推しに部屋へ来てほしいので推しの概念を部屋に置けば推しが部屋に居るって錯覚できるんじゃねぇの!?
初っ端から推し推しうるさくてすいません。空手家みたいですね。
昨今、オタク文化の定着と共に広まった「推し」という単語。まあオブラートを一切包まず死ぬほど雑に言うと「一番好きな人/キャラ」ということになります。
もちろん筆者にも推しがいます。大人気スマホゲーム「ブルーアーカイブ」の棗イロハです。
棗イロハ (なつめいろは)とは【ピクシブ百科事典】 (pixiv.net)
とまあ、イロハが推しです。何もかもが刺さるんですよね。声、体躯、性格、メモロビ(※スタート画面に出るやつ)etc……
今日はこのままイロハについて語る記事として余白を埋め尽くしてもいいのですが、流石に自重し、こんなことを考えました。
そう、推しを部屋に呼びたいと思ったのです。
しかし、イロハはゲームの住民。こちらの世界へ来るには次元が一つ足りません。これまでオタクを悩ませてきた「俺の嫁画面から出ないんだけど問題」は2023年になっても解決の目途が立ちません。日本政府には早急に取り掛かってもらいたいものです。
これでは、イロハを部屋に呼ぶことができない……そう意気消沈しながら漫然と日々を過ごし月給どんぐり三つを稼ぎながら気づきました。
「イロハの概念を部屋に置けばそこにイロハがいることになるのではないか?」
今大勢の何言ってんだコイツ顔の幻覚が見えたので説明する時間をください。命乞いさせてください。
イロハの概念とは、例えばイロハが着ている服、イロハが好きな嗜好品などが該当します。イロハのメモロビは彼女の秘密のサボり場に先生(プレイヤー)を招待する……といったものですが、その際に部屋に散乱したお菓子の袋や本、脱ぎ捨てられた靴下など生活感が垣間見えるものが数多くありました。
つまりそれらのイロハの生活感の残滓をかき集め、適切な位置に配置すれば、部屋にイロハが「いる」ことになるのです。
命乞いはこのくらいにして、それでは実際にやっていきましょう。
1 概念集め
それではここからは実際にイロハが通い妻状態になった時部屋にありがちなものを集めます
①イロハの上着
①にして最難関です。今回はコスプレ衣装などは用意せず、あくまで自然に集まるものでイロハを召喚しようと考えています。と言っても今回は夏の設定ですのでスルーです。冬設定の場合は用意しましょう。
②イロハの帽子
トレンドマークとも言える軍帽です。どこにも売ってません。似た雰囲気のやつ買ってきました。
③イロハの靴下
個人的にイロハの概念でありイロハを語る上で外せないアイテムです。女性モノを買ってきました。サイズ表記はありませんでしたがイロハの身長から算出して大体21.0~23.0あたりだと思うのでその辺のやつです。
④イロハのYシャツ&ネクタイ
黒Yシャツですが、個人的な解釈では「通い妻するレベルまで親愛値が高いなら先生のシャツを勝手に借りて勝手に着る」と思っているので、というかそうであってほしいので、俺のやつです。
ネクタイは買ってきました。
⑤イロハのキャミソール&スカート
キャミソールは黒だろうなぁ……と思い用意しました。スカートはそれっぽいやつです。ドルフィンパンツとかいいな~と思ったんですが流石に妄想が過ぎるので自重しました。
⑥お菓子の袋(ポテチ類)
わさびチップスです。と言いたいところだったんですが無かったのでわさビーフです。
⑦イロハが読みそうな本
頼むイロハ、伊坂幸太郎を読んでくれ。
合体した物がこちらになります。
では、やっていきましょう。
2 実演
「おじゃましますよ~」
玄関からイロハの声がした。合鍵を持たせているので勝手に入ってくる。
「お疲れ様です、先生。金曜の夜なのに相変わらず働きますね」
”お疲れ、イロハ。そっちはもう大丈夫なの?”
「はい。めんどうだったのでさっさと終わらせました」
そうこう言いながらイロハは自然と靴下を床に脱ぎ捨てネクタイと帽子を外し、ソファーへダイブした。
「この部屋は冷房が効いていて涼しいですね~」
”……まだ仕事中なんだけど”
「もう定時は過ぎてますよ~、どうです先生、こちらへ……」
”まあもうすぐ終わるけどね”
「なーんだ」
少し明るい声でイロハは答えた。しばらく部屋にはタイピング音が響き渡る。
”……よしっ!終わり!イロハ、ご飯にしようか”
「そう言うと思ってもう注文しておきましたよ」
イロハの手の端末には某大手ハンバーガーチェーンのデリバリーサービスの画面が映し出されていた。
「先生はチキンフィレオですよね」
”さすがだね。イロハは?”
