針を持っているようで、面白いと思います。Powerpoint程複雑なメニューを備えることなく、動画作品としてのプレゼンテーションを志向した機能を持っていて面白いと思います。

Pages、Numbersも、同様で、Appleが志向したい方向性を体現しているのかな、と思います。

が、業務に使うアプリケーションとしては、Keynoteを別にすれば、Googleのアプリケーションには負けるかなとは思っています。

話がそれてしまいましたが、ともかくも、Appleにしろ、Googleにしろ、そのアプリケーションは、シンプルで、誰でもすぐに使えること、を目指していると思います。その上で、そのシンプルなアプリケーションを上手く組み合わせながら、それぞれの業務を達成して下さい、と、提起しているように思います。

そこでは、操作することに困難を感じるというようなことは「悪」です。その「悪」は、もちろん利用者側ではなく、アプリケーションの製作者側におけるものです。

簡単に言えば、「使いにくい」「使う際に戸惑う」、そんなものはアプリケーション側の悪、ということです。

その感覚からは、自社のソフトウエアを使うための資格検定なんてことは、思い浮かばないと思います。

「自転車に乗るように、誰でもが簡単に使えるのがワープロ」、という感覚と、「自社のワープロ製品であるWordについて、その操作の習熟度についての検定試験を行います」という発想とは、天と地下とのほどの違いがあると思います。

が、それが、今の現実です。

MOSを受けるつもりは今のところありませんが、資格認定試験すら出来るような難解なWindows・Word・Excel・Powerpointを、退職後の次の就職のために、勉強し始めています。

始めてMacに出会ったのは、Mac+が発売された頃です。
映画『七人のおたく』は、その気持ちを結構きちんと描いてくれていました。
そうした自分の「人生」は、今は意味がありません。

さて、WindowsでExcelでも起動して、Google Spreadsheetでも出来る仕事をしましょうか。


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