「ベーコンレタスバーガーです」
なんかぽいなぁ……と思った。しばらくして、デリバリーサービスによって部屋にハンバーガーが届けられた。
”じゃ、いただきます”
「いただきます」
ソファーに二人並んで座り、夕飯を食べた。隣にイロハの体温を感じる。……少しからかってみるか
”はいイロハ、あ~ん”
「んっ」
差し出されたポテトを何の恥じらいも無く捕食された。
「今更こんなので照れるとでも思ってるんですか?まったく……私たちの関係でしょう?」
”ウス……”
こっちが照れるばかりだ。
~~~~~~
「ふぅ……お腹いっぱいです」
”そうだね……”
セットを完食し、少しまどろんだ空気の中休憩していた。ふと、イロハのジュースが飲み切られていないことに気が付いた。
”それ飲まないの?”
「ああ、この後映画見るじゃないですか。お菓子のアテに……なんて言うと先生っぽいですね。まあそんな感じです」
”映画……ああ!先週約束したやつ!”
「……先生?」
”アハハモチロンオボエテタサー”
「……」
”…………ゴメンチャイ”
「まぁいいですよ、という訳で今から見ますよ」
”ハイ!”
そう言って、イロハはテーブルの陰からポテトチップスを取り出した。いったいいつの間に仕込まれていたのか全然気づかなかった。着々とこの部屋はイロハの牙城と化している。
~~~~
\ハーイ、ジョージィ?/
映画を見ながら、徐々にイロハの頭がこちらの肩に寄りかかってきたことを感じた。ふと右を見ると、何ともリラックスした様子のイロハがそこにはいて、映画はスプラッタだったけど暖かい気持ちになった。肩に伝わる体温が、何とも心地よかった。
~~~~
「面白かったですね」
”そうだね”
映画を見終わって、しばし穏やかな時間が流れていた。イロハの足が太ももの上に乗っているが、とても軽い。ちゃんと食べているのだろうか。先生心配です。
「そろそろシャワー浴びますかね」
”じゃあ先入ってきなよ、私は次でいいや”
「一緒に入らないんですか?」
”んなっ……”
「冗談ですよ」
飛び出した心臓を何とか定位置に戻してる間に、イロハは鼻歌交じりに脱衣所へ向かった。なんだか、さっき「ヘタレ」と口が動いた気がするが、きっと気のせいだろう。
40分くらいして、湯上りのイロハが出てきた。キャミソールにスカートという恰好で、長い髪を乾かしている。
「今日ドルフィンパンツ忘れたので……まあ別に何でもいいんですけどね」
下の恰好なんて……とニヤニヤしながらイロハは言った。思わず目を逸らし、”すぐに入ってくるよ”と早口で答えた。
~~~~
風呂から上がり、部屋へ戻るとイロハがベットの上で本を読んでいた。それはあまりにも無防備で、イロハが「いつでもいいですよ」と言っているかのように思えた。何がいいのか全然わからないが。
「あっ先生出たんですね。じゃあ今日はもう寝ませんか?明日休みですし、ゆっくりしましょう」
”そうだね”
歯を磨き、ベットに寝転がる。セミダブルでは無いので、少し手狭だった。
「先生……」
イロハが急にこちらを向いた。顔が目の前にある。
「今日、どうですか……?」
”……何が?”
「……ほら」
「いつでも……大丈夫です」
”イロハ……”
私は起き上がり、イロハの手を握った。もう限界だった。このままイロハの色に溺れてどこまでも堕ちていきたい、ただそれだけだった。
「せんせ……」
”ハァ……ハァ……”
今すぐ、この火照った身体をイロハに預け「ダメーーーーーーー!!!」
……
気づくと朝になっていた。そこにイロハは居なかった。
醒めない夢を見ているつもりだった。
……いつの間にか醒めちまってた。
3 おわりに
という訳で、イロハの概念を集めてイロハを召喚することに成功しました!
その代わり、現実がいつも以上に眩しくなるのでその際皆さんは目が潰れないよう気をつけてください。
あとせっかくなのでイロハを着てみました。(閲覧は自己責任でお願いします)
何かに目覚めそうです。それではまた。
